大阪市内の民泊用マンションで女性を部屋に閉じ込めたとして、監禁容疑で米国籍の男が逮捕された。この賃貸マンションを丸ごと所有している大家は、店子が民泊を運営していることを承知していたのだろうか?
大阪の民泊で女性監禁容疑、米国籍の男逮捕(神戸新聞)
大阪市内の民泊用マンションで女性を部屋に閉じ込めたとして、監禁容疑で米国籍の男が逮捕された。
大阪の民泊で監禁か 三田市の女性不明で米国籍の男逮捕
兵庫県三田市の20代の女性会社員が17日、大阪市内の民泊用マンションへ米国籍の男と一緒に訪れた後、行方不明になっていることが22日、捜査関係者への取材で分かった。兵庫県警は同日、女性を部屋に閉じ込めたとして、監禁容疑で男を逮捕。
(中略)
県警が男の携帯電話の履歴などからマンションを調べたところ、部屋は有料で客を泊める「民泊」用に使われており、約1週間の滞在予約がされていたという。防犯カメラには2人が一緒に入る姿は写っていたものの、女性の出る姿は確認できていない。一方、男が1人で大きなバッグを持って出る映像は残っていたという。(以下略)(神戸新聞NEXT 2月23日)
賃貸マンションの大家は店子の民泊を承知していたのか?
某ニュース映像をもとに事件現場を調べてみると、大阪市東成区にある小規模な鉄骨造の賃貸マンション(駅徒歩7分、3階建て(一部4階)、築39年)であることが確認できる。
この賃貸マンションを丸ごと所有している大家は、店子が民泊を運営していることを承知していたのだろうか?
大阪市内でAirbnbに登録されている物件数は約1.4万件(2月1日現在)。東成区は211件(同)、そんなに多いわけではない(次図)。ということはどこでも起こり得る事件。
「全国Airbnb登録件数6万件(前月比0.6%微増)」より
ホテルと違って、無届民泊は犯罪の温床になりやすい。
住宅宿泊事業法が施行(6月15日)されると、大家の承諾なしには民泊ができなくなることになっているので、この手の問題はなくなる……そんなわけないか。
民泊を悪用した犯罪は8件目
民泊を悪用した犯罪で報じられた事件は、これが8件目。
盗撮、窃盗、空き巣、性的暴行、覚醒剤密輸、不正出金。住宅宿泊事業法(民泊新法)が施行されると、このような犯罪は防げるのか。あるいは世間が事件慣れして、ニュースバリューがなくなっていくのか……。
これまでに報じられた事件は次の7件。
- 18年1月 東京:民泊を拠点に空き巣か、自称“韓国籍”の男2人逮捕
- 17年11月 大阪:盗撮目的のヤミ民泊容疑!大阪府警が会社員男送検
- 17年10月 東京:民泊拠点の韓国人窃盗グループ
- 17年9月 京都: 民泊拠点に空き巣容疑 韓国の2人追送検
- 17年7月 福岡:”安全神話”に一撃!? 民泊の女性に性的暴行容疑
- 17年6月 東京:民泊で初の違法薬物事件!
- 17年5月 東京:台湾人らが無許可民泊拠点に不正出金
追記(2月25日)
朝日新聞デジタル(2月25日00時38分)によれば、「頭部が見つかったのは大阪市西成区花園北1丁目の民泊施設」。
某ニュース映像から、駅徒歩6分、3階建てのビルであることが分かる。1泊2,030円。
※被害にあわれた女性のご冥福を心からお祈りするとともに、ご遺族の皆様にお悔やみ申し上げます。