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羽田新ルート|渋谷区議会「21年第4回定例会」質疑応答

渋谷区議会の「21年第4回定例会」本会議の代表質問(11月25日)で、羽田新ルートに関して小田浩美 議員(立憲)の質疑応答があった。

議会中継(録画)をもとに、全文テキスト化(約1千文字)しておいた。

※時間のない方は「質疑応答のポイント」と「雑感」をお読みいただければと。


質疑応答のポイント

小田浩美 議員(立憲)

小田浩美 議員(立憲)
小田浩美議員(立憲民主党、区議1期、一新塾第14・16期、56歳)

小田:羽田新ルートの運用停止を求める声明を上げるべき

次に、羽田新ルートに関する要請書について伺います。
先の第3回区議会定例会で、「羽田新ルートの運用停止を国に求める意見書」が全会一致により提出されました。区議会ではこれまでも見直しや再考を求める意見書を全会一致で2度提出しております。


議会の意見書にもあるように、国は「羽田新経路の固定化回避に係る技術的な方策検討会」を設置していますが、あくまでも現行の A・C 滑走路への進入にこだわったもので、これまでの多くの意見を踏まえて検討がなされているとは言い難いものです。


さらに6月には、国会での質問主意書に対して、国は管制システムの改善により離発着需要が回復しても従来の海上ルートでの増便が可能であることを認める回答を出しており、新ルートの必要性を示す根拠は薄れました。


横風による機体操縦の困難さや急角度の着陸への不安を報告する複数のパイロットの心理的負担や部品や氷など、落下物の危険性、低空飛行による騒音被害などをいつまで続けるのでしょうか。


都心上空を飛行するのは東京だけではないという方もいますが、危険を冒してまで必要性のない新ルートの飛行を黙って眺めているわけにはいきません。

特に、渋谷区上空は2本のルートを立て続けに飛んでおり、学校の多い文教地区上空を飛行する負担の大きい危険なエリアです。


本年2月、米国コロラド州デンバー空港で離陸直後に起きたエンジン損傷により、住宅地等に機体破片が落下した重大な事件が発生したことを受けて、3月には区長命で再発防止安全対策飛行経路の分散化及び様々な視点での検討を要請する文書を国に提出しています。


令和3年3月15日付けで、区長より国土交通大臣宛に提出した行政文書に対して、国からの回答はあったか、あったとしたらその内容を公表するべきだと考えます。

そして、区議会同様に渋谷区として、羽田新ルートの運用停止を求める声明を上げるべきだと思います。区長のご所見を伺います。

長谷部健 渋谷区長
長谷部健 渋谷区長(無所属、2期、元渋谷区議会議員3期、専修大学商卒、49歳)

区長:運用停止を求める声明を出す考えはありません

次に、羽田新ルートに関する要請書について2点のお尋ねですが、一括してお答えします。

私からの要請文に対する国からの回答ありません。

また、議員ご発言の管制システムの改善により増減が可能であるとのくだりについては、私は国から増便に繋がらないとの説明を受けており、運用停止を求める声明を出す考えはありません

雑感

羽田新ルート、議員の関心は低下している

羽田新ルートの本格運用が20年3月に始まって、20年6月の第2回定例会以降、羽田新ルート問題を取り上げる議員数は2回続けて最少の1名。文字数(≒質疑応答時間)も最低(次図)。

羽田新ルート問題に対する渋谷区議会議員の関心は低くなってきているのではないか。

羽田新ルートに係る本会議定例会の 代表・一般質問の登壇者数・質疑応答文字数推移(渋谷区議会)

 

19年以降の各党派の登壇状況を可視化したのが次表。

羽田新ルートに係る 本会議定例会の代表・一般質問者(渋谷区議会)

  • 共産党はこれまで毎回羽田新ルート問題を取り上げていたのに、今回代表質問に立った苫孝二 議員も、個人質問に立った牛尾真己 議員も取り上げなかったのはなぜなのか。
  • れいわ渋谷の2人(堀切・金子議員)は毎回、長谷部区長の答弁に押し切られながらも創意工夫を凝らした質問を投げかけていた。前回に続き今回も羽田新ルート問題を取り上げていないのはいただけない。
  • 立憲民主党は、治田学議員が登壇したときはそれなりにキレのある質問が見られるが、他の議員になると今一つ。
国交省の思惑通りの展開…

小田議員の発言「国は管制システムの改善により離発着需要が回復しても従来の海上ルートでの増便が可能であることを認める回答を出しており」に対して、長谷部区長は「国から増便に繋がらないとの説明を受けており」と反論した。

長谷部区長が国から受けた説明と言うのは、都が11月1日に主催した「羽田空港の機能強化に関する都及び関係区市連絡会」での国交省の次の発言を指している。

新たな後方乱気流管制方式によって、「需要が回復しても従来の海上ルートでも増便が可能である」というご指摘は事実と相違しており、国として認めた事実もない。

ただ、この国交省の発言は政府答弁書(21年6月25日閣議決定)の範囲を超えているのである。政府答弁書の範囲を超えた国交省の発言が独り歩きし始めた……。

※詳しくは「国交省、政府答弁書の範囲を超えて説明!?」参照

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2022年6月1日、このブログ開設から18周年を迎えました (^_^)/
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