人気地区の名称をマンション名に取り入れることは、住民の満足感(優越感)を高める効果があるかもしれないが、どちらかといえば売主の販促都合なのではないか。
そんなスムログ投稿記事「マン点流!不都合な真実を解説(物件のネーミング)」をみた不動産関係者から 、関西では最近は「メジャー地名+方位」のネーミングは減って、「メジャー地名+マイナーなアドレス」が増えてきたようだ、といった趣旨のツイートを頂戴した。
マンション名に「梅田」が入った物件について言及されていたので、実際のところどうなのか調べてみた。
どこまでが「梅田」なのか?
そもそも梅田とは、どのエリアを指しているのか?
町名としては、大阪市北区にあるJR大阪駅や梅田駅を中心とした梅田1丁目から3丁目である。
ただ、一般に梅田と呼ばれている地域は、現行町名の梅田以外に、芝田、茶屋町、鶴野町、中崎西二丁目、角田町、小松原町、堂山町、太融寺町、曽根崎、曽根崎新地、大深町、大淀中1-1あたりをいう(Wikipedia)。
(前略)現行町名によらず、大阪駅・梅田駅を中心にその周辺一帯は大阪で一番の繁華街を形成しているため、この地域全体を一般に「梅田」と呼んでいる。
一般に梅田と呼ばれている地域は、現行町名の梅田以外に、芝田、茶屋町、鶴野町、中崎西二丁目、角田町、小松原町、堂山町、太融寺町、曽根崎、曽根崎新地、大深町、大淀中1-1あたりになるが、「梅田」の知名度が非常に高いため「梅田」を冠したビル名、店舗名はこれらの地以外にも存在する。(以下略)
「梅田」名称の分譲マンションは88件
では、物件名に「梅田」を含めた分譲マンションはどのくらいあるのか?
住まいサーフィンの「物件検索」ページで「梅田」と入力すると、竣工済み物件を含め88件がヒットする(5月21日現在)。
全物件88件の配置を地図に落としてみた(次図)。
町名が梅田(1丁目~3丁目)に位置する物件はゼロ。
広義の「梅田」に位置している物件は、たったの5件(内訳は、茶屋町1件、鶴野町2件、中崎西二丁目1件、曾根崎1件)。
広義の「梅田」にも位置していない物件は83件であった。
大阪市北区はどこでも”梅田”状態になっている。
マンション名に「梅田」が含まれる物件の分布図
(↑ クリックするとグーグルマップが開く)
方位型では「北+梅田」を含むマンション名がダントツ
「梅田」名称の分譲マンション88件のなかには、「〇〇タワー梅田」のように単純に「梅田」をマンション名に取り込んだネーミングだけではなく、「梅田+マイナーアドレス」や「梅田+方位」といった組み合わせのネーミングがある。
方位型のネーミングでは「北+梅田」が15件とダントツで多い(次表)。