羽田新ルートの到着ルートは新型コロナの影響で5月まで続いていた減便は6月に入り回復傾向を見せ始めた。A滑走路到着ルートは1日あたり18機に、C滑走路到着ルートは1日あたり40機まで回復しつつある(次図)。
「実質3時間程度」という約束は守られているか?
羽田新ルートは南風時に都心低空を飛行して羽田に到着するルートは、「国際線の需要が集中する午後の時間帯(15~19時(切り替え時間を含むため、実質3時間程度の運用))に限ってこの飛行経路を運用する」こととされている(FAQ冊子v6.2_P25)。
国交省が住民説明会などで繰り返し説明してきた「実質3時間程度」という約束は守られているのだろうか?
上図を作成したデータをもとに、3か月間(4月3日~6月30日)に羽田新ルート南風時到着ルートを飛行した全2,442機(=A滑走路662機+C滑走路1,780機)につき、日ごと・A/C滑走路ごとに着陸に要した時間(1号機~最終機)を計算し、可視化したのが次のグラフ。
3時間(180分)を超えて、新ルートが運用されている日が何日かあることが分かる。
具体的に、3時間(180分)を超えて運用されていた日の内訳を次表に示す。
3か月間(4月3日~6月30日)で3時間(180分)を超えて運用されていたのは11日間(=A滑走路2日間+C滑走路10日間)。そのうち最も長かったのは6月26日の191分。
さすがに191分を「実質3時間程度」の範疇に含めるには無理があるのではないだろうか。
さらに言えば、上表はA、C滑走路別々に計算した控えめな時間である。A、C滑走路を合わせて1号機から最終機までの時間を計算するともっと増えることになる。