不動産ブログ「マンション・チラシの定点観測」

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『常勝投資家が予測する日本の未来』経済移民がマンション価格を押し上げる

100億円近くの資産を保有する個人投資家、玉川陽介氏著『常勝投資家が予測する日本の未来』光文社新書 (2018/2/15)を読了。

日本が抱える多くの課題が2025年にどうなっているのか? 常勝投資家が、「金融経済」「情報技術」「社会システム」の3つの切り口で予測。

第1章に、マンション関連の未来が描かれていたので抜粋し、雑感(朱書き)を加えておいた。


もくじ

低金利の変動金利で早く残債を減らすこと

固定金利という高すぎる保険料を支払うよりも、歴史的な低金利を最大限に利用して早く借入元本を減らすことが賢明だという。

住宅ローンは固定か変動か
(前略)2018年現在の一般的な住宅ローンの変動金利は0.7%と歴史的な低金利にある。そこから計算すれば、いま変動金利で借りて返済を始めれば、10年後には残債は当初の74%まで減っているはずだ。
残債が大幅に減っていれば金利上昇に耐性ができることは、あまり知られていないが重要な事実だ。10年後に金利が上昇しても、金利は当初比74%の残債のみに対してかかる。そのため、高めの金利で長期固定とするよりも、低金利の変動金利で早く残債を減らすことに利があるかもしれない。
固定金利という高すぎる保険料を支払うよりも、歴史的な低金利を最大限に利用して早く借入元本を減らすことが賢明だろう。(P25-26)

玉川氏が変動金利をおススメするのは、「現在の長期固定金利ほどの金利(20年固定で1.4%)まで急上昇することは考えにくい」というのが前提となっている。

低金利の変動金利で早く残債を減らせる効果を期待して、金利上昇リスクを取るのが”常勝投資家のマインド”。35年ローンを組むサラリーマンにそのリスクが取れるか……。

経済移民がマンション価格を押し上げる

東京に富裕な経済移民が流入すれば、マンションの需給は逼迫し価格はすぐに上昇するという。

経済移民がマンション価格を押し上げる

(前略)2018年現在、都心の平均的な70m2のファミリータイプマンションは、おおよそ7000万円だ。これが2025年には9000万円まで値上がりしていることになるだろう。
東京にはマンションがたくさん余っているようにも見えるが、これは移民が入ってこない前提で計算した場合だ。じつは、香港や台湾、中国都市部の投資家から見れば、日本のマンションは割安なのだ。東京に富裕な経済移民が流入すれば、マンションの需給は逼迫し価格はすぐに上昇する。
そのため、都心のタワーマンションは、普通の日本人には、ますます高嶺の花となるだろう。共働きの高所得世帯でなければ手の届かないものとなるはずだ。(P45)

日本政府は富裕外国人に対して居住権発行のハードルを大幅に下げ、経済移民政策を始めるという玉川氏の予測。

都心のタワマンは買いか!?

築古マンションは外国人労働者の住処に

旧耐震マンションは、ジャンク扱いの投資物件として売買され、外国人ブルーワーカーたちの住処となるという。

築古マンションは外国人労働者の住処に
(前略)東京都心には、区分所有の複雑な権利関係、再建築費用不足を乗り切れず、廃墟と化すマンションが増えるだろう。
外壁タイルが剥落しないよう網が掛けられ、エレベーターは動かず、水道には「飲用不可」と多国語で注意書きが貼られる。(中略)
旧耐震マンションは、耐震性を重んじる日本人には受け入れられず、価格も付かない。最終的にはジャンク扱いの投資物件として売買され、廃墟のような風貌はそのままに外国人ブルーワーカーたちの住処となるだろう。(P49-50)

法改正と税制改正によって、廃墟化は回避され得ると玉川氏は予測している。マンションの建て替え決議の賛成票を現在の8割から、7割、6割と経年ごとに引き下げる。最終手段として築古区分マンションの固定資産税を値上げする(築古建物税)など。

廃墟化回避にはこのような手段を強行するしかないような気もするが、年老いた住人へのしわ寄せが大きそうだ。政治的には実行するのが難しいか……。

本書の構成

全3章、228頁。

第1章 〈金融経済〉のゆくえ
  • 1、[2025年の景気動向]日本は再びバブルを経験する
  • 2、[2025年のマイホーム事情]アジア人富裕層が経済移民として押し寄せる
  • 3、[2025年の地方都市]地方にこそ世界を変える夢がある
第2章 〈情報技術〉のゆくえ
  • 1、[2025年のスタートアップ企業]渋谷のビル街の栄枯盛衰
  • 2、[2025年の花形産業]まとめサイトは終わり理工学ベンチャーへ
  • 3、[2025年のデジタル技術]人工知能と遺伝子情報で情報工学は神の領域へ
第3章 〈社会システム〉のゆくえ
  • 1、[2025年の学校教育]古典と漢文は社会で役に立たないのでなくなる
  • 2、[2025年の働き方と就活]一億総契約社員時代の到来
  • 3、[2025年になくなる仕事]士業の多くは仕事がなくなり廃業する
  • 4、[2025年の社会インフラ]購買履歴で個人の行動が丸裸に
  • 5、[2025年 効率化社会の行く末]人工知能と無人倉庫は幸せな未来か

常勝投資家が予測する日本の未来

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2019年6月1日、このブログ開設から15周年を迎えました (^_^)/
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