不動産経済研究所10月18日、9月の「首都圏新築分譲マンション市場動向」を発表。
発売戸数は2,311戸、前年同月比6.7%減。減少となるのは2カ月ぶり。
平均価格は6,584万円、m2単価は98.9万円といずれもニケタUP。
契約率は5.7Pダウンの67.7%。在庫は5,614戸と9カ月連続の圧縮。
ただ、これだけではよく分からないので、同研究所が過去に発表した数値データも含め、いつものように、首都圏の新築マンション市場動向のトレンドを可視化してみた。
(首都圏全体)発売戸数・発売単価・販売在庫の推移
発売単価は、新型コロナ第1波以降下落傾向を見せていたが、21年4月に急上昇(千代田区の平均価格が2億円を超える大型の高額物件の影響による)したあと、戻したかと思いきや再び上昇傾向。
販売在庫数は減少傾向が見られる。発売戸数は上下動が激しいが、踊り場に入ったか(次図)。
新型コロナの影響を受けていない人たちの旺盛な需要が垣間見える。
発売戸数の前年同月比の推移を可視化したのが次図。
新型コロナ感染拡大の影響で、20年5月に▲82.2%(前年同月比)まで大幅に減少したあと、激しくリバウンドを繰り返しながら21年9月は▲6.7%減。
1都3県 ※23区に着目
発売戸数の推移
23区に着目すると9月の発売戸数975戸は、前年同月比で▲3.1%減(次図)。
m2単価の推移
23区の発売単価は、新型コロナ第1波以降下落傾向を見せていたが、21年4月に急上昇(千代田区の平均価格が2億円を超える大型の高額物件の影響による)したあと、戻したかと思いきや再び上昇傾向。
23区
価格帯別の発売戸数割合の推移
23区の発売戸数の割合は、5千万円を境に2極化。5千万円以下の割合が極端に低下する一方、5千万円超では高価格帯ほど発売戸数割合の割合が高い(次図)。
億ションの発売戸数・率の推移
億ション率(全発売戸数に占める億ションの割合)は、18年9月の4.5%を底に増加傾向にある(次図)。
★まとめ
新型コロナの影響を受けていない人たちの旺盛な需要が垣間見える。
- 首都圏
- 発売単価は、新型コロナ第1波以降下落傾向を見せていたが、4月に急上昇したあと、戻したかと思いきや再び上昇傾向。
- 発売戸数は、20年5月は過去最少だったが、その後激しくリバウンドを繰り返しながら9月は▲6.7%減。
- 23区
- 発売単価は、新型コロナ第1波以降下落傾向を見せていたが、21年4月に急上昇したあと、戻したかと思いきや再び上昇傾向。
- 発売戸数の割合は、5千万円を境に2極化。5千万円以下の割合が極端に低下する一方、5千万円超では高価格帯ほど発売戸数割合の割合が高い。
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