民泊特区期待外れ
大田区が2月22日に開いた4回目の「民泊説明会」には300人超が参加したのに、申請はたったの3件。とまれる社が申請した2件と個人1名が申請した1件であることを昨日(3月1日)の朝日新聞が伝えている。
なんだかんだで区民税を使って、とまれる社の宣伝しただけで終わってしまうのか?
大田区Airbnbの登録件数の動きはどうなっているのか?
昨年の6月から定点観測している大田区Airbnbの登録件数の推移をグラフにしてみよう。
※7月のみ定点観測していない。
3月1日現在の大田区Airbnb登録件数の合計は208件(前月比8.9%増)。内訳はアパート144件、一軒家58件、その他6件。
10月以降、一軒家の件数の伸びが止まったのに対して(むしろ漸減している)、アパート(Airbnbでは「マンション」とは表現しない)の件数はコンスタントに増加している。
申請者が少ないことに対して、大田区長は朝日の記事で次のように応答している。
――事業者などは認定要件の厳しさを指摘している
違法性がある民泊が野放図みたいな状態になっている。条例の狙いは、あくまでも安心して泊まれるというのが第一だ。
厳しいけれど、泊まりに来る方からの信任を得ることになると思う。時流に流されるのではなく、一定期間はこのままで進めるのがいいと思う。
区長は「安心して泊まれる」ことを最優先しているようだ。
――国が検討を進めている旅館業法の規制緩和などが申請への伸び悩みにつながっているのでは
それもあると思うが、とやかく言える話ではないので、静観している。
(民泊に)踏み出したわけだから、粛々と許される範囲でやる。何としてでも成功した事例を作りたい。きちんとした形の民泊が広まっていく手応えはある。
「きちんとした形の民泊が広まっていく手応え」の根拠は何なのか――。
マンション民泊で一儲けしようとしている人にとって、民泊条例施行による規制強化など眼中になさそうだ。
「大田区の民泊禁止エリアにも「闇民泊」が拡がっている! 」のだが、「大田区は申請してこない「民泊」を取り締まれるか?」。
(本日、マンション広告なし)