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羽田新ルート|港区議会「21年第3回定例会」決算特別委員会(総括質疑)

港区議会の「21年第3回定例会」決算特別委員会の総括質疑(10月5日)で、羽田新ルートに関して、2名の質疑応答があった。

議会中継(録画)をもとに、全文テキスト化(約1千600文字)しておいた。

※時間のない方は「質疑応答のポイント」と「雑感」をお読みいただければと。


質疑応答のポイント

結城 公美子 議員(自民)

結城 公美子 議員(自民)
結城 公美子 議員(自民党、区議4期、雙葉学園・ノーザンバージニアコミュニティカレッジ卒、44歳)

結城:町会・自治会に属さない区民や事業者の方々への意識調査として、メールや FAX による意見募集を

次は羽田新飛行ルートに関するご意見募集についてです。

これまでの港区議会として、羽田新飛行ルートへの対応につきましては、平成16年3月に意見書を国に対して行なったことから始まりその後、平成27年、平成28年、29年、令和元年、2年、3年と提出しております。


現在の状況としましては、武井区長等も足並みを揃えて、固定化回避等を検討することを区とともに求めており、その成果として、昨年夏には国土交通省は固定化回避のための検討会を立ち上げ、先日には2つの着陸案が示され、その議論を見守っています。


私たち港区自民党議員団、公明党議員団は、地域のご意見を真摯に受け止め、山田美樹代議士を通じて、国交省へ要請行動を行ってまいりました。


固定化回避を実現させるためには、これまでよりも強く地域の声をお聞きして、国交省に伝えなければいけないと考えております。

また、この活動は高輪地域から始まり、白金、白金台、そして麻布連合町会さんを通して、麻布地区へも拡がろうとしており、私たちと町会が連合となって動き始めています。


今回はその活動の一つとして、町会・自治会の皆さんからご意見を頂いており、第2回定例会での請願で採択された航路下の皆さんの声としても区は受け止めて頂きたく思っております。


我々自民党議員団、公明党議員団として、町会・自治会の皆さんへの意見調査を行ったわけですが、町会・自治会に属さない区民や事業者の方々への意識調査として、メールや FAX による意見募集を行っていただけたらと考えますが、区長のお考えを伺います。

区長:ご提案の意見募集は有効な手段である

武井雅昭 港区長
武井雅昭 港区長(無所属、5期、元港区民生活部長、早大政経学部卒、68歳)

次に、羽田新飛行ルートに関するご意見募集についてのお尋ねです。
これまで区は区議会と共に、国に対し羽田新飛行ルート固定化回避に向けた要請を行い、区に寄せられた区民の不安の声をはじめ様々な意見を国に伝えてまいりました。


さらに教室型説明会の開催を求め、国からの丁寧な説明に加え、区民が直接国に意見を伝える機会を確保してまいりました。

国による固定化回避に向けた検討を一層加速するため、今後も区民や事業者の皆さんからのより多くの声を国に伝えていくことが重要であり、議員の皆様にも積極的に区民の意見を聞いていただいております。ご提案の意見募集は有効な手段であると考え、実施について検討してまいります

福島宏子 議員(共産)

福島宏子 議員(共産)
福島宏子議員(共産党、区議1期、聖徳学園保育士専門学校卒、保育士、55歳)

福島:(固定化回避)検討会で結論が出る前に、航路下の皆さんの意見を集約することが重要

羽田都心低空飛行ルート下の住民意向調査についてです。
環境清掃費でも全会一致で採択された請願の対応について、航路下の調査をどのように進めるのか質問しました。

担当課長は、「区民の意見を伝えることは重要であり、その方策として実態調査について引き続き検討する」との答弁です。

麻布連合町会では、加盟の町会に、国交省に改善を求めるためのアンケートの協力を要請しました。お願い文書の中にも、「騒音問題と空気振動問題や航空機からの落下物の危険が推測されており」とあり、航路下の皆さんの日常生活に都心低空飛行が与える影響の大きさがうかがえます。


国交省は技術的方策検討会を4回開き、2つの飛行方式に絞り検討を進めるとしていますが、検証期間は今後数年に及ぶ見込みです。また、新しい回避ルートでも、都心各地はルートの直下になる可能性が浮き彫りになりました

検討会で結論が出る前に、請願に応えて航路下の皆さんの意見を集約することが重要です。羽田都心低空飛行ルート下の住民アンケートについては、大至急調査に向け準備に着手すること。答弁を求めます。

区長:区民の意見を聞き国に届けるための効果的な方法について検討しております

武井雅昭 港区長
武井雅昭 港区長

次に、羽田都心低空飛行ルート下の住民意向調査についてのお尋ねです。区は国における羽田新飛行ルートの固定化回避に向けた検討を加速化させるため、これまでの区の対応や国の検討状況を広く区民の皆さんにお伝えした上で、より多くの意見をお寄せいただき、国に伝えていくことが重要と考えております。


現在、区民の意見を聞き国に届けるための効果的な方法について検討しております

雑感(実態調査の詳細は不明のまま…)

両議員が質問したのは、羽田新ルート下の住民・勤労者を対象とした実態調査について。

じつは今年の6月18日に港区議会で採択された「羽田都心飛行ルート下の住民・勤労者を対象とした実態調査と調査結果の公表を求める請願」では、「2本の新空路からそれぞれ両側の3キロメートルの幅の飛行ルート下に居住・勤務等されている方を対象とした実態調査を行い、その結果を公表」することになっている。

「21年第3回定例会」決算特別委員会(9月24日)の質疑応答では、風見利男 議員(共産)から実態調査の準備状況を何回も問われた環境課長は「引き続き検討してまいります」とお茶を濁してしまっていたのである。

今回、区長は「効果的な方法について検討しております」と答弁し、スケジュールも含め詳細については語らなかった。

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