不動産ブログ「マンション・チラシの定点観測」

首都圏を中心に、マンション選びのためのお役立ち情報を提供しています


首都圏新築マンション市場動向(20年2月)|失速中だが、新型コロナの影響はまだ

不動産経済研究所は3月17日、「2月の首都圏新築マンション市場動向」を発表。

  • 発売は35.7%減の1,488戸、昨年9月以降6カ月連続の減少。
  • 戸当たり6,536万円、m2単価97.4万円と落ち着くも上昇続く

 

ただ、これだけではよく分からないので、同研究所が過去に発表した数値データも含め、いつものように、首都圏の新築マンション市場動向のトレンドを可視化してみた。


もくじ

発売戸数・発売単価・販売在庫の推移(首都圏)

発売単価は、依然として高止まりしている(先月だけ急上昇したのは、高額物件の大量供給の影響による)。販売在庫数は増加傾向。発売戸数は上下動が激しいが、低水準を維持(次図)。

※新型コロナウイルスの影響で悪化しているという状況ではない。

発売戸数・発売単価・販売在庫の推移(首都圏)

発売戸数の推移(1都3県)

23区に着目すると、2月の発売戸数652戸は、前年同月比で▲29.3%減(次図)。

発売戸数の推移(1都3県)

m2単価の推移(1都3県)

23区の発売単価は、依然として高止まりしている(先月だけ急上昇したのは、高額物件の大量供給の影響による)(次図)。

m2単価の推移(1都3県)

価格帯別の発売戸数割合の推移(23区)

23区の発売戸数の割合は、5千万円を境に完全に2極化している。5千万円以下の価格帯の供給割合は激減。(次図)。

新築マンション価格帯別の発売戸数割合の推移(23区)

億ションの発売戸数・率の推移(23区)

億ション率(全発売戸数に占める億ションの割合)は、18年9月の4.5%を底にやや増加傾向にある(先月だけ急上昇したのは、高額物件の大量供給の影響による)(次図)。

新築億ション発売戸数・率の推移(23区)

まとめ

マンション市場は失速中だが、新型コロナウイルスの影響で悪化しているという状況ではない。

  • 首都圏の発売単価は、依然として高止まりしている。販売在庫数は増加傾向発売戸数は低水準を維持
  • 23区の発売単価は、依然として高止まりしている。
  • 23区の発売戸数の割合は、5千万円を境に完全に2極化。5千万円以下の価格帯の供給割合は激減。
  • 23区の億ション率(全発売戸数に占める億ションの割合)は、18年9月の4.5%を底にやや増加傾向。

あわせて読みたい

2023年6月1日、このブログ開設から19周年を迎えました (^_^)/
Copyright(C)マンション・チラシの定点観測. All rights reserved.