不動産経済研究所は2月20日、「全国マンション市場動向2018年(年間のまとめ)」を発表。
同発表資料には、16年〜18年の事業主別発売戸数(上位20社)、いわゆるランキングが掲載されているので、可視化・分析してみた。
※最新版(住友不動産6年連続1位!新築マンション発売戸数ランキング) もご覧ください。
18年事業主別の発売戸数トップ20
18年の事業主別の発売戸数トップ20は次の通り。
大手不動産会社が上位を占めるなか、プレサンスコ一ポレーションが2位にランクイン。
- 順位:(全国/首都圏/近畿圏/その他)
- 1位:住友不動産(7,377戸/6,211戸/589戸/577戸)
- 2位:プレサンスコ一ポ(5,267戸/11戸/4,133戸/1,123戸)
- 3位:野村不動産(5,224戸/3,636戸/703戸/885戸)
- 4位:三菱地所R(3,614戸/2,616戸/436戸/562戸)
- 5位:三井不動産R(3,198戸/2,651戸/215戸/332戸)
- 6位:あなぶき興産(2,450戸/0戸/214戸/2,236戸)
- 7位:日本エスリ一ド(2,401戸/0戸/2,401戸/0戸)
- 8位:タカラレ一ベン(1,873戸/796戸/0戸/1,077戸)
- 9位:大和ハウスエ業(1,627戸/785戸/251戸/591戸)
- 10位:新日鉄興和不動産(1,539戸/1,017戸/305戸/217戸)
- 11位:阪急阪神不動産(1,459戸/493戸/966戸/0戸)
- 12位:穴吹工務店(1,427戸/0戸/0戸/1,427戸)
- 13位:東急不動産(1,426戸/720戸/575戸/131戸)
- 14位:大京(1,389戸/530戸/212戸/647戸)
- 15位:名鉄不動産(1,184戸/978戸/172戸/34戸)
- 16位:近鉄不勧産(1,138戸/274戸/734戸/130戸)
- 17位:積水ハウス(1,127戸/472戸/352戸/303戸)
- 18位:マリモ(1,074戸/125戸/143戸/806戸)
- 19位:新日本建設(1,070戸/1,070戸/0戸/0戸)
- 20位:日商エステム(1,053戸/0戸/1,053戸/0戸)
住友不動産5年連続1位
ランキング(順位)だけだと、各事業主の勢いのほどが分かりにくい。そこで、過去に発表されたデータも含め、04年以降の上位事業主の発売戸数の推移を可視化してみた(次図)。
長年にわたって首位をキープしていた大京の凋落ぶりとは対照的に、大手4社(住友不動産、野村不動産、三井不動産R、三菱地所R)は順位が入れ替わりながらも、上位にランクインし続けている。
特に、住友不動産は5年連続1位(次表)。
上位20社のシェア6割に迫る
ランキングに目を奪われず、発売戸数に着目することで、興味深い事象が見えてくる。
上位20社のシェア(全国主要都市の発売戸数に対する上位20社の合計発売戸数の占める割合)は、それまでの4割から08年を境に上昇し、10年以降5割をキープ。18年は過去最高の58.5%まで上昇、6割に迫っている。
08年に起きたリーマンショックの影響で、中小デベロッパーがマンション事業からの撤退を余儀なくされ、ブランド力のある大手デベロッパーの寡占化が進んでいる(次図)。
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