民泊のあり方を論ずるには、実態の把握が欠かせない。
民泊議論の一助になればとの思いから毎月初め、Airbnb登録件数に係る定量的な分析記事を投稿している。
Airbnbサイトからクローリングによりデータを集計しているサイトAirbDatabankが無料公開しているデータをもとに、12月1日現在のAirbnb登録状況を可視化してみた。
【全国】Airbnb登録件数の概況
全国Airbnb登録件数 5.5万件(前月比2.5%減)
全国でAirbnbに登録されている物件数は54,831件(12月1日現在)。
前月比2.5%減。
※正確にいうと、東京都は23区、大阪府は大阪市、京都府は京都市のみが調査対象。だから実際の登録件数はもう少し多くなる。
- 【参考メモ】17年4月1日の登録件数が落ち込んだのは、Airbnbシステムに一時的な変化(不具合?)があったためかもしれない。16年7月にも落ち込んだ事象が観測されている。Airbnbサイトのデータをクローリング集計しているAirbDatabankサイトだけでなく、AirLABOサイトでも同様の落ち込み事象が確認されている。
1位東京1.8万件、2位大阪1.3万件、3位京都0.5万件
Airbnb登録件数の都道府県別ランキングを次表に示す。
1位東京都(23区)約1万8,300件、2位大阪府(大阪市)約1万2,500件、3位京都府(京都市)約5,400件。先月と順位変わらず。
1都2府のAirbnb登録件数シェア減少中
1都2府のシェアは、16年4月の75.5%をピークに減少中。12月のシェアは66.1%。
沖縄・北海道・福岡は増加傾向
沖縄、北海道、福岡は増加傾向(次図)。
【東京23区】1位新宿区(4千件)
東京23区においてAirbnbの登録件数が最も多いのは新宿区の4,005件。2位は渋谷区2,181件。この2つの区が第1グループを形成している。
第2グループ(1千件超え)は、3位台東区、4位豊島区、5位港区。
23区では新宿区のAirbnb登録件数の増加が目立っていたが、今回減少。2位渋谷区の登録件数は17年1月をピークに鈍化(次図)。
【大阪市】中央区5千件を前に足踏み
大阪市内のAirbnb登録件数は、相変わらず中央区(4,469件)と浪速区(2,835件)がツートップ(次図)。
今回、中央区が減少。5千件を前に足踏み状態。
全国で最もAirbnbの登録数が多い自治体は中央区(大阪市)であることに変わりはないが今回、新宿区とともに減少(次図)。
【京都市】1位下京区(1千件)
京都市内のAirbnb登録件数は、下京区(1,189件)が圧倒的に多い(次図)。
京都市内のAirbnb登録件数は、今回減少(次図)。
1都2府内のAirbnb登録件数が今回減少に転じたのは、各地での民泊条例案による規制強化の影響なのか、あるいは来年6月に施行される住宅宿泊事業法(民泊新法)の影響なのか、あるいはAirbnbシステムに一時的な変化(不具合?)があったのか・・・・・・要経過観察。
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