民泊のあり方を論ずるには、実態の把握が欠かせない。
民泊議論の一助になればとの思いから毎月初め、「全国のAirbnb登録件数の定量的な分析記事」を投稿している。
また、政府の後押しを受け特区民泊を実施している大田区内のAirbnb登録件数の動きもワッチしている。
大田区の違法民泊はドラマの影響を受け増加!?
大田区内のAirbnbの登録件数は、大田区が全面協力した合法民泊ドラマ!?「拝啓、民泊様。」の放送の影響で、違法民泊(闇民泊)が増加してしまったような動きをみせている(次図)。
※増加した大半が違法民泊である論拠については、「増加した大半は違法民泊」をご参照。
大田区の合法民泊はほとんど増えていない!
大田区が特区民泊の申請受付を開始(16年1月29日)して、1年が経過。1月31日現在の認定件数は28件。
認定施設一覧は、大田区の特区民泊のページで閲覧することができる(次図)。
※同一覧は不定期に更新され、その都度リンク先のURLは変更される。過去リンクは閲覧できない。
過去に閲覧できたデータも含め、認定施設件数の推移を可視化したのが次グラフ。
昨年の秋以降ほとんど増えていないことが分かる。
大田区は違法民泊を放置したまま!?
大田区の特区民泊が全くもってうまくいっていないことは、Airbnbの登録件数の推移と並べてみると、一目瞭然(次図)。
「拝啓、民泊様。」が放送された時期にAirbnbの登録件数が急増。
Airbnb登録件数と比べて一桁少ない認定施設のほうは変化していないのである。
大田区は、「銭湯手ぶらセット」を配布してまで合法民泊の推進に注力しているのだが、違法民泊のほうは放置したままではないのか。
台東区、大阪市、京都市のように、違法民泊が摘発されたというような話は聞えてこない。