国交省は昨年12月26日、国土交通省所有の航空機(飛行検査機)を使って、羽田新ルートが計画されている川崎市大師地区上空を飛行したときの騒音測定を実施した。
当日放送されたテレビ神奈川のニュースによれば、「川崎市は来年夏(筆者注:18年夏)にも予定される試験飛行で再度騒音を測定し集計したデータを地域住民に説明する」とされていた。
※詳しくは、「羽田新飛行ル―ト 小型機の試験飛行は説得力あるか」参照。
この夏に実施予定と報じられていた試験飛行の第2弾は、どうなったのか?
東京航空局の「騒音対策について」というページをひも解くと、定期的に実施されている検査飛行のうち、7月分(7/6、7/20、7/27)は既に実施済み。8月分は次のように3回実施する計画になっている。
- 7月30日~8月3日
- 8月15日~17日
- 8月27日~31日
一部は既に実施されているのかもしれないが(実施済み日は後日東京航空局HPにアップされる)、川崎市のHPには昨年のような「国土交通省所有航空機による大師地区の航空機騒音体感について」といったようなお知らせは見当たらない。
試験飛行第2弾の今夏実施の有無につき、考えられるのは次の3つのケース。
ケース1:8月27日~31日の間に実施
国交省は8月27日~31日の間に実施しようとしている。
第1弾実施のとき、川崎市は実施日(12月26日)の8日前(12月18日)にHPで公表していた。ならば遅くとも今週中に川崎市のHPにアップされるのだが……。
ケース2:中止
検査機を活用した騒音測定第2弾は、中止になった。
第1弾で、小型機(搭乗者数6人)であるにも関わらず騒音レベルが最大85.7db(下河原公園)を記録。「地元住民に説明するには厳しい値が出てしまった」とでも考えて中止したのではないのか。
※詳しくは、「開示請求で「飛行検査機の騒音測定結果(最大値)」入手」参照。
ケース3:隠密裏に実施
7月か8月に隠密裏に騒音測定を行った(あるいは今後行う)。
でもこの場合、「検査機を活用して騒音測定をしました」という実績作りには使えないので、可能性としては低いのではないか。