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湾岸エリアのマンション事情|平成29年第3四半期

国土交通省は11月24日、全国主要都市の計100地区を対象に四半期ごとに実施している「主要都市の高度利用地地価動向報告(地価LOOKレポート)」を公表。

平成29年第3四半期(平成29年7月1日~平成29年10月1日)の佃、月島、豊洲、有明といった、湾岸エリアの新築分譲マンションの価格動向を中心に、鑑定評価員(不動産鑑定士)のコメントをピックアップしておこう。

ざっくり言うと、前回(平成29年第2四半期)からあまり変わっていない。


【東京圏地価】8割の地区が上昇

東京圏(43)では、前回と同様に上昇が 33 地区(前回 33)、横ばいが 10 地区(前回 10)となり、約8割の地区が上昇となった。

平成29年第3四半期 主要都市の高度利用地地価動向報告
「平成29年第3四半期 主要都市の高度利用地地価動向報告」を切り貼り

 

それでは各地区の「鑑定評価員のコメント」を見てみよう。

【佃・月島】マンション分譲価格は高水準を維持

マンション分譲価格は高水準を維持。中古マンションの市況は一定の在庫数は抱えているものの、概ね価格水準は安定している。

地価動向
  • 当地区は、銀座等の都心への優れた接近性を備えるとともに、東京タワーや東京スカイツリー等のランドマーク施設や河川等に囲まれた変化に富んだ眺望が得られることから、分譲・賃貸ともに高層マンションの需要が強い地区である。
  • 緩やかな景気回復が続いており、またマンション購入資金の融資環境が良好であることが下支えとなり、底堅いマンション需要が見られ、マンション分譲価格は高水準を維持している。
  • 中古マンションの市況は一定の在庫数は抱えているものの、概ね価格水準は安定している。マンション素地については、デベロッパーの取得需要はあるものの建築費の高止まりにより採算性の検証が引き続き厳格化しており、選別化が一層進んでいる。
  • こうした背景から当期の取引価格は引き続き横ばいとなり、地価動向も横ばいとなっている。
将来地価動向
  • 地区内外で再開発事業や東京五輪関連施設の建築計画があり、都市基盤整備として環状2号線の建設工事が進みつつあり、こうした再開発事業等の効果は既にある程度先行して地価やマンション分譲価格に織り込まれていると見込まれる。
  • 資金融資環境が良好であることから新築・中古マンション共に需要は堅調であるが、国内外の政治経済情勢の不透明感等を背景に、情勢次第ではやや下落する可能性も否定できない。
  • マンション素地については建築費の高止まりによりデベロッパーによる厳格な選別化が進むものと見込まれ、こうした背景から引き続き将来の地価動向は横ばいと予想される。

【豊洲】マンション分譲価格は安定的に推移

マンション分譲価格の上昇が続いたが、現在では価格上昇の動きが一段落し、成約価格水準は安定的に推移している。

地価動向
  • 東京五輪開催決定以降、当地区は強いマンション需要を反映してマンション分譲価格の上昇が続いたが、現在では価格上昇の動きが一段落し、成約価格水準は安定的に推移している。

  • 中古マンション市場では、価格を調整して成約に至った取引が見られるものの需要者の購入意欲は底堅く、概ね横ばいで価格下落には至っていない
  • なお、豊洲市場の移転問題に関しては、市場周辺のマンションにおいて売却の動きが見られたものの、マンション分譲価格下落等の影響は認められていない
  • このような状況から、当地区の地価動向は引き続き横ばいで推移した。
将来地価動向
  • 当地区は、エリア内の買替え需要が強く、新築・中古マンションともに大量供給が続いたが、将来的には取引件数の減少が予想される。
  • また、豊洲市場の移転延期が長引いていたが、東京都が来年6月から秋という移転スケジュールの見通しを示したことから、一部に見られた将来性の懸念からの売却の動きも落ち着くものと予想される。
  • 当地区は、利便性の高さから居住目的を中心とした実需によるマンション需要が底堅いため、マンション分譲価格等は安定的な動向が見込まれ、当地区における将来の地価動向は横ばいと予想される。

【有明】マンション分譲価格は高止まりの傾向

マンション分譲価格は上昇傾向が続いていたが、一次取得層の購入限度額に近づいたことから高止まりの傾向が見られる。

地価動向
  • 東京五輪開催決定以降、他の湾岸エリアと同様に強いマンション需要を反映して当地区のマンション分譲価格は上昇傾向が続いていたが、一次取得層の購入限度額に近づいたことから高止まりの傾向が見られる。
  • 中古マンション市場においては、新築物件の高額化による取得層の増加もあり需要は堅調で、取引価格の低下は見られない
  • 予定されている大量供給や建築費の高止まりの影響から、デベロッパーの採算性検証は厳格化しているが、当地区は五輪関連施設の建築や国家戦略特区の指定を受けた大規模開発事業等が計画されるなど注目度が高く、開発素地の取得意欲は依然として強いことから、地価動向はやや上昇傾向で推移している。
将来地価動向
  • 湾岸エリアでは引き続き大型分譲マンションの竣工・開発が控えており、今後も大量供給が継続することからマンション分譲価格の上昇は見込みにくいが、当地区は五輪関連施設の建築や地区計画によるまちづくりが進捗中であるほか、環状2号線の開通や銀座と有明を結ぶ地下鉄構想など、都心部との時間的距離が短縮されることが見込まれており、将来の発展期待が高いエリアである。
  • このような状況から、デベロッパーの開発素地取得意欲は強い状況が続き、将来の地価動向はやや上昇傾向が続くと予想される。

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