23区の新築マンション価格は高すぎて、もはや庶民には手が届かない状況。では、中古マンションはどうなのか?
次のデータを用いて、06年以降の首都圏と23区の新築・中古マンション市場動向を可視化してみた。
- 新築:不動産経済研究所「首都圏マンション市場動向○○年(年間のまとめ)」
- 中古:東日本不動産流通機構「年報マーケットウォッチ」
※投稿24年8月10日
もくじ
戸数の推移(06年~)
首都圏
首都圏では16年以降、中古マンションの成約戸数が新築マンションの発売戸数を上回っている(次図)。
23区
23区では、中古マンションの成約戸数が新築マンションの発売戸数を16年に逆転。新築マンションは17・18年に逆転するも、19年に再逆転(次図)。
価格の推移(06年~)
首都圏
首都圏の新築マンションの発売価格は、投資や爆買い、相続税対策など、非実需要増の影響により13年以降上昇。23年に急上昇し8千万円を突破。中古マンションの成約物件価格のほうは13年以降、上昇を続けている(次図)。
価格差(新築-中古)は、2~2.7千万円の範囲で推移していたが、23年に急拡大し3.5千万円を突破。
23区
23区の新築マンションの発売価格は首都圏と同様、13年以降上昇。21年に8千万円を突破し、23年には1.1億円を突破。中古マンションの成約物件価格のほうは13年以降、上昇を続けている(次図)。
価格差(新築-中古)は2~3千万円の範囲で推移していたが、23年に急拡大し5千万円を突破。
市場規模の推移(06年~)
次に、市場規模(=戸数×平均価格)の比較。
首都圏
首都圏新築マンションの市場規模は、リーマンショック(08年9月)の翌09年に1.65兆円で底を打つ。その後、消費税増税8%実施(14年4月)の前年まで拡大した後、2兆円前後で推移。
一方、中古マンションの市場規模は11年以降、徐々に拡大し、23年に1.6兆円を突破(次図)。
23区
23区新築マンションの市場規模は、リーマンショック(08年9月)の翌09年に0.9兆円で底を打つ。その後、消費税増税8%実施(14年4月)の前年まで拡大した後、1兆円前後で推移し、23年に1.4兆円に急拡大。
一方、中古マンションの市場規模は11年以降、徐々に拡大し、23年に1兆円に迫る(次図)。
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