不動産ブログ「マンション・チラシの定点観測」

首都圏を中心に、不動産(マンション購入・賃貸)に係る分析記事を提供しているブログメディア


羽田新ルート|品川区議会「22年第1回定例会」予算特別委員会(質疑応答)

品川区議会「22年第1回定例会」予算特別委員会(3月22日)で、羽田新ルートに関して、2人の議員の質疑応答があった。

ネット中継録画をもとに、質疑応答(約7千文字)を可視化しておいた。

※以下長文。時間のない方は「質疑応答のポイント」と「雑感」をお読みいただければと。


質疑応答のポイント

※答弁は都市環境部長


のだて稔史議員(共産)

のだて稔史議員
のだて稔史議員(共産、区議2期、元建築設計事務所所員、東洋大学工学部卒、36歳)

のだて:区長は区民の安全安心が守られていると考えているのでしょうか?

次に、羽田です。新飛行ルートが実施されてから4月で2年。豊町2丁目の方は「本当にうんざりだよ」と、「古い木造だからダイレクトに騒音が入ってくる。午後6時を過ぎて食事時に飛んでくるのが一番イラつく。圧迫感もあり墜落してくるんじゃないかと思うことだ」と怒りを語ってくれました。


住民への被害は深刻です。区長は前回の区長選で、選挙公報に羽田の空路変更は何よりも区民の安全安心を最優先と掲載。しかし、区民に賛否が問われることもなく、国が「理解を得られた」と判断し、新ルート実施を強行しました。


区民の安全安心を最優先に羽田新ルートが実施されたとは到底思えませんが、いかがでしょうか。区長は区民の安全安心が守られていると考えているのでしょうか伺います。

都市環境部長
都市環境部長

部長:丁寧な説明を引き続き国に求めてまいります

区は平成26年、この新飛行ルート案が示されて以降、区民の安全安心を最優先に、区民の立場に立ちまして、一貫して国に対し、区民の不安の払拭に向け様々、落下物対策や騒音環境軽減への取り組みを求めてきているところです。


区は国の求めに応じまして、落下物対策の義務化、それから駐機中の機体の抜き打ち検査ですとか、こういった取り組みを進めてきていることが説明されてきております。これらの様々な取り組みについて、区民の皆さんの安全安心のために対策の着実な実施、取り組み内容について理解を深めてもらうための丁寧な説明を引き続き国に求めてまいります。以上でございます。

のだて:国際便はコロナ前から何割減便?

区長は投票日の会見で「反対とは言えない」と姿勢を既に明らかにしており、今回も答弁されませんでした。ということは区長の公約が目先のごまかしてあったというふうに思います。

そもそも国が新ルートを実施する目的が国際便の増便ですけども、コロナで大幅減便となり目的が失われてるにも関わらず実施し、住民に被害を与え続けていることは許せません。しかし、区は陳情や鑑別審査でも一時停止さえも求めるとは言いませんでした。

なぜコロナで減便になっている間だけでも一時停止を求めないのか、改めて伺います。羽田空港の国際便はコロナ前から何割減便になっているのか伺います。

部長:78%の減便

新ルートの一時休止につきましては、区へもそうした声もありまして、国にも確認をしておりますけれども、国は速やかな復便のために継続していくというふうにしております。

新飛行ルートの運用の判断につきましては、それは国策として国が行うべきものというふうに考えております。


また、羽田空港の国際便におけます減便状況のコロナ以前との比較についてでございますけれども、国に確認をしましたところ、把握してる直近のデータにおきましては、旅客便とそれから貨物便これを合わせまして78%の減便状況ということになっております。国内線は旅客便で17%減というところだということです。以上でございます。

のだて:氷塊落下、区が把握していること?

国際便は合計で78%も減便となっているということで、それにもかかわらず一時停止の意見さえ国に言わないのは区民の立場に立たない証拠です。


新ルートが実施される限り、都心での落下物被害の危険性は無くなりません。2月11日にも成田空港で約60kgものフラップカバーが落ちました。人や建物に当たれば被害は免れません。


3月13日には渋谷区のテニスコートに飛行機からの氷塊が落ちたという住民から連絡があり、国交省も調査をしています。氷塊落下が事実であれば重大な事態です。渋谷区の氷について何に由来するものなのかなど、区が把握していることを伺います。原因究明されるまで、羽田新ルートの使用中止を求めるべきです。いかがでしょうか。

部長:航空機由来とは断定はできないということ

渋谷区の氷についてですけれども、この事例が発生した後に国からは上空を飛行した航空機を対象とした調査の指示が出されたということです。そして今日その結果としては、落下の痕跡は確認されなかったということでございます。


氷塊が発見された場所なんですけれども、飛行経路の直下ではなくて水平距離で東へ350m離れているというところだということです。航空機由来の可能性はこのために極めて低いと。また、航空機由来とは断定はできないということでございます。


従いまして区と致しましては、現在このことについて一時休止というところにつきましては、こういったことを求めることは今検討の予定はございません。以上でございます。

のだて:落下物をどうすれば防げるのか?

国が調査をして、落下をした痕跡はないということでしたけれども、それはもう調査は終わったということなのか、伺います。

落下物をどうすれば防げるのか、このことも防がなければやはり区民への被害が出るということになりますので、どうすれば防げるのか伺います。

部長:落下物防止対策、引き続き国に強く求めてまいります

国の調査でございますけれども、まず、従来から氷塊の落下につきましては、航空機の機体が飛行場に着いた時点で、従来からも全機体について行われてるということでございます。

そして、氷塊が落下した痕跡については、検査時に明確に分かるということで、現在は航空機由来とは断定できないというふうに国からのコメントでございます。

それから、落下物につきましては、今まで国からは落下物の防止対策の総合パッケージというものが2018年に公表されまして実施されてきております。


区といたしまして、はあってはならないこととして、この落下物防止対策を着実に進めていただくように引き続き国に強く求めてまいります。以上でございます。

のだて:落下物についてはどうすれば防げるのか?

現在は飛行機からの落下物とは認められないということですけれども、つまりは調査中ということでしょうか。事実が認めた場合は直ちに中止を求めるべきですけれども、いかがでしょうか。


落下物についてはどうすれば防げるのかということでお聞きをしましたけども、国のパッケージを示されましたけれども、それでも防げないというのが実態ではないかと。この間も部品脱落件数は増えておりますので、そうしたもとで、どうやったら防げるのか、改めて伺います。

部長:落下対策については不断の努力を国に求めてまいります

氷塊につきましては、国からは氷塊も含めたら落下物については、羽田新ルートの中ではこれまで0件だったというところですので、十分安全性は現在のところは確保されているというふうに区としても認識をしています。ただこれはずっと続けていかなければいけないというものですので、落下対策については不断の努力を国に求めてまいります。以上でございます。

のだて:区民の安全安心を守るには新ルート中止こそ一番

落下物が今現在ゼロだと言いますけれども、それで安全性が確保されたとは言えないと思います。

部品脱落件数が1000件を超えているという状況ですので、7つの主要空港ということですけれども、そうした中で落下物があるということですんで、この事態、落下物がなくならないということだと思います。

こうした事態でも区は中止を求めないという姿勢が浮き彫りとなりました。区民の安全安心を守るには新ルート中止こそ一番です。区民の命と生活を守るため中止の立場に立つことを強く求めます。

田中さやか議員(生活者ネット)

田中さやか議員
田中さやか議員(品川・生活者ネットワーク、区議2期、都立南高卒、39歳)

田中:(氷塊落下)徹底した事実関係の究明を国へ求めるべき

次に、羽田新飛行ルートです。先ほど他会派からも(質問が)ありましたが、渋谷区での氷塊落下事故について伺います。

住民が一番不安に思っていた落下物が懸念ではなく事実として起こりました。先ほどもありましたが、生活者ネットワークも原因が特定するまでは新ルートをしない使用しないよう区は国に強く求めるべきだと考えます。見解を伺います。


先ほど国交省の見解について説明があり、経路から350m離れているからとの区(国?)の主張についてですが、2017年に大阪で起きたパネル落下事故はルートから約3.7キロ離れた場所に落下して重大インシデントとなっています。なのでルートから350m離れてるから飛行機かどうかは分からないから調査を打ち切るというのは到底納得できません。


区内で起きないという確証もありません。品川区はこの国の説明に納得するのでしょうか。徹底した事実関係の究明を国へ求めるべきですが見解を伺います。


また、国が「飛行機からの落下物の痕跡がない」と結論づけた根拠はどこにあるのかを示すよう区は強く国に求めるべきですが、見解を伺います。

そして飛行機由来の氷塊であると事実関係が明らかになった場合には、品川区は新ルートの廃止に踏み込んで申し仕入れるべきですが、見解を伺います。

都市環境部長
都市環境部長

部長:現物がない以上、なかなか難しい

渋谷区の氷についてですけれども、この事例が発生したルートから東へ350mというのが落下されるという時点でございますけれども、通常、落下物が飛行経路の直下に落ちなくて、ズレる場合には、当然、風の影響が、横にふれる場合は風の影響があるというところで、風が理論上は物の形状によって風の影響が受けやすい・受けにくいというものがありますが、氷の場合ですと約風速15m以上の風が吹かないと実際にはこの距離がズレないというのが国からの見解がありました。


また、氷が実際に現物がないというところで、成分分析等の調査、これ以上の調査ができないというところでございます。

そういったところから、航空機由来とは断定できないとしたもので、また、これ以上の調査という、現物がない以上、なかなか難しいのかなというふうに区としても考えております。


したがいまして、このことが原因として、区が直接中止云々ということは、現在検討するというところは考えておりません。以上でございます。

田中:氷の現物がないからということでした

氷の現物がないからということでした。じゃあ常に氷を保管できるようなものを持ってなきゃいけないのでしょうか。改めて区として、どうやって区民に注意を促すのかっていう部分も伺いたいと思います。


また、区内で氷塊が起きた、氷塊落下が起きた時には、区のどこに問い合わせをすればいいのでしょうか。

そして、区は区民の立場に立った対応で国へ対応してくださるのか伺います。

部長:(航空機検査の結果)痕跡もなかったというところが根拠

渋谷区の氷につきましては、現物がないというところと、また当時上空を飛行していた航空機について、検査を行ったということです。


また、この検査は、当然上空を飛行した飛行機だけではなくて、日常的に全機やってるということですけれども、その中で特に上空を飛行したと思われる航空機について、検査をしたところ、そういった痕跡もなかったというところが根拠となっているのかなというふうに思います。


それで落下物を発見した場合の連絡先についてですけれども、国からもかねてから説明もありましたけれども、まずは警察へ通報第一というところでございます。

また、落下物を発見した場合の連絡先については、区民の周知につきまして、現在区のホームページでもご案内をしているところでございます。

また、実際に新飛行ルートに関する様々なご意見、区の窓口や国の窓口も案内をさせて頂いておりますので、こういったところに連絡いただければ、それで特に警察という、慌てていれば警察に連絡するというのが、なかなか思いつかないかもしれませんけれども、そういったところで、様々関連の部署に連絡をしていただければ、国の方へ連絡をするというふうになってございます。以上でございます。

田中:その程度で国の説明を納得しているのか?

国の説明で根拠、これが根拠となっているのかなとか、その程度で国の説明を納得しているのかというところを改めて伺います。


また、私は区のどこに問い合わせればいいのかを伺いました。ですのでお知らせください。


そして、「警察に」ということでしたが、落下物があった時には「警察に連絡してください」「こういうことしてください」と周知しているのでしょうか。周知すべきだと思いますが、それも合わせて伺います。

部長:落下物が発見された場合は、国が責任をもって調査を行うと

相談・連絡先につきましては、区のホームページにも載せておりますし、国からも説明がありました。説明をしているところです。


また、連絡先につきましては、警察に連絡するのは第一としておりますけれども、先ほど申し上げましたが、それ以外に、国、区、どこへ連絡をしても適切な対応が取れるようにして体制を整えております。

特に、区の場合は都市計画課にお問い合わせをいただくようにホームページの方でもご案内をしてるというところでございます。


落下物が発見された場合は、国が責任をもって調査を行うと。航空事業者とともに対応していくということを確認をしているところでございます。

区も区民の立場に立って対応していくというつもりでございます。以上でございます。

田中:区民の立場に立ってというのを具体的にお知らせいただきたい

区民の立場に立ってというのを具体的にお知らせいただきたいと思います。

一般の市民が落下物であることを証明するのはとても困難です。より専門的な情報と調査力を持つ国と事業者が落下物でないことを明確に証明できないのであれば、落下物と認定すべきです。


もし区内で落下物が発生した時には、品川区も区民の立場に立った主張を区(国?)と事業者に対して行うべきと改めて主張しますが、見解を伺います。

部長:事例が解決するまで区民とともに、窓口になりまして・・・

区としましては、こういった事例が発生した場合には、事例が解決するまで区民とともに、窓口になりまして国や航空会社に対応を求めていくという考えでございます。


それから落下物は発生した場合には、国へ速やかに連絡は可能な限り取りまして、国は現地のほうへ可能な限り早く行くというふうにしておりますので、引き続き速やかにこういった証拠となるような物品が回収されますように、区としましても国に求めてまいります。以上ございます。

田中:氷が落ちた時にはどうしたらいいんですか

ごめんなさい。先ほども伺ったんですけれども、もし区内で氷塊、氷が落ちた時にはどうしたらいいんですか。その時にその証拠が無くなってしまう、溶けてしまうんですよ。そのことについてちょっともう1回、ご説明ください。ちょっと時間の関係上、次行きます。

部長:警察あるいは国土交通省・・・思いつくところに連絡を

氷が発見された場合の対応につきましては、たとえば区内で発生した場合には、警察あるいは国土交通省、あるいは品川区役所、思いつくところに連絡をしていただければ適切な対応が取れるというところございます。


氷の場合に限って言いますと、溶けてしまいますので、連絡を頂きた時点で可能な限り保管をしておいていただく、そういったお願いをすることになるかと思う。

ただ、それが難しいかどうかは別にしまして、状況に応じてそんなご案内をするというふうに考えております。

そして実際には落下物の種類を問わず、国は速やかに現地のほうの調査をこれまでもしているところです。引き続きそういった対応を求めてまいります。以上でございます。

田中:氷のこととかでも全然不十分です

まず羽田のことです。区長もいらしたので、区長にも。つまり、今の質疑でも明らかになった通り、氷のこととかでも全然不十分です。

不安解消なんかできません。白紙撤回を是非、区長、区民の思いをくみ取り、自治体長として求めていただきたいと思いますが、見解を伺います。

部長:区としても引き続きの調査は求めてまいりますが・・・

渋谷区の氷につきましては、区としましてもさらに細かい調査をしていただきたいと思いますけども、ただ現在航空機の調査も行なって、そして氷塊がないというところで、国としては引き続きの調査なかなか困難という見解だと思いますが、区としても引き続きの調査は求めてまいりますが、ただやはり難しいのかなっていう考えは持っております。


それから、この氷塊については、まずは落下物というふうには断定には至らなかったというところで、現在は落下物あってはならないというものですので、引き続きの厳重な、厳密な落下物対策を引き続き国に求めていくというところで、中止云々というところではないというふうに考えてございます。以上でございます。 

田中:調査の継続を求められないなら、撤回をすぐ求めてください

羽田です。国も落下物はゼロにできないと言っています。調査の継続を求められないなら、撤回をすぐ求めてください。見解を伺います。

部長:引き続きの厳密な落下物対策を求めていきたい

渋谷区の事案につきましては、落下物というふうに断定はできなかったというところであるとすれば、現在落下物は羽田空港ではゼロという状況の中でございます。

そういった中で、一時休止というところにつきましては、一時休止というところではなく、引き続きの厳密な落下物対策を求めていきたいというふうに考えております。

田中:区民を守る立場に立っていただきたいと強く求めます

まず羽田についてです。落下物が起きました、実際に渋谷区で。ですので、もうちょっと当該区として自覚を持って、調査の継続も求められない、今回のことで撤回を求められないの? もっ求めて止めてください、撤回を。


もっと品川区の上空を通るってことを、もっと自覚していただきたいと思います。区民を守る立場に立っていただきたいと強く求めます。

雑感(10月2日は品川区長選挙なのだが…)

両議員とも3月13日に渋谷区のテニスコート氷塊が落下した事案を取り上げた。

※氷塊落下の詳細については、次の記事ご参照。

1問1答形式なので、氷塊落下事案につき、具体的な情報が明らかになることを期待していたのだが、特になかった

同時案に対して都市環境部長の国交省への丸投げスタンスは全くブレていない。

田中議員が「(渋谷区内に落下した氷塊)調査の継続を求められないなら、(羽田新ルートの)撤回をすぐ求めてください」とかなり強く迫ったが、「引き続きの厳密な落下物対策を求めていきたい」と常套句で打ち返す。

羽田新ルートの答弁に逃げ回る濱野区長の代わりに、毎回苦しい答弁を強いられていた都市環境部長のごまかし方に磨きがかかってきた印象がある。半年後の10月2日は品川区長選挙投開票日。まもなく後期高齢者入りする濱野健区長(74歳)の5期目の出馬はあるのか。羽田新ルートを推進する自公が担ぐ候補の対抗馬は準備できているのか……。

※前回の区長選(18年9月30日)の関連記事については、「羽田新ルート|品川区長選挙の記事(まとめ)」参照。

あわせて読みたい

2021年6月1日、このブログ開設から17周年を迎えました (^_^)/
Copyright(C)マンション・チラシの定点観測. All rights reserved.