国交省は1月7日、衝突事故で閉鎖していたC滑走路の運用を1月8日0時00分から再開。
北風時の運用については、事故前の運用に戻るが、南風時の運用については、事故により損傷した進入角指示灯(PAPI)が直るまでの約1か月間、好天時のルートではなく、悪天時のルート運用がされることになった。
この1か月間の暫定運用の影響を受ける地域について、まとめておいた。
衝突事故で閉鎖のC滑走路が運用再開したが…
国交省は1月7日、衝突事故で閉鎖していたC滑走路の運用を1月8日0時00分から再開する旨を発表した。
羽田空港において1月2日(火)に発生した事故により、運用を停止していたC滑走路について、1月8日(月)0時00分から運用を再開することになりました。
北風時の運用については、事故前の運用に戻る。
問題は南風時の運用。事故により損傷した進入角指示灯(PAPI)が直るまでの約1か月間、好天時のルートではなく、悪天時のルート運用がされるというのである。
(前略)南風時については、常に計器着陸装置(ILS)を活用した悪天時の都心上空ルート(別添経路[3])の運用を行うこととします。これにより、南風時の処理容量も天候にかかわらず事故発生前の水準に回復します。
(中略)
なお、今回の事故により一部の施設(進入角指示灯(PAPI))が損傷していることから、この南風時のILSを活用した臨時の運用は概ね一か月以内続く見込みであり、その間、ILSを活用した経路下の皆様にはご迷惑をお掛けすることになります。国土交通省としては、出来る限り早期に本来の運用に戻せるよう損傷した施設の復旧に全力を挙げて取り組んで参りますので、何卒ご理解のほどお願い申し上げます。
↓ 悪天時のルート
↓ 好天時のルート
暫定ルート(悪天時ルート)運用によって1か月間影響を受ける市区
「悪天時」ルートが運用されると、地域によっては「好天時」よりも低く飛ぶ(すなわち騒音が大きくなる)。「悪天時」は、「好天時」のルートの一部が西側にシフトし、かつ飛行高度が低くなる(次図)。
「好天時」には通過しないが、「悪天時」になると通過するのが、さいたま市の浦和区と桜区、朝霞市、蕨市。特に蕨市以外は高度900mで通過するので騒音の影響が大きい。また、和光市は「好天時」1500mだが「悪天時」900m。
あと、練馬区と中野区は、「好天時」の高度は1350⇒1200mだが、「悪天時」の高度は900mと低くなるので、騒音が大きくなる。
それと、「好天時」には通過していなかった板橋区の西側を高度1200mで通過する。
1か月間影響を受ける具体的な地域名
悪天時ルートが上空を通過する可能性のある地域名を以下に示す。
※詳細は、「南風時飛行ルート - Googleマップ」参照。
- さいたま市
- (Aルート)浦和区:東高妙町、高砂、岸町
- (Aルート)桜区:田島
- 朝霞市
- (Aルート)大字上内間木、大字下内間木、大字根岸
- 蕨市
- (Cルート)中央、北町
- 和光市
- (Aルート)新倉、丸山台、中央、南、広沢
- (Cルート)下新倉、白子
- 板橋区
- (Cルート)成増、赤塚、赤塚新町
- 練馬区
- (Aルート)旭町、土支田、光が丘、春日町、高松、向山、中村北、中村、豊玉中、中村南、豊玉南
- (Cルート)田柄、北町、早宮、桜台、豊玉上、豊玉北
- 中野区
- (Aルート)丸山、野方、新井、中野、中央、本町、弥生町
- (Cルート)江原町、東中野
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