不動産経済研究所は6月14日、「5月の首都圏マンション市場動向」を発表。同発表資料には、衝撃的な情報が記載されていた。「即日完売物件はなし」
即日完売物件ゼロの衝撃
不動産経済研究所は6月14日、「5月の首都圏マンション市場動向」を発表。
発売単価は、上下動を繰り返しながら上昇傾向にあったが、やや鈍化気味。販売在庫数は、高止まり(次図)。
「高くて売れない状況」がまだまだ続いている。
「首都圏新築マンション市場動向(5月)|即日完売物件ゼロ!」より
同発表資料には、衝撃的な情報が記載されていた。
(5)即日完売物件はなし
なんと、5月は即日完売物件がなかったというのである。
「予告広告」でモデルルームに集客しておいて、「即日完売」できる戸数の見通しが得られた段階で「本広告」を出して受付・抽選に走れば、「即日完売」が可能と考えられていたのだが、最近はどうやら様子が違ってきたようだ。
急激に低下している即日完売率
不動産経済研究所が毎月発表する資料には、即日完売率(=即日完売物件数÷発売戸数)のデータも掲載されているので、過去の発表資料をひも解き、即日完売率の推移を可視化してみた(次図)。
即日完売率は、月により上下動はあるものの、5年ほど前から減少傾向にあることが分かる。
15年9月以降は、概ね1桁台にまで落ち込んでいる。さらに18年1月以降は、3月以外は1%にも届いていない。
そして5月は遂にゼロを記録。即日完売物件がゼロだったのは、「比較可能な1990年以降で初めてという(日経記事)」。
18年(1月~5月の平均)の即日完売率1.4%にまで低下
もう少し見やすくするために、月間データを年間に集計し直したのが次図。
即日完売率は10年の13.3%をピークに低下傾向にあることが一目瞭然である。
18年(1月から5月の平均)は1.4%にまで低下しているのだ。
首都圏の新築マンション市況が異変をきたし始めている・・・・・・。
あわせて読みたい
(本日、マンション広告1枚)