大阪の繁華街・ミナミで、韓国料理店がネット広告で客を募り民泊に手を出すケースが目立つという産経記事。
- 韓国料理店からもトランク引いた若者が続々…(産経記事)
- 大阪市中央区島之内のAirbnb登録件数は300件以上
- Airbnb登録物件は、新宿区よりも大阪市中央区のほうが多い!
- 「違法民泊」の抑止は、大阪府警摘発による一罰百戒効果に頼るしかないのか
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韓国料理店からもトランク引いた若者が続々…(産経記事)
まずは産経記事の抜粋から。
【韓国料理店からもトランク引いた若者が続々… 新たな違法民泊が横行 大阪・ミナミ】
大阪の繁華街・ミナミで外国人向けの違法民泊が横行している。マンションの一室だけでなく、韓国料理店がインターネットで客を集め、空きスペースに宿泊させる手口も。大半は旅館業法に基づく営業許可を取っていないとみられる。大阪府警も状況を把握しており、同法違反の疑いがあるとみて情報収集を進めている。
中国や韓国、インドなどさまざまな国の料理店が立ち並ぶミナミの一角、島之内地区周辺。毎朝、マンションや飲食店から、重そうなスーツケースをひいた旅行客風の若者が次々と姿を現す。
(中略)
ホテル業界関係者によると、ミナミで民泊が目立ち始めたのは2~3年前。当初はマンションの空き室などを利用するスタイルだったが、最近は韓国料理店がネット広告などで客を募り民泊に手を出すケースも目立つという。
韓国人向けのネット掲示板によれば、ミナミにある同様の民泊は少なくとも約10軒に上る。
市や府警には違法民泊を疑う通報が多くあるが、捜査関係者は「利用者は短期滞在の外国人観光客。事情を聴くのが難しく、摘発のハードルは高いと言わざるを得ない」と話している。
(産経WEST 3月26日)
島之内地区のAirbnbの登録状況を一応確認しておこう。
大阪市中央区島之内のAirbnb登録件数は300件以上
Airbnbのホームページを開き、「大阪市中央区島之内」で検索すると、「300+件」と表示される。
「300+件」とは、登録件数が300件以上であることを意味している。
平均料金は9,151円(ただし、清掃料などのサービス料や税は含まれていない)。
Airbnb登録物件は、新宿区よりも大阪市中央区のほうが多い!
大阪市内のAirbnb登録件数は、中央区と浪速区がツートップ(2016年3月1日現在)。
大阪市、中央区、浪速区のAirbnb登録物件数の推移を次図に示す。
Airbnb登録物件が徐々に増加している状況が分かる。
中央区や浪速区といっても、関東にお住いの人にはどのあたりのことなのか、ピンとこないかもしれない。
Airbnbに登録されているアパート(Airbnbでは「マンション」とは表現しない)は大阪市中央区を中心に南北に拡がっているのだ(2016年1月14日現在)。
「大阪市中央区・浪速区のAirbnb登録件数は渋谷区・新宿区に匹敵!」より
いまでは、Airbnbに登録されている物件数は、新宿区よりも大阪市中央区のほうが多い(2016年3月1日現在)。
「住百家」や「途家」といった中国版Airbnbでは、大阪の登録件数は、東京の1.3倍もあるのだ(3月20日現在)。
「違法民泊」の抑止は、大阪府警摘発による一罰百戒効果に頼るしかないのか
大阪府は4月1日から「特区民泊」の申請受付に向けて、3月29日に説明会を開催することになっているが、まったくもってムダな話だ。
民泊条例が有名無実なことは、既に大田区民泊条例で実証されている。
さらに言えば、すでに厚労省が4月に旅館業法の政令を改正し、民泊の許可を取得しやすくする緩和する方向で動いているので、大田区の民泊条例を同様、大阪府民泊条例はほとんど実効性がない。
しかも、大阪府の民泊条例は、肝心の大阪市は適用除外だ。
京都府警がやったように、大阪府警の違法民泊の摘発による一罰百戒でしか、違法民泊を抑止することはできないのか――。
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(本日、マンション広告なし)