不動産ブログ「マンション・チラシの定点観測」

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都内で中古マンション取引が活発化している価格帯は?

都内では中古マンション市場のうち、どの価格帯の取引が活発化しているのか?

東日本不動産流通機構が毎月発表している、「月例マーケットウオッチ・サマリーレポート」をひも解いてみた。


もくじ

新築マンションから中古マンションへシフト

首都圏では、中古マンションの成約戸数が2年連続で新築マンションの発売戸数を上回っている(次図)。

首都圏マンション戸数推移(新築vs中古)
新築vs中古!過去12年間の「首都圏マンション市場動向」を可視化(2017年版)」より

23区では16・17年、中古マンションの成約戸数と新築マンションの発売戸数が1.5万戸前後で拮抗している(次図)。

23区マンション戸数推移(新築vs中古)
「同上」より

 

首都圏の中古マンションの成約単価は、新築マンションの発売価格に引っ張られるように、13年4月ころから上昇傾向にあり、17年4月に50万円を突破(次図)。

中古・新築マンション単価の推移(首都圏)
首都圏中古マンション市場動向(3月)|都内の成約単価70万円突破」より

 

これらのグラフは、新築マンションの発売価格が高騰して手が届かなくなった人たちが中古マンション市場に流れていることを示唆している。

どの価格帯の中古マンションの取引が活発化しているのか?

都内では中古マンション市場のうち、どの価格帯の取引が活発化しているのか?

東日本不動産流通機構が毎月発表している、「月例マーケットウオッチ・サマリーレポート」には、都内中古マンションの価格帯別の「成約件数(四半期ごと)」「新規登録件数(四半期ごと)」「在庫件数(月末)」が掲載されているので、可視化してみよう。

※【メモ】同機構の価格帯は「~2千万円」「~3千万円」というように、「以下」「未満」「以上」「超」といった境界値が不明瞭(境界値の定義が見当たらない)。そこで、以下文章では便宜的に次のように表現することとした。

  • ~2千万円:1千万円台
  • ~3千万円:2千万円台
  • ~4千万円:3千万円台
  • ~5千万円:4千万円台
  • ~7千万円:5~6千万円台
  • ~1億円:7~9千万円台
  • 1億円~:億ション

まず、価格帯別の成約件数の推移を次図に示す(同機構の価格帯別の成約件数は四半期単位データなので、3で割って月単位データに換算した)。

中古マンションでよく取引されている「ボリュームゾーン」は、1千万円台(~2千万円)」・「2千万円台(~3千万円)」・「3千万円台(~4千万円)」。

ただ、最近取引が活発化しているのは「4千万円台(~5千万円)」以上の価格帯。特に、「4千万円台(~5千万円)」と「5~6千万円台(~7千万円)」の成約件数は15年7月あたりから増加傾向にあり、「ボリュームゾーン」に迫っている

都内の中古マンション成約状況(価格帯別)

「4千万円台(~5千万円)」以上の価格帯の中古マンションの成約状況の推移をもう少し詳しくみてみよう。

価格帯別の中古マンション成約件数の推移を可視化

4千万円台:成約件数10年前の1.8倍

16年1月以降、在庫件数・新規登録件数・成約件数ともに増加傾向が見られる(次図)。

18/01~03の月間平均成約件数(250件)は、10年前(143件)の1.8倍。

都内の中古マンション成約状況等 4千万円台(~5千万円)
※【メモ】「在庫件数」と「新規登録件数」には、同一物件を複数の仲介業者が登録していたり、同一物件を同一年度内に新規登録⇒削除⇒新規登録を繰り返したりして、多めに計上されている可能性がある(以下の価格帯についても同様)。

5~6千万円台:成約件数10年前の2.7倍

14年7月以降、在庫件数・新規登録件数・成約件数ともに増加傾向が見られる。特に17年10月以降、成約件数の増加が著しい(次図)。

18/01~03の月間平均成約件数(296件)は、10年前(112件)の2.7倍。

都内の中古マンション成約状況等 5~6千万円台(~7千万円)

7~9千万円台:成約件数10年前の3.9倍

「5~6千万円台」と同様、14年7月以降、在庫件数・新規登録件数・成約件数ともに増加傾向が見られる。特に17年10月以降、成約件数の増加が著しい(次図)。

18/01~03の月間平均成約件数(132件)は、10年前(34件)の3.9倍。

都内の中古マンション成約状況等 7~9千万円台(~1億円)

億ション:成約件数10年前の3.5倍

「5~6千万円台」「7~9千万円台」と同様、14年7月以降、在庫件数・新規登録件数・成約件数ともに増加傾向が見られる。特に17年10月以降、成約件数の増加が著しい(次図)。

18/01~03の月間平均成約件数(58件)は、10年前(17件)の3.5倍。

都内の中古マンション成約状況等億ション(1億円~)

まとめ

  • 中古マンションでよく取引されている「ボリュームゾーン」は、1~3千万円台。
  • 最近取引が活発化している中古マンションは、4千万円台以上の価格帯。
  • 4~6千万円台の中古マンションの成約件数は、15年7月あたりからが増加傾向にあり、「ボリュームゾーン」に迫っている。
  • 7千万円台以上の中古マンションの成約件数は、17年10月以降急増(10年前の約4倍)。

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2019年6月1日、このブログ開設から15周年を迎えました (^_^)/
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