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羽田新ルート|公聴会の傍聴記録

10月29日(火)10時、新宿文化センターで開催された「羽田空港の制限表面の変更に関する公聴会」を傍聴したのでまとめておいた。


もくじ

カメラ撮りは、公聴会の冒頭(開会宣言)まで

傍聴人数は「先着順1,500名以内」とされていたので、雨のなか9時の受け付け開始前に新宿文化センター着くと、すでに10名程度がホールの玄関外で待たされていた。

国交省が1,500人分の会場を用意していたのだが、実際の参加者(公述人・傍聴者)は、公聴会の開始段階でざっと100名(うち公述席29名)(写真)。

※読売記事10月30日朝刊によれば、「新ルート周辺の住民ら約200人が参加。うち約50人が意見を述べた」となっている。

世間の関心は相変わらず低いのか、それとも会社員が傍聴しにくい平日に公聴会を設定した国交省の作戦勝ちなのか……。

全景写真
会場全景(拡大 PDF:170KB


司会進行は、国交省航空局航空ネットワーク部首都圏空港課 東京国際空港環境企画調整室 鈴木信昭室長(写真の起立者)。主催者挨拶は、同課 桑本浩司課長(写真左端)。

国交省関係者
国交省関係者(拡大 PDF:137KB
※左から桑本浩司課長、鈴木信昭室長(司会)、航空局騒音防止技術室長、東京航空局空港部長、同航空部次長、東京国際空港長。後ろの女性は録音係。
スケジュール(10時開会、18時15分閉会)

  1. 開会
  2. 主宰者挨拶
  3. 注意事項説明
  4. 公述人公述(途中適宜休憩)
  5. 主宰者挨拶
  6. 閉会

注意事項

公述人は国交省に対して質問することは許されず、制限時間10分。

公述人の方への注意事項

  • 公聴会においては、公述人が主宰者に対して質問をし、又は意見の開陳を求めることはできません
  • 議事の整理上、公述は10分以内でお願い致します。
  • 制限時間の10分を経過したところで、司会者から制限時間となる旨お知らせいたしますので、その時点で公述を終了して下さい。
  • 公述は既に提出された公述書に記載されたところに従って行って下さい。

  • なお、以下の場合などには公述を中止していただくこととなります。更に中止の指示に従っていただけない場合には、やむを得ず退場していただくこととなりますのであらかじめご了承ください。
    ・公述時間が所定の時間を超えた場合
    ・公述内容が事案の範囲外である場合
    ・公述が公述書の記載内容を著しく逸脱すると認められる場合
  • (以下略)

 

撮影できるのは、公聴会の冒頭(開会宣言)まで。

傍聴人及び公述中でない公述人の方への注意事項

以下の注意事項をお守りいただけない方には、やむを得ず退場していただくことになりますので予めご了承ください。(注:裏面の参照条文もお読み下さい。)

  • 公聴会会場の出入りに際し、又は会場内では、関係職員の指示に従って下さい。
  • 会場内ではみだりに発言をしたり、拍手や唱和したりする等、公述の妨げになる行為は厳に慎んで下さい
  • 傍聴券又は公述人決定通知書を常に携帯し、関係職員の求めに応じて提示して下さい。
  • 休憩時間等に会場外へ退出し、再度入場される場合には、必ず受付に傍聴券又は公述人決定通知書を提示して下さい。傍聴券又は公述人決定通知書のない場合には再入場することができませんので、紛失にご注意下さい。
  • ホール内での撮影、録音等は公述人のプライバシー保護のためご逮慮願います
  • (以下略)

 

注意事項と公述人一覧などが掲載された配布資料と、筆者に付与された傍聴券をPDF化し、リンクを張っておいた。

  • 配布資料 A4判5枚(PDF:3.4MB)※氏名をマスキング処理済み
  • 傍聴券 A4判1枚(PDF:303KB)※受付番号をマスキング処理済み

公述人は55名

公述人は全部で55名。羽田新ルート計画に賛成29名、反対26名。

賛成者29名のうち、所属が判明していない会社員2名を除き、業界関係者と航空関係OBなどで占められている。

反対者26名は、区議、自営業、無職などで、会社員はほぼゼロ(システム・エンジニア1名が会社員なのかどうか不明)。

具体的な内訳を以下に示す。

賛成29名(業界関係者、航空関係OBなど)

財団法人など(9名)

  • 東京商工会議所 常務理事
  • 東京都理事(航空政策担当)
  • 定期航空協会 事務局長
  • 一般財団法人 空港振興・環境整備支援機構 副理事長
  • 一般社団法人 日本旅行業協会 海外旅行推進部長
  • 一般社団法人 日本旅館協会事務局長
  • 東京都ホテル旅館生活衛生同業組合 理事長
  • 一般社団法人 東京バス協会常務理事
  • 団体役員

航空業界(8名)

  • 全日本空輸(株)企画部部長
  • 日本航空(株)経営戦略部長
  • (株)AIRDO企画部長
  • (株)スターフライヤー執行役員
  • (株)ソラシドェア企画部長
  • 空港施設(株)専務取締役
  • 東京国際空港ターミナル(株)企画部部長
  • 日本空港ビルデング(株)旅客ターミナル運営本部 施設管理グループ施設計画室/東京オリンピック・パラリンピック推進室担当室長

企業(7名)

  • 東京モノレール(株)取締役
  • 京浜急行電鉄(株)執行役員
  • 住友不動産(株)事業企画部 羽田事業推進係主任
  • 日本電気株式会社 官公営業本部担当部長
  • 郵船ロジスティクス株式会社 航空貨物部部長補佐
  • 三愛石油株式会社業務部長
  • 登録販売者(ドラッグストア業務)


会社員(航空関係OB含む)(5名)

  • 会社員(元、大阪航空局長)
  • 会社員(元、中国地方整備局港湾空港部長)
  • 会社員(日本航空 東京空港支店 副支店長)
  • 会社員(2名)
反対26名(区議、自営業、無職など)

※会社員はほぼゼロ。

区議(3名)

  • 大田区議、品川区議、港区議

会社経営・自営業など(9名)

  • 会社役員/羽田問題解決プロジェクト代表
  • 自営業(2名)
  • 会社経営(3名)
  • システム・エンジニア
  • 主婦パート、パートタイム

無職など(14名)

雑感

賛成者29名について

賛成者29名(業界関係者、航空関係OBなど)の公述内容の大半が、経済性や利便性を賛意の根拠としていた。

また、賛成者のほとんどの公述時間は2~3分と短く、自分の公述が終わると、他の公述を聞くことなく帰っていった

本人が公述せず、代読されたのは5名。うち国交省の司会(鈴木室長)が代読した2名は「団体役員」と「会社員」とされている。筆者調査によれば、前者は港湾空港総合技術センター理事、後者は元中国地方整備局港湾空港部長である可能性が高い。

数字上は賛成者(29名)が反対者(26名)を上回っている。航空・旅行業界だけでなく、航空関係のOBまで声掛けして、人数を積み上げたということはないのだろうか。

反対者26名について

公述者の多くが制限時間10分を超え、司会から「まとめに入ってください」とせっつかれていた。

活舌や間の取り方、論旨が明確で分かりやすい区議会議員などがいる一方で、公の場での発表が不慣れな公述人も何人かみられた。ただ、いずれの公述内容も自らの考えが率直な言葉で表現されていて、極めて好感が持てるものであった

 

本人が公述せず、代読されたのは1名(戦争経験を踏まえた94歳の公述内容には惹かれるものがあった)。

※公述者26名のうち、13名の公述者の原稿は「羽田問題プロジェクト 公式サイト」に「公述予定情報」として公開されている。

閉会挨拶「重要な参考資料とさせて頂きたい」

桑本課長(国交省航空局航空ネットワーク部首都圏空港課)は閉会の挨拶で、公述書の取り扱い方をさりげなく伝えている。

持ち帰りまして、重要な参考資料とさせて頂きたい

公述書はあくまでも「参考」という位置づけの念押し。

 

公聴会の冒頭でカメラどりしていたのは、某新聞のカメラマン1名とフジテレビ2名(カメラマン1名、補助1名)だけ。NHKを始めとするマスメディアが公聴会の様子を大きく取り上げなければ、公聴会が開催されたという事実だけが残る。

首都圏民の多くは羽田新ルート問題を知らないまま、来年1月末の実機による試験飛行、3月29日からの本運用を迎えることになる。

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