東洋経済オンラインは12月2日、『東京23区「マンション値上がり率」トップ500』を発表。新築時からの値上がり率が高い上位500物件のランキングが掲載されている。
全500物件を可視化してみると……
「シティタワー品川」ダントツ1位
横軸を竣工年、縦軸を物件値上がり率、円の大きさを新築時m2当たりの単価として描いたのが次のバブル図。
ランキング1位の「シティタワー品川」(港区港南4丁目)は、新築時の2008年と比べた値上がり率104.9%でダントツ。新築時の販売価格が安かったことが大きく影響している。
値上がり率が高いマンションが竣工した時期は…
新築時価格の安かった2000年代前半や2011年~2013年頃竣工の物件がトップ500にランクインしているという。
リーマンショック前の「ミニバブル」により価格が高騰していた2007~2008年に販売された物件(竣工は2009~2010年ごろ)、ならびに昨今の価格上昇真っ只中に分譲された2014年以降竣工の物件は多くが低ランクに。新築時価格の安かった2000年代前半または2011年~2013年頃竣工の物件がランキングのほとんどを占めている。
ホントにそうなのか?
全500物件を竣工年別に集計し、可視化したのが次図。
2000年~2006年(2000年代前半)と、2011年~2014年竣工の物件が多いことが確認できる。
影の薄いマンションは買い!?
上昇率トップ10の物件を見てみると、港区4件、中央区3件、台東区2件、文京区1件、いずれも、その区や駅・エリアを代表する物件ではなく、少し駅から距離があったり、そのエリアのランドマークとなるマンションの後に名前が挙がるような、悪く言えばやや「影の薄い」マンションが多い。
値上がり率TOP10は次のとおり。
一部のメジャー物件を除くと、たしかに「影の薄い」マンションが多い。
- マンション名(区名)物件値上がり率(%)、新築時m2単価(万円)築年
- 1位:シティタワー品川(港)104.9%、36.1万円/m2(08年)
- 2位:サンウッド三田パークサイドタワー(港)63.2%、80.5万円/m2(05年)
- 3位:クレストフォルム上野グランステージ(台東)59.4%、46.8万円/m2(01年)
- 4位:ファミール日本橋グランスイートプラザ(中央)53.8%、54.6万円/m2(02年)
- 5位:グランスイート明石町(中央)48.1%、64.7万円/m2(04年)
- 6位:プレイス白金ブライトレジデンス(港)47.9%、84.2万円/m2(05年)
- 7位:タワーレジデンストーキヨー(台東)47.5%、69.3万円/m2(08年)
- 8位:エフローレ日本橋(中央)45.0%、58.7万円/m2(02年)
- 9位:パークコート六本木ヒルトップ(港)44.9%、146.4万円/m2(12年)
- 10位:小石川ザレジデンス(文京)44.1%、66.3万円/m2(05年)
「影の薄いマンションは買い」というマンション選びの新法則……。