参院選が終わったからなのか、それともスケジュールが押してきたからなのか、遂に7月30日に「羽田空港の機能強化に関する都及び関係区市連絡会(第1回)」が開催されることになった。
国交省のシナリオ通り進めば(マスメディアがこの問題を大きく取り上げなければ)、「住民の理解は得られた」ということで、来年3月から羽田新ルートが運用開始される。
遂に第1回「都及び関係区市連絡会」開催される…
東京都は7月26日、「羽田空港の機能強化に関する都及び関係区市連絡会(第1回)」(以下、「連絡会」)の開催を公表。
- 日時:7月30日(火)午後4時15分~5時45分(90分)
- 場所:東京都庁第一本庁舎
- 内容:羽田空港の機能強化に関すること
- その他:報道関係者に限り傍聴、カメラ撮り可能
※「報道関係者に限り傍聴」とあるので、都民に閉じた会議!
連絡会は、東京都副知事が座長となり、23区の副区長と5市(武蔵野市、三鷹市、調布市、狛江市、西東京市)の副区・市長で構成される会議体として、国が設置する「首都圏空港機能強化の具体化に向けた協議会」(以下、「協議会」)に反映させることを目的として開催されることになっている。
5年前(14年8月26日)に協議会が設置されて以来、連絡会の幹事会は18回開催されてきた(次図)。でも、連絡会そのものは一度も開催されていなかった。
「都及び関係区市連絡会」をコッソリ(?)再開」グラフを更新
機が熟してきたからなのか、参院選が終わったからなのか、それともスケジュールが押してきたからなのか、遂に第1回の連絡会が開催されることになった。
会議時間が90分あるとはいえ、座長(東京都副知事)を含め、29名もの構成員がいるのだから、まともな議論など期待できるわけもなく、文字通り連絡し合うだけの「連絡会」なのであろう。
是非ともネット中継を!
小池都知事殿には、連絡会のネット中継をお願いしたのだが、どこまでお聞きいただけるのか……。
また、「都民の声総合窓口」(次図)からも、連絡会のネット中継の要望を出しておいた。
あと、「開かれた都政・都議会を実現」の一環として、委員会や理事会のインターネット中継で情報公開を徹底することを基本政策に掲げている都民ファーストの会の「お問い合わせ」(次図)からも、ネット中継を要望しておいた。
「都・関係区市連絡会」後の予想される展開
7月30日の連絡会が国交省のシナリオ通り進めば(マスメディアがこの問題を大きく取り上げなければ)、「住民の理解は得られた」ということで、国の協議会(首都圏空港機能強化の具体化に向けた協議会)、国交大臣発表と進み、増便ダイヤの編成を経て、来年3月から羽田新ルートが運用開始される。
- 7月30日:羽田空港の機能強化に関する都及び関係区市連絡会(第1回)
- 8月上旬?:首都圏空港機能強化の具体化に向けた協議会(第5回)
- ?:国交大臣発表
- 9月頃:スロット割り当ての集中作業(航空局)
- 10月:公聴会
- 11月12日~15日:航空ダイヤ調整会議@オーストラリア・ブリスベーン
- 20年1月~:試験飛行
- 20年3月29日:羽田新ルートに係る新ダイヤ運用開始
例年、南風が吹き始めるのは4月から(次図)。よって、早ければ来年の4月から、都民の多くは初めて、都心上空を飛ぶ大型旅客機の騒音の大きさを知ることになる。
「羽田新ルート|都心上空を飛行する日数が多い時期はいつか」より
不幸なことではあるが、深刻な落下物・墜落事故が起きない限り、上記スケジュールにブレーキは掛からないのではないか。
あと、残された道は、大規模なクラウド訴訟(差し止め請求)か……。