東京23区で外国人の人口の割合が高いエリアTOP10に、新宿区の大久保と百人町がランクインしている。
同エリアでは、外国人がどのように分布しているのか……。
※投稿17年11月23日(更新24年11月6日)
外国人人口の割合が高いエリアTOP10に大久保・百人町
最新の国勢調査データ(2020年)によれば、外国人の人口の割合が高いエリアTOP10に新宿区の大久保と百人町がラインクインしていることが分かる。
順位:町丁目_外国人人口/人口総数(外国人の割合)
- 1位:江東区青海2丁目_708人/831人(85.2%)
- 2位:葛飾区西新小岩2丁目_260人/665人(39.1%)
- 3位:新宿区百人町2丁目_1,122人/4,267人(26.3%)
- 4位:千代田区神田佐久間河岸_23人/91人(25.3%)
- 5位:新宿区大久保1丁目_924人/3,787人(24.4%)
- 6位:港区愛宕1丁目_8人/33人(24.2%)
- 7位:新宿区大久保2丁目_1,692人/7,268人(23.3%)
- 8位:新宿区百人町1丁目_758人/3,302人(23.0%)
- 9位:渋谷区代々木神園町_31人/135人(23.0%)
- 10位:豊島区池袋2丁目_1,481人/6,526人(22.7%)
※詳しくは「外国人が多く住んでいる割合が高い場所はどこか?」参照。
大久保から百人町にかけて、コリアタウンと呼ばれている。同エリアをもう少し掘り下げてみてみよう。
外国人人口・割合の推移(4エリア比較)
新宿区のホームページに2003年4月以降の「町丁別男女別人口及び世帯数」が月別、日本人・外国人別データとして公開されている(同データは住民基本台帳ベースのデータなので、上述の国勢調査ベースのデータとは若干値が異なる場合がある)。
最新(24年11月1日現在)の4エリア(大久保1丁目、大久保2丁目、百人町1丁目、百人町2丁目)の日本人と外国人の割合を地図に落としてみた(次図)。
大久保2丁目の外国人人口は最も多いが、外国人人口の占める割合では他の3エリア(大久保1丁目、百人町1丁目、百人町2丁目)の方が高く、約4割を占めている。
※円の大きさは、人口の多さを示す。
外国人人口の推移
まず、4エリア(大久保1丁目、大久保2丁目、百人町1丁目、百人町2丁目)の外国人人口の推移を可視化(次図)。
- 外国人が最も多いのは大久保2丁目で、16年の約3,600人をピークに減少し、22年の約2,200人を底に漸増し24年に2,600人まで回復した。
- 大久保2丁目以外の3エリアも、大久保2丁目と同じような増減傾向を見せている。
- 22年を底に外国人人口が漸増した理由としては、新型コロナの影響が考えられる。
- 16年頃をピークに外国人人口が減少した理由の一つに、日韓の平均賃金が2013年に逆転し徐々に差が開いていたことから(次図)、一部の韓国人がより高い賃金を求めて帰国してしまったということではないのだろうか。
外国人人口の割合の推移
次に、4エリア(大久保1丁目、大久保2丁目、百人町1丁目、百人町2丁目)の外国人人口の割合の推移を可視化(次図)。
- 外国人人口の割合が最も高いのは大久保1丁目で、17年に50%に迫ったあと低下し、22年の36%を底に増加するが40%にとどまっている。
- 大久保1丁目以外の3エリアも、大久保1丁目と同じような増減傾向を見せている。
外国人人口・割合の推移(エリア別)
4つのエリアそれぞれについて、外国人人口・割合の推移を可視化する。
※比較しやすいように、以下に示す4つのグラフの縦軸の尺度を同じにした。
大久保2丁目
過去22年間、日本人の人口は5,200~5,500人程度であまり変化していないが、外国人の人口のほうは16年の約3,600人をピークに減少し、22年の約2,200人を底に漸増し24年に2,600人まで回復した。
大久保1丁目
過去22年間、日本人の人口はあまり変化していないが、外国人の人口のほうは大久保2丁目と概ね同様の変化を見せている。
百人町2丁目
過去22年間、日本人の人口はあまり変化していないが、外国人の人口のほうは大久保2丁目と概ね同様の変化を見せている。
百人町1丁目
過去22年間、他の3エリア(大久保2丁目、大久保1丁目、百人町2丁目)と比較して、日本人の人口は減少傾向が見られる(2,800⇒2,200人)。外国人の人口のほうは大久保2丁目と概ね同様の変化を見せている。
あわせて読みたい
(本日、マンション広告2枚)