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不動産業 業況等調査(20年10月)|成約件数・MR来場者数の指数、大きく反発しプラス領域に

土地総合研究所は11月19日、「不動産業業況等調査結果(20年10月分)」を発表。


もくじ

住宅・宅地分譲業(調査結果)

  • モデルルーム来場者数」の指数は、前回から92.3ポイント増加し7.7ポイントとなった。平成31年4月調査以降6期ぶりに増加傾向にあるとの見方に転じた。

  • 成約件数」の指数は、前回から81.9ポイント増加し7.9ポイントとなった。平成31年4月調査以降6期ぶりに増加傾向にあるとの見方に転じた。

  • 在庫戸数」の指数は、前回から53.9ポイント上昇し35.9ポイントとなり、減少傾向にあるとの見方に転じた。

  • 販売価格の動向」の指数は、前回から15.2ポイント上昇し30.0ポイントとなった。平成24年7月調査以降34期連続して上昇したとする回答が下落したとする回答を上回っている

「住宅・宅地分譲業」の変化を可視化

これだけではよく分からないので、長期的なトレンドを可視化すべく、過去の発表資料もひも解き、「販売価格の動向」「在庫戸数」「成約件数」「モデルルーム来場者数」それぞれの指数を可視化してみた(次図)。

販売価格の動向指数は高止まり。新型コロナの影響で共にリーマンショックを大きく下回っていた成約件数・モデルルーム来場者数の指数は、大きく反発してプラス領域に。

不動産業業況等調査結果の推移 (三大都市圏・地方主要都市の住宅・宅地分譲業)


上図は折れ線の動きが激しくて、分かりにくい。

そこで、近似曲線(5次の多項式近似)を重ねてみた(次図)。

不動産業業況等調査結果の推移 (三大都市圏・地方主要都市の住宅・宅地分譲業)


上図から読み取れる長期的なトレンドは次の通りである。

  • 「販売価格の動向」指数:約10年周期の下降が小さく、高止まり
  • 「成約件数」「モデルルーム来場者数」指数:減少傾向
  • 「在庫戸数」指数:減少傾向

【参考】各指数の定義

この調査は、毎四半期(1月、4月、7月、10月)、三大都市圏と地方主要都市で不動産業を営む業者に対して郵送またはEメールにてアンケート形式で実施されている。今回の調査は136社を対象(うち住宅・宅地分譲業は43社、回収数31社・回収率72.1%)。

各指数の定義は次のとおり。

  • 販売価格の動向、成約件数、モデルルーム来場者:
    {増加(上昇)したとする回答数-減少(下落)したとする回答数}÷全回答数×100
  • 在庫戸数:
    {減少したとする回答数-増加したとする回答数}÷全回答数×100
  • 「横ばいである」「変わらない」の回答は、0として算定(-100~+100、0が判断の分かれ目)

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