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羽田新ルート|衆院「財務金融委員会」質疑全文

第196回 国会衆議院「財務金融委員会」において、「国際観光旅客税法案」につき3月2日、宮本徹議員(共産党)により10分ほど「羽田新ルート」関連の質疑があった。

宮本議員の2つの質問すなわち、国交省として「新飛行ルートについて地元の理解がまだ得られていないという認識か?」「地元の理解が得られるまで飛行ルートの変更を行わないということでいいか?」に対して、簗国交省政務官(自民3期)が噛み合わない答弁を繰り返す。

モリカケ答弁を想起させるような応答をマスメディアはどこも伝えていないので、ネット中継のビデオライブラリ(録画)をもとに、全文テキスト化(約3千5百文字)しておいた。


質疑の流れ

宮本委員「『住んでよし』をないがしろ」

宮本徹議員(共産党)
宮本徹 衆議院議員(共産党、2期、東大教育学部卒、46歳)

出国税の問題について質疑いたします。
今回の国際観光旅客税は訪日外国人旅行者を2020年に4千万人、2030年に6千万人、この目標の達成に向けて追加の財源を確保しようとこういう話になっているわけです。観光立国推進基本法で基本理念の第1は「住んでよし、訪れてよし」なんです。
ですけども、この2千万人からさらに4千万人、6千万人目指すなかに、私はこの間の安倍政権の政策っていうのはこの「住んでよし、訪れてよし」の「住んでよし」の部分が、大変ないがしろにされているんじゃないかというふうに思います。

たとえば、この4千万人、6千万人の目標に向けて、東京では羽田便を4万便増やそうとこういう話が出ています。そのために歴史的に経過があって海上を飛んで、海上ルートで飛んでいる今の羽田便について、都心の上を通るルートに変更するということが提案されております。

いろんなところで住民の反対運動が起きてます。町会ぐるみでの運動なども起きております。飛行機が着陸するときに車輪を出していくときに、氷の塊が落っこちてくるということもあるわけです。こういうことを、海の上じゃなくて都心の上空を飛んでやり始めると大変な惨事になりかねないというふうに多くの人が懸念をしております。

私は、とにかく目標、数字ありきで「住んでよし」をないがしろにするやり方というのは観光立国推進基本法の理念に反するんじゃないかと思いますが、観光庁どうお考えですか。

田村観光庁長官「生活環境確保とのバランスが重要」

田村観光庁長官
田村明比古 観光庁長官(東大法、コーネル大経営学大学院修了、62歳)

お答え申し上げます。観光立国推進基本法の施策の基本に理念につきましては、この同法第12条におきまして地域の住民が誇りと愛着をもつことのできる活力に満ちた地域社会の持続可能な発展を通じて、国の内外からの観光旅行を促進することが特に重要であるとされておりまして、いまご指摘のように「住んでよし、訪れてよしの国づくり」の認識の重要性が示されているところでございます。

羽田空港につきましては、訪日外国人の旅行者の受け入れ、国の国際競争力の観点からその機能強化が不可欠でございますけれども、この件も住民の方々の生活環境の確保とのバランスが非常に重要でございまして、そうした認識のもとでいま担当局において対応しているというふうに承知しております。

いずれにいたしましても、観光施策を進める上で、旅行者の利便性や快適な滞在環境の確保と住民の生活環境の確保とのバランスをとって両方に目配りをして施策を進めていく必要があるというふうに考えております。

宮本委員「地元の理解はまだ得られていない?」

住民の生活環境を守ると、そのためにバランスを取ることが大事だというお話がありましたが、今年の総理の施政方針で初めて羽田の飛行経路の見直しというのが入っちゃったわけですよね。

「地元の理解を得て2020年までに8万回の発着枠拡大を実現します」とありますが、「地元の理解を得て」と言ってるわけですけども――きょう政務官に来ていただきましたけども――「地元の理解はまだ得られていない」という認識でよろしいですね

簗国交省政務官「多くの方々にご理解をいただくことが重要」

簗国交省政務官
簗(やな)和生 国交政務官兼内閣府政務官(衆議院議員 自民3期、慶應商卒、東大院卒、38歳)

お答えいたします。国土交通省といたしましては、急増する訪日外国人旅行者の受け入れは、わが国の国際競争力の強化等の観点から羽田空港の機能強化は必要不可欠であると考えております。

飛行経路の見直しの実現のためには住民や関係自治体の方などに丁寧な情報提供を行い、できる限り多くの方々にご理解をいただくことが重要であると認識をしております。

このため平成27年7月よりこれまで4巡にわたり延べ66の会場においてオープンハウス型の住民説明会を開催し、1万6千人を超える方々にご参加をいただくなど、丁寧な情報提供に務めて参りました。今後とも説明会の開催などを通じ、できる限り多くの方々のご理解を得られるように取り組んでまいりたいとそのように考えております。

宮本委員「聞いたことに答えてない」

聞いたことに答えてないんですよ。
「『地元の理解はまだ得られてない』という認識でいいんですね」ということを聞いたんです。

答えてください。

簗国交省政務官「理解を得られるよう進めてまいりたい」

国土交通省といたしましては、訪日外国人旅行者の受け入れやわが国の国際競争力の強化等の観点から羽田空港の機能強化は必要不可欠であると考えていることから――
ヤジ:そんなこと聞いてないよ!

引き続き理解を得られるようにこの取り組みを進めてまいりたいとそのように考えております。
(ヤジ:答えてない!)

宮本委員「ちゃんと答えてくださいよ」

「引き続き理解を得たい」というのはまだ「(地元の理解は)得られていない」という認識でいいんですね
私は(事前に)通告してるんだから、ちゃんと答えてくださいよ。

簗国交省政務官「理解を得られるよう進めてまいりたい」

先ほど申しましたように、平成27年の7月よりこれまで4巡にわたり延べ66の会場においてオープンハウス型の住民説明会を開催し1万6千人を超える方々にご参加を頂きました。

住民説明会では機能強化の必要性、騒音や落下物等の対策について説明を行い、丁寧な情報提供に努めて参りました。
今後ともより多くの方々からご理解をいただけるように取り組みを進めてまいりたいとそのように考えております。

宮本委員「地元の理解を得られてない?」

「地元の理解を得られてない」という理解でいいわけですね?
そこをはっきりさせてくださいよ。「説明やってます」という話ばっかりじゃないですか。私はそのことを(事前に)通告してるんですよ。
いまの国交省の認識として、「地元の理解が得られていると考えているのか」、「まだ不十分だと考えているのか」どっちですか。

簗国交省政務官「理解をいま得られるように取り組みを進めている」

お答えをいたします。これまでの累次にわたる住民の説明会によりまして、住民の理解をいま得られるように取り組みを進めている、そのような認識でございます。

宮本委員「地元の理解が得られるまでは飛行ルートの変更は行わない?」

何回聞いても答えないんですけども、「(地元の理解を)得られるように頑張ってる」ということは「(地元の理解を)得られていない」ということでしょ。それをはっきり言えばいいんですよ。

それで確認しますけども、「地元の理解が得られるまでは飛行ルートの変更は行わない」こういうことでいいですね

簗国交省政務官「理解を得られるよう引き続き取り組みを進めて参ります」

先ほどと同じような答弁になるかと思いますけども、国土交通省としましては、この訪日外国人旅行者の受け入れ、そしてわが国の国際競争力の強化等の観点から羽田空港の機能強化は必要で不可欠であると考えていることから、理解を得られるよう引き続き取り組みを進めて参ります
ヤジ:ダメだこりゃ

宮本委員「地元の理解が得られるまでは変更を行わない?」

総理は「地元の理解を得て実現します」って、「得て」だからね。(地元の理解が)得られてなかったら、(飛行ルートの変更は)やれないってことじゃないですか。それ前提でしょ。

地元の理解は得られてない。だって町会ぐるみで反対運動してますよ。
「地元の理解が得られるまでは変更を行わない」とはっきり言ってくださいよ
(ヤジ:太田局長の方が男らしいよ。ちゃんと答えろ!)

簗国交省政務官「多くの方々の理解を得られるように引き続き努めて参りたい」

お答えをいたします。さきほどらい申しておりますように、国土交通省としましては、羽田空港の機能強化かは必要不可欠であると考えていることから、引き続き丁寧な説明を続け、住民の皆様、多くの方々の理解を得られるように引き続き努めて参りたいとそのように考えております。

宮本委員「『住んでよし』という、観光立国推進基本法の理念に反する」

これ以上の質問をしても同じことしか答えないですから、(事前に)通告したのにです。
(ヤジ:同じ質問をするからだよ)

(ヤジに向かって)同じ質問しているのは当たり前じゃないですか! だって答えないんだから。
ヤジ:〇!※□◇#△

(ヤジに向かって)何を言っているんですか!
通告したのは「地元の理解がまだ得られていないという認識ですか」ということと、「地元の理解を得られるまで飛行ルートの変更を行わないということか」というちゃんと私はメモでいつも通告してるのに、そのメモに対してもまともに応えない

とんでもない話ですよ。とにかく「必要不可欠だ」「必要不可欠だ」とそういって、住民の安全もそっちのけで住民の合意もなしに、とにかく「4千万 6千万だ」と。そのためには騒音対策だとかいろんな問題があって、羽田の飛行機が全部海を飛んできたわけですよ。それを都心の上空を飛ぶルートに変えていく。
私ははっきり言って「住んでよし」という、観光立国推進基本法の理念に反するやり方だということを言わないといけないというふうに思います。

雑感

やな和生オフィシャルサイトのプロフィーによれば、座右の銘は「初心忘るべからず」、尊敬する人物徳川家康として「人の一生は重荷を負うて、遠き道をゆくが如し。不自由を常と思えば不足なし」と記されている。簗議員は「重荷を負うて、遠き道」を歩んでいる最中なのであろうか。
一方、質疑に立った宮本徹議員(柔道初段)は、優勢勝ちに持ち込めず、引き分け……。

せっかく衆議院の「財務金融委員会」で羽田新ルートに係る質疑が行われても、NHKや民放、新聞などのマスメディアが取り上げなければ国民には届かない。国会議事録の肥しとなるだけだ。弱小なこのブログメディアによる国会質疑の全文書き起こし情報が少しでも世間のお役に立てば幸甚。
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