不動産ブログ「マンション・チラシの定点観測」

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大阪・京都のマンション市場動向|18年第3四半期

国土交通省は11月16日、全国主要都市の計100地区を対象に四半期ごとに実施している「主要都市の高度利用地地価動向報告(地価LOOKレポート)」<18年第3四半期>を公表。

地価動向の把握を目的とした調査レポートではあるが、マンションの市況も掲載されている。大阪、京都の新築分譲マンションの価格動向を中心に、不動産鑑定士のコメントをピックアップしておいた。


ポイント

【大阪】

大阪市(福島区):地価動向は上昇で推移

デベロッパーや建設業者等の開発意欲や機関投資家の投資需要も引き続き強く、取引価格は上昇傾向が続いたことから、当地区の地価動向は上昇で推移した。

地価動向

  • 当地区は、JR福島駅を中心とした福島エリアに位置するとともに、JR大阪駅北側うめきた2期区域にも近接するため、当該区域の基盤整備事業等の進捗状況にも当地区の市況は影響を受けている。
  • うめきた2期区域は、JRの東海道線支線地下化や新駅設置工事のほか、土地区画整理事業、防災公園街区整備事業が平成35年度完了を目指して順調に進んでおり、当地区を含む周辺エリアの土地需要は益々強くなっている。
  • 特に比較的規模の大きな土地についてはマンション開発素地とともにホテルや商業施設用地としての需要も強まっている。
  • こうした市況の中、デベロッパーや建設業者等の開発意欲や機関投資家の投資需要も引き続き強く、取引価格は上昇傾向が続いたことから、当地区の地価動向は上昇で推移した。

将来地価動向

  • うめきた2期区域の基盤整備事業等の進捗やJR福島駅を中心とした商業エリアの賑わいを考慮すると、ホテルや商業施設用地としての需要は衰えず、デベロッパー等のマンション開発素地に対する需要も引き続き強い状況が続くと見込まれ、将来の地価動向は上昇傾向が続くと予想される。
大阪市(天王寺区):新築マンション分譲価格は概ね好調を維持

新築マンションの分譲価格は前期とほぼ同等であるが、販売状況は当期も富裕者層の堅調な需要を背景に概ね好調を維持している。

地価動向

  • 当地区において、マンション開発素地等に係る当期の土地取引は確認されなかった。
  • 当地区周辺の取引状況を見ると、取引件数は少ないものの立地条件が優る開発素地については依然として高値取引が散見され、旺盛な需要を背景に取引価格は上昇傾向にある。
  • また、新築マンションの分譲価格は前期とほぼ同等であるが、販売状況は当期も富裕者層の堅調な需要を背景に概ね好調を維持している。
  • 収益物件としての単身者・ファミリー向け賃貸マンションに対する投資家等の取得需要は引き続き強い状況が続いており、取引利回りはやや低下傾向にあり、地価動向はやや上昇傾向で推移している。

将来地価動向

  • 将来は、マンション開発素地に対する根強い取得需要を背景に、引き続き需給の逼迫状況が続くと予想される。
  • また収益物件の供給も少なく低金利を背景に投資需要が引き続き旺盛であると予想され、投資物件の需給も逼迫した状態が当面続くと予想される。
  • 以上から、当地区の将来の地価動向はやや上昇傾向が続くと予想される。
豊中市(豊中):新築マンションの分譲価格は上昇

千里中央駅の近くで分譲中の新築マンションの分譲価格も以前の分譲価格と比較して上昇が認められる

地価動向

  • 当地区が位置する千里中央エリアは、千里中央駅付近に大型商業施設が立地する等利便性が良好で、また、全国的に知名度も高く公共施設も充実しているため、特にファミリータイプのマンションの人気が高く、近畿圏のみならず圏外からの転入も多い。
  • しかし、ニュータウン開発事業によって整備された市街地であるためマンション開発素地の供給は住宅団地の建替事業に伴うもの等に限られ、長期的に供給不足の状況が続いている。
  • また、当地区及びその周辺には賃貸マンションがほとんどないため収益性に着目した需要は少ないが、70m2程度の分譲マンションが賃貸借される場合には賃料は15万円から17万円程度である。賃料は前期と比較して当期も横ばい傾向のままである。中古マンションの仲介業者の取得・転売等による取引価格の上昇傾向は継続している。
  • 現在千里中央駅の近くで分譲中の新築マンションの分譲価格も以前の分譲価格と比較して上昇が認められるため、当地区の地価動向はやや上昇傾向にある。

将来地価動向

  • 当地区の地盤は良好で自然災害に強いうえ、緑が豊かであり、かつ利便性が優れる住宅地は限られるため需要は強く、当地区の将来の地価動向はやや上昇傾向が当面続くと予想される。

【京都】

京都市(中京区/二条):マンション分譲価格は概ね横ばいで推移

マンション分譲価格やマンション賃料及び空室率は概ね横ばいで推移している。

地価動向

  • 当地区は堀川通以西に位置するが、JR山陰本線二条駅、地下鉄東西線二条駅に近接しているため京都市中心部へのアクセスが良好であり、周辺には商店街等の利便施設も存することから、地縁のあるマンション取得者層の需要の他に堀川通以東の京都市中心部を指向する需要も流入する傾向が見られ、マンション需要は底堅い。
  • 当地区の主要なマンション取得者層の所得水準に大きな変化はなく、需給関係にも大きな変化はないことから、マンション分譲価格やマンション賃料及び空室率は概ね横ばいで推移している。
  • なお、京都市内では、訪日外国人の増加に伴い、ホテル建設ラッシュが続いており、ホテル建設に警戒感も出ているものの、ホテル関連業者の開発素地需要が強く、当該需要が当地区の土地取得需要を強める要因となっている。
  • 以上から、当期も取引価格が緩やかに上昇し、当期の地価動向はやや上昇傾向で推移した。

将来地価動向

  • 景気の緩やかな回復基調が続いており、ホテル等の開発素地を中心とした土地取得需要も当面は見込まれるため、将来の地価動向はやや上昇傾向が続くと予想される。
京都市(中京区/下鴨):物件選別の条件は厳しい

売り手市場であるが、需要者による物件選別の条件は厳しい。

地価動向

  • 当地区は利便性、住環境に恵まれた名声のある高級住宅地で、需要者は高額所得者が中心であり、市内のみならず近畿圏を中心に広域から需要者を集めている。
  • 不動産仲介業者の取扱い物件の在庫が減少し売り手市場であるが、需要者による物件選別の条件は厳しく、買い進みの動きは見られず、不動産市場の需要の変化は緩やかである。
  • 幹線道路沿いの物件は、ファミリー世帯を対象とした賃貸マンションや、店舗付賃貸マンションが多い。住宅地として人気エリアであることから稼働率は高い水準で推移しているが、賃料の上昇までは見られず、横ばいで推移している。
  • これらの物件は高利回りを期待できないものの高稼働率の物件が多いことから、安全性の高い資産として投資需要は安定している。
  • 居住用・事業用ともに当地区限定での物件購入を希望する需要者がおり、取引価格の上昇圧力により、地価動向は前期同様やや上昇傾向で推移した。

将来地価動向

  • 当地区の需要は堅調であり、供給物件が不足していることから売り手市場が継続し、将来の地価動向はやや上昇が続くと予想される。
京都市(西京区/桂):マンション分譲価格が安定

マンション分譲価格が安定している。

地価動向

  • 当地区は阪急京都線桂駅東側の徒歩圏内に位置し、府道沿道等には生活利便施設が充実し、周辺には大学も存し、当該沿道背後は緑豊かで良好な住宅地となっている。
  • 当地区の需要は、自己使用を目的とする住宅需要が中心であり底堅い。
  • 収益物件の需要も認められるが、投資家の需要に見合った物件の供給は限られ、収益物件として稼働するマンション賃料及び空室率は概ね横ばいで推移している。
  • 京都市中心部の地価上昇等により、当該中心部のマンション開発素地需要が周辺部へ流出している。
  • マンション分譲価格が安定している当地区においては、マンションデベロッパーによるマンション開発素地の取得需要は堅調であり、当期も取引価格は緩やかな上昇傾向となったことから、当地区の地価動向はやや上昇で推移した。

将来地価動向

  • 景気の緩やかな回復基調に加え、阪急京都線洛西口駅付近の鉄道高架下利活用の計画や洛西口駅西側にホテルを含む複合施設計画を地権者で作るまちづくり協議会が現在検討中であり、これら開発効果が当地区にも波及して更なる利便性向上も見込まれることから、当地区の将来の地価動向はやや上昇傾向が続くと予想される。

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2018年6月1日、このブログ開設から14周年を迎えました (^_^)/
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