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羽田新ルート|立会小学校(品川区)の最大騒音レベル87dB!?

品川区は羽田新ルート周辺に設置した測定局2か所(立会小学校・台場小学校)で測定した騒音データを毎月末、3か月後に公表している。

8月31日に公表されたデータのうち、立会小学校で5月1日に記録された最大騒音レベルの最大値が87dBと極めて大きい値となっていた。とっても気になったので、騒音計測を所管している品川区都市計画課に照会してみた。

※投稿21年9月7日(追記21年10月28日


もくじ

立会小学校の最大騒音レベル87dB!?

8月31日に公表されたデータを可視化していて妙なことに気が付いた。立会小学校で5月1日に記録された最大騒音レベルの最大値が極めて大きいのだ(次図、青色破線丸囲み)。

最大騒音レベルの最大値・騒音発生回数の推移
羽田新ルート|品川区の騒音測定データを可視化※随時更新」より


品川区が公表した資料を確認してみると5月1日の立会小学校で測定された最大騒音レベルの最大値は、なんと87.0dBもあるのだ(次図)。

立会小学校の最大騒音レベル87dB

 

87.0dBがどれほど大きい騒音値なのかといえば、幹線道路沿いの騒音よりも大きくパチンコ店の騒音に迫るうるささだ(次図)。

騒音環境と航空機騒音の程度について
国交省のFAQ冊子v6.2(P56)「騒音環境と航空機騒音の程度について」

 

ちなみに、立会小学校はA滑走路到着ルート直下から約200m離れた位置にある(次図)。

品川区の騒音測定か所(位置図)
騒音測定について|品川区

都市計画課の回答:原因は分かりませんでした

なぜ87dBという大きな値が記録されたのか。とっても気になったので、騒音計測を所管している品川区都市計画課にウェブフォームを使って問い合わせてみた。

都市計画課への問合せ(9月1日)

筆者から都市計画課の担当者に向けて以下のように問い合わせた。

都市計画課 空港環境担当様

5月1日の立会小学校の最大騒音レベル(dB)の最大値が 87.0とされています(下記URLご参照)。

87.0dBは極めて高い値であり、過去最高の値でもあります。
計測値に異常はないのでしょうか?

異常がないとすれば、どのような状況だったのでしょうか。
当日の詳細な記録の開示をお願いいたしたく。

https://www.city.shinagawa.tokyo.jp/ct/pdf/hpg000023398_19.pdf

都市計画課からの回答(9月6日)

5日後に都市計画課からメールで次の回答が送られてきた。国にも確認したが原因不明だという。

航空機騒音について、偶発的に発生し瞬間的に最大騒音レベルが大きくなる現象が確認されておりますが、機材の不具合等に関する報告は国から受けておらず、また、定期的に行う区測定装置の保守点検においても異常は認められておりません

本件に関し国にも確認を行いましたが、その原因は分かりませんでした

雑感

騒音レベル87dBとは、パチンコ店の騒音に迫るうるささである。実際の航空機騒音が87dBだったとは考えにくい

都市計画課からの回答では「区測定装置の保守点検においても異常は認められておりません」とされているが、測定エラーか原因でなければ、実際の航空機騒音が87dBだったということになる(そのような状況は考えにくいが)。

いずれにしても「その原因は分かりませんでした」で済ましていいのだろうか。もし計測方法に問題があったとなれば、これまでの計測結果の信ぴょう性が疑われることになる。

また、筆者の問い合わせ「当日の詳細な記録の開示」にも答えていない。

都市計画課には先ほど更問を送った。結果は後日追記する予定……。

【追記】B767(中型機)がエンジンを吹かしたのが原因!?

※追記21年10月28日

都市計画課とメールやり取りした結果、情報公開請求の手続きを取ってほしいとのことだったので、行政情報公開請求書を投函。手数料310円を郵便局で納付すると、都市計画課から5月1日の航空機騒音データ(A4判1枚)が郵送されてきた(次図)。

航空機騒音データ

開示された航空機騒音データ(A4判1枚)

 

同データを可視化したのが次図。

16時21分38秒に87dBが記録されたことが確認できる(次図、ピンク丸囲い部分)。

飛行騒音のピークレベルと暗騒音の推移(5月1日)

 

16時21分前後に通過した機種・高度(flightradar24による)と騒音データとの関係を整理したのが次表。

87dBが記録された前後の飛行騒音発生状況(5月1日)

87dBを記録したのは、函館発のボーイング767(中型機)で高度約550mであった。国交省の計画では立会小学校近くの上空を高度約300mで飛行することになっているので(FAQ冊子v6.2 新飛行経路図より)特に低いというわけではない。

その前後の航空機は、いずれも小型機で飛行高度は約440~470mと低いが、騒音レベルは73~80dB。このようなことから、ボーイング767だけが87dBを記録した原因を推定することは困難である

あと考えられる原因としては、測定エラーか原因ではないとの前提に立てば、ボーイング767が測定地点近くでエンジンを吹かした可能性だ。

flightradar24のグラフ(飛行高度と飛行速度)を見ると、16時21分30秒から22分にかけて飛行速度が上昇していることが確認できる(次図)。

flightradar24のグラフ(飛行高度と飛行速度)

上図からエンジンを吹かしたことにより騒音レベルが上昇したことは十分に考えられるものの、87dBはとんでもなく大きな値なので、そこまで上昇するものなのかという疑問は若干残る……。

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