不動産業に従事している人はどれくらいいるのか?
女性の割合は多いのか、少ないのか。
不動産業といっても、マンション開発から、街の不動産屋さんや大家さんまで幅広い。
最新の2015年の国勢調査結果はまだ詳細データが公開されていないので、前回2010年の国勢調査結果をもとに可視化してみた。
全国で不動産業に従事している88万人のうち、男6割女4割
全国で不動産業に従事している人数は882,390人。うち男性532,480人(60.3%)、女性349,910人(39.7%)。
男性のほとんど(91%)は専業だが、女性は53%が専業で、46%が家事との兼業だ(次図)。
不動産業は4種類に区分されている
2010年国勢調査の「産業分類」によれば、不動産業は次のように4種類に区分されている。
マンション分譲業やマンション仲介業は「不動産取引業」に、自己保有のアパート・マンションなどの不動産物件で「賃貸事業」をしているいわゆる大家さんは「不動産賃貸業・管理業」に区分される。
- 不動産取引業
不動産の売買、交換又は不動産の売買、貸借、交換の代理若しくは仲介を行う事業所をいう。 駐車場の貸借の仲介を行う事業所も本分類に含まれる。
※マンション分譲業やマンション仲介業は「不動産取引業」に区分されている。 - 不動産賃貸業・管理業
事務所、店舗、土地などを賃貸する事業所、土地に定着する施設を賃貸する事業所及びビル、マンション等の所有者(管理組合等を含む)の委託を受けて経営業務、保全業務等不動産の管理を行う事業所をいう。
※マンション管理業は「不動産賃貸業・管理業」に区分されている。 - 貸家業、貸間業
住宅(店舗併用住宅を含む)及び室(部屋)を賃貸する事業所をいう。
※アパート業は「貸家業、貸間業」に区分されている。下宿業は別区う分。 - 駐車場業
自動車の駐車のための場所を賃貸する事業所をいう。
マンション管理業務は高年齢層に支えられている!?
これら4区分に対して、年齢別の従事者数を可視化してみよう。
まずは男性から(次図)。
55歳から69歳にかけて、「不動産賃貸業・管理業」の人数が突出して多いことが分かる(60~64歳がピーク)。
マンションやアパートの管理業務に携わる高年齢層の影響が大きいのではないか。
次に女性の年齢別の従事者数(次図)。
男性と比べて絶対数は少ないものの男性と同様、55~69歳の「不動産賃貸業・管理業」が突出している。
マンション管理業務は高年齢層に支えられている。