当ブログでは、耐震強度偽装事件の教訓を踏まえ、12年前から、マンションの安全・安心と居住環境性能に対する国民の関心を高めるために、「11月17日を『マンションの日』にしよう!」キャンペーンを続けている。
耐震偽装事件の再発防止策費用は、建物購入者が負担!
耐震強度偽装事件(構造計算書偽造問題)が発覚したのが13年前の05年11月17日。いわゆる姉歯事件。
事件後、「構造設計一級建築士」や「設備設計一級建築士」、「構造計算適合性判定員」という、より専門性の高い資格が創設された。建築士事務所に属する建築士には3年ごとの定期講習が義務付けられた。また、建築関連法令が改正され、建築確認・検査の厳格化などにより手続きが煩雑化・複雑化した。
耐震強度偽装事件の再発防止策にかかる費用の多くは、最終的にはマンションの購入者に跳ね返り、役人の利権拡大につながることとなった。06年から07年にかけて、面積はあまり変わらないのに、価格が1千万円近くも上昇したのである(次図)。
「過去17年間の「首都圏新築マンション市場動向」を可視化」より
事件の風化に要する時間
耐震偽装事件のあとも、マンションに係るデータ改ざん事件(3件)が続く。
東洋ゴム工業による免震ゴム偽装事件(15年2月)、旭化成の子会社による傾斜マンションの杭データの偽装事件(15年10月)、そして今回KYB子会社カヤバシステムマシナリーによるKYB免震・制振データ改ざん事件(18年10月)。
耐震偽装事件では、ヒューザー、イーホームズ、木村建設の弱小3社がマスコミから散々叩かれて、耐震偽装事件は1年間ほどくすぶり続けた。その後の3事件は、鎮火を急ぐ国交省の対応もあり、1か月も経つと、まるで何もなかったような状況になっている(次図)。
Google Trendsの検索結果をもとに筆者が加工
11月17日は『マンションの日』
当ブログでは、耐震強度偽装事件の教訓を踏まえ、12年前から、マンションの安全・安心と居住環境性能に対する国民の関心を高めるために、「11月17日を『マンションの日』にしよう!」キャンペーンを続けている。
【制定趣旨】
- 姉歯建築設計事務所がマンション、ホテルの構造計算書を偽造したと国土交通省が発表したのが05年11月17日。耐震強度偽装事件の教訓を踏まえ、マンションの安全・安心と居住環境性能に対する国民の関心を高めるために、毎年11月17日を『マンションの日』に定める。
【普及のための語呂合わせ】
- 11月17日は、いい住質(いいじゅうしつ)。
【アイコン】
- アイコンへのリンクはご自由にどうぞ。
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