品川区議会の建設委員会は7月1日、<羽田増便による新飛行ルートの「教室型説明会」を引き続き開催することに関する陳情>を「継続審査」扱いと決した。
教室型説明会の開催を阻んだ戦犯は……。
※敬称略
品川区議会の建設委員会は7月1日、<羽田増便による新飛行ルートの「教室型説明会」を引き続き開催することに関する陳情(令和元年陳情第17号)>を「継続審査」扱いと決した。
「継続審査」という名の”却下”に票を投じた戦犯は誰なのか?
同日の議事録(PDF:621KB)が7月24日ようやく公開されたので、確認してみよう。
建設委員会は次の8名で構成されている。
※敬称略
- 【委員長】あくつ広王(公明)
- 【副委員長】高橋伸明(自民・無所属・子ども未来)
- 大沢真一(自民・無所属・子ども未来)
- 石田秀男(自民)
- たけうち忍(公明)
- 安藤たい作(共産)
- 吉田ゆみこ(生活者ネット)
- 松本ときひろ(無所属)
「教室型説明会」開催の陳情に係る各会派の意見
採決に対する各会派の意見を以下に記す。
【委員長】あくつ広王(公明):―
(公明党、区議3期、 創価大卒法学部、45歳)
それでは、これで質疑を終了いたします。
令和元年陳情第17号の取り扱いについて、ご意見を伺いたいと思います。
陳情を継続にする、あるいは結論を出す、どちらかご発言願います。また、結論を出すのであれば、その結論についてもあわせてご発言ください。
それでは、自民・無所属・子ども未来からお願いいたします。
大沢真一(自民・無):継続
(自民党、区議5期、 会社役員、青学法学部卒、61歳)
継続にしていただきたいと思います。
意見を述べさせていただきますが、これは国策である以上、国が責任を持って取り扱う課題である、事案であるということは、先ほど来の理事者の答弁から明らかになっておりますので、そこの部分を前提に、品川区においても区民の不安払拭に向けた取り組み、不断の取り組みを続けていただきたい。
また、国もさまざまな手法を活用しながら、区民の皆さんの不安払拭に向けた取り組みをさらに続けていくということですので、今後の推移を見守る必要が十分にあると思いますので、継続でお願いいたします。
石田秀男(自民):継続
(自民党、区議6期、 会社役員、東海大卒、59歳)
我々も継続でお願いをいたします。
多少意見を言わせていただくと、先ほど来決議の話が出ておりますけれども、今の段階では我々も容認ができないというのは、やはり丁寧な説明という形の中で、いろいろ落下物や騒音など、もちろんルートが出たときも最初に別のルートは考えられないのかということも、我々意見として言わせていただいた。
今国策としてやってきている。だから、そこについては、では白紙撤回をしろという感じのことは、我々は言っていないわけで。だけれども、今のこの状況を考えると、とてもではないけれども容認できないということで決議を全会一致でした。
また今回も、議長会への要望として、特に我々の会派は決議があったのだから、決議をそのまま活かして議長会でも他区の皆さんに訴えてくれということを主張させていただきました。
そういうことを考えると、今、この陳情の部分でいうと、先ほど国からも区民への丁寧な説明について今後継続していくと、そういうお答えもあるわけで、我々としても今の段階では容認できないということもきちんとしっかり決議としているのであれば、この陳情については継続でお願いしたいということです。
たけうち忍(公明):継続
(公明党、区議5期、 私立市川高校卒、55歳)
継続でお願いします。
安藤たい作(共産):採択
(共産党、区議4期、 漫画家、宮城教育大学卒、45歳)
採択です。
やはり説明会の引き続きの開催を求める陳情の内容ですので、これを採択しないという理由が、私には正直わかりません。
とりわけ議長会への要望事項として各会派から、先ほど石田秀男委員からの話にもありましたけれども、各会派から、最大会派の自民・無所属・子ども未来も、さらなる説明会の開催を会派として要望を出しました。公明党も、さらなる説明をということで求めておりました。
本陳情は、そういう意味で採択せずに継続をすることというのは理解できません。品川区も継続実施を求めています。
国は継続してやるという話もありましたが、教室型説明会をやるとは明言しないわけです。ですから私は、本当に緊迫している中、区と議会が力を合わせて、国に少なくとも教室型説明会開催を求める場面だと思います。最善を尽くすべきだと思いますので、私は今ここで採択をすべきだと主張したいと思います。
吉田ゆみこ(生活者ネット):採択
(生活者ネットワーク、区議2期、元生活クラブ東京理事長、学習院大学法学部卒、65歳)
生活者ネットワークとしても、採択で今日結論を出すということで主張したいと思います。
この陳情の要旨も、それから理由も、教室型説明会の開催です。教室型説明会をもう少しきちんとやってほしいと、陳情にもありますけれども、あくまで教室型の説明会を引き続き要望してほしいという内容ですので、それについては今、安藤委員からもありましたけれども、皆さん何も反対したり、継続にしたりする理由はないと思います。
説明会の中でいろいろ区民が直接国に対する意見を言って、その回答も共有するということは本当に貴重な機会だと思います。そのことについては区も十分認識しておられると思います。ですので、ぜひ教室型説明会の開催ということについての陳情は、採択を強く主張したいと思います。
松本ときひろ(無所属):採択
(無所属、区議1期、弁護士、早大院卒、37歳)
結論を出すで、採択でお願いします。
やはり従前の経緯を見ておりますと、国の対応というものは説明責任というところからはどうなのかというところがありますので、本件はあくまで教室型説明会を引き続き開催することを求めるというところですから、それは当然のところかなと思いますので、採択ということでお願いしたいと思います。
4名の戦犯が述べた却下理由…
採決結果は、あくつ委員長を除き、継続4名に対して採択3名。よって「継続審査」扱いとなった。
採択(≒教室型説明会の開催に賛成)3名
- 安藤たい作(共産、4期)
- 吉田ゆみこ(生活者ネット、2期)
- 松本ときひろ(無所属、1期)
継続(≒教室型説明会の開催を却下)4名
4名の戦犯が述べた継続(≒却下)理由に、説得力はあるのか。
- 大沢真一(自民・無、5期)
国もさまざまな手法を活用しながら、区民の皆さんの不安払拭に向けた取り組みをさらに続けていくということですので、今後の推移を見守る必要が十分にある
【副委員長】高橋伸明(自民・無、2期) - 石田秀男(自民、6期)
国からも区民への丁寧な説明について今後継続していくと、そういうお答えもあるわけで、我々としても今の段階では容認できないということもきちんとしっかり決議としているので - たけうち忍(公明、5期)
継続でお願いします(※判断理由の説明なし)
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