東京23区の新築分譲マンションは、価格高騰が止まらない。
庶民が手を伸ばせそうな5000万円以下の物件は、どれだけ市場に出ているのか?
不動産経済研究所の「首都圏新築分譲マンション市場動向」に掲載された「価格帯別戸数」のデータを引っ張り出し、わかりやすく可視化してみた。
庶民に厳しい現実が見えてくる。
※初投稿:2023年8月31日(更新:2025年8月10日)
価格帯別「発売戸数」の推移
不動産経済研究所のデータでは、マンション価格を20もの細かい価格帯に分けて集計している。2500万円以下から3億円以上まで、細かすぎて頭がクラクラするレベルだ(次表)。
- 2,500万円以下、3,000万円以下、3,300万円以下、3,500万円以下、3,700万円以下、4,000万円以下、4,300万円以下、4,500万円以下、4,700万円以下、5,000万円以下、5,500万円以下、6,000万円以下、6,500万円以下、7,000万円以下、8,000万円以下、9,000万円以下、9,999万円以下、1億円以上、2億円以上、3億円以上

(価格帯別戸数|首都圏新築分譲マンション市場動向、23年7月)
そこで、分析をシンプルにするため、価格帯を以下9つに整理した。
- 5千万円以下、6千万円以下、7千万円以下、8千万円以下、9千万円以下、1億円未満、1億円台、2億円台、3億円以上
この9区分で、2014年4月以降の23区新築分譲マンションの発売戸数をグラフ化した(次図)。
正直、このままじゃゴチャゴチャして見づらい。

そこで、データを年度ごとに集計し直し、スッキリしたグラフにまとめた(次図)。

データを読み解く
グラフから見える現実は、なかなかシビアだ。
- 5千万円以下
2014年度は約8000戸あったが、2024年度には363戸まで激減。庶民の夢が遠のいている。
- 1億円台
2014年度の766戸から2024年度には2816戸へ急増。高所得者向け物件が市場を席巻。
- 2億円台
2014年度の148戸から2024年度には609戸へじわじわ増加。
- 3億円以上
2014年度の35戸から2024年度は187戸とほぼ横ばい。超高額物件は安定供給。
要するに、庶民が買えそうな5000万円以下のマンションは激減し、1億円超の「億ション」が市場の主役に躍り出ている。
庶民に残された選択肢は?
5000万円以下の物件は、もはや絶滅危惧種だ。
だが、郊外や中古マンションに目を向ければ、まだ手が届く選択肢はあるかもしれない。とはいえ、23区の新築マンション市場は「高額化一直線」というのが冷徹な事実。 このデータを見て、読者はどう感じるだろうか。夢のマイホームか、遠い他人の話か。
あわせて読みたい