毎月第1日曜日、朝日新聞に「もっと教えて!ドラえもん」が掲載されていることをご存じだろうか。
今朝(5月3日)の朝刊23面の見出しは「東京の低い空に飛行機、なぜ?」。羽田新ルートが取り上げられている(写真)。
増加する訪日外国人への対応の必要性や新ルートで1日約50便増やせるなど、国交省の方針に沿った内容の説明に多くが費やされている(505文字)。
新型コロナの影響で「いま新ルートを使う必要性は薄れている」と指摘しておきながら、「いずれ増便が必要になるという理由で、予定通りの運用開始に踏み切った」と、ここでも国交省の方針を無批判に並べている。
ところが今年に入って、状況は大きく変わってしまった。新型コロナウイルスの感染が世界に広がり、多くの国が外国との行き来を制限した。羽田を使う飛行機も大きく減っている。さらに、今年夏の予定だった五輪も1年の延期が決まったよ。
このため実際には、いま新ルートを使う必要性は薄れている。それでも政府は、いずれ増便が必要になるという理由で、予定通りの運用開始に踏み切ったんだ。【182文字】
新ルート周辺の住民が懸念する騒音・落下物の問題については、最後にちょっとだけ触れている。
ただ、新ルートの近くに住む人からは、飛行機の騒音や部品が落ちてくる危険などを理由に、反対の声も出ている。国や航空会社にはしっかりとした対策が求められているよ。【79文字】
東京五輪開催が延期になったとはいえ、東京五輪のオフィシャルパートナーである朝日新聞は、これまで同様、羽田新ルート問題には深入りしないスタンスを貫いているように見える。
ちなみに、紙面左側に掲載されている漫画の内容は、羽田新ルートとは全く関係ない。