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羽田新ルート|港区議会「21年第3回定例会」質疑応答

港区議会の「21年第3回定例会」本会議一般質問(9月9日)で、羽田新ルートに関して、2人の質疑応答があった。

議会中継(録画)をもとに、全文テキスト化(約2千文字)しておいた。

※時間のない方は「質疑応答のポイント」と「雑感」をお読みいただければと。


質疑応答のポイント

杉本とよひろ議員(公明)

杉本とよひろ議員
杉本とよひろ議員(公明党、区議5期、東京デザイナー学院中退、67歳)

杉本:技術的方策検討会の進捗、どのように受け止めている?

最後に、羽田新飛行の固定化回避について、お伺いをいたします。
昨年3月29日、羽田空港機能強化のため新飛行ルートの運用が開始され、15時から19時の間、南風時におよそ3時間程度、港区上空を旅客機が飛ぶようになりました。


現在も多くの区民からは、騒音と落下物の不安の声をいただいております。私たち公明党はこれまで、昨年5月28日に港、目黒、品川、3区の公明党議員の代表が新経路の固定化回避に向けた要望書を赤羽国土交通大臣に直接提出。また、時を同じくして翌日、9月29日には武井区長が国土交通省へ、新ルートに限らず、羽田空港の飛行経路に関わる様々な運行を検討するよう要請。港区議会としても羽田新飛行に関する意見書を平成16年より8回にわたり成立し、区を上げて地域の声を国へ届けてまいりました。


国土交通大臣は昨年6月3日に検討会の設置を表明し、6月30日に第1回目の「羽田新経路の固定化回避に係る技術的方策検討会」が開催され、これまで計4回実施されました。その中では、固定回避に向けた新たな技術案が12か所示され、短期に実現可能な観点から、現在2つの案にまで絞られております。


この間、自民党議員団の働きかけに公明党議員団も協力し、麻布地域、高輪地域の町会や自治会の代表と国交省との懇談会を設け、固定化回避に係る検討会についての説明を受けるとともに、直接住民の声を届けてまいりました。

参加された方からは、「説明を受け少し安心した」との声も聞かれました。これからもさらに自民・公明両党で協力し、地域の声に寄り添ってまいります


区は昨年4月に開かれた交通・環境等対策特別委員会の審議において、この検討会の開催について区民の騒音等に対する不安の声などに対して、「国として真摯に受け止め、新ルートの固定化回避に向けた検討会を設置する見解を示したものと考えております」とし、「今後の動向に注視する」旨表明されています。


そこで質問は、現在検討会が開催されてから1年が過ぎ、その間、固定化回避に向けた議論が進んでおりますが、この羽田新経路の固定化回避に係る技術的方策検討会の進捗について、区としてどのように受け止めているのか、武井区長の見解をお伺い致します。

区長:固定化回避に向けた検討が進んでいる

武井雅昭 港区長
武井雅昭 港区長(無所属、5期、元港区民生活部長、早大政経学部卒、68歳)

最後に、羽田新経路の固定化回避についてのお尋ねです。

国は先月に開催された羽田新経路の固定化回避に係る技術的方策検討会において、導入までに要する期間が短く騒音軽減効果が大きい2つの飛行方式に絞り込み、今後は安全性の評価など、導入への具体的な取り組みを実施していくこととしています。


区としては、固定化回避に向けた検討が進んでいるものと受け止めております

引き続き区民の不安の声や独自の騒音測定の結果を国に示す、海上ルートの活用、地方空港の活用等による飛行ルートの分散化、今後の航空技術等の進展に伴う飛行経路の様々な運用など、固定化回避に向けた検討を加速するよう強く要請をしてまいります。よろしくご理解の程お願いをいたします。

福島宏子 議員(共産)

福島宏子議員
福島宏子議員(共産党、区議1期、聖徳学園保育士専門学校卒、保育士、55歳)

福島:海上ルートを利用するよう国に要請すること

「うるさい・危ない・怖い羽田都心低空飛行ルートを止め、海上ルートを利用することについて」です。

政府観光局が7月21日に発表した2021年上半期の訪日外国人数は96,300人でした。上半期としては過去最低。新型コロナウイルス流行前の19年と比べると99.4%減少しています。今年の1月約46,500人と段階的な入国規制の緩和で回復傾向にありましたが、変異株の流行で2月以降は月間1万人前後で推移しました。


東京五輪・パラリンピックで期待された訪日観光の本格再開も海外観客の受け入れ見送りで遠のきました。当然、国際便の運行は激減です。国内線についても、全日空も日本航空も減便に次ぐ減便です。


危険な都心上空を飛ぶ必要はありません。「コロナ禍で家にいることが多く、騒音に耐えられない」「換気が必要というが窓を開けられない」「テレワークなのに仕事にならない」「事故が心配」等、コロナと都心低空飛行によるストレスがたまりにたまっています。

危険な都心上空の飛行をやめ、海上ルートを利用するよう国に要請すること。答弁を求めます。

区長:固定化回避に向けた検討を加速するよう強く要請

武井雅昭 港区長
武井雅昭 港区長

次に、都心低空飛行ルートを止め、海上ルートを利用するよう国に要請することについてのお尋ねです。

国は先月に開催された羽田新経路の固定化回避に係る技術的方策検討会において、導入までに要する期間が短く騒音軽減効果が大きい2つの飛行方式に絞り込み、今後は安全性の評価など、導入への具体的な取り組みを実施していくとしています。


引き続き国に対し海上ルートの活用、地方空港の活用等による飛行ルートの分散化、今後の航空技術等の進展に伴う飛行経路の様々な運用など、固定化回避に向けた検討を加速するよう強く要請をしてまいります

雑感

港区議会では、定例会本会議で羽田新ルート問題に係る代表・一般質問を取り上げるのは共産党と「みなと政策会議」(無所属の議員10人で構成)だけでなく、自民・公明党議員も少なからず取り上げるのが他の区議会では見られない特徴である(次表)。

羽田新ルートに係る定例会本会議代表・一般質問人数 (港区議会の党派別内訳)

杉本議員(公明)

羽田新ルートに係る質問は、全13項目あるうちの最後の扱いだし、内容的にも自己PRに留まっている

福島議員(共産)

共産党は毎回、羽田新ルート問題を取り上げている。なかでも福島宏子議員は、19年以降の定例会では5回(21年第1回、20年第4回・1回、19年第3回・2回))も取り上げている。

今回も全質問7項目のうち3番目(1番目核兵器禁止条約、2番目新型コロナ)という優先度の高い扱いとなっている。ただ、「危険な都心上空の飛行をやめ、海上ルートを利用するよう国に要請すること」一本やりではなく、さらなる効果的な質問が期待される

武井区長

文字に書き起こして読み比べるとよく分かるのだが、両議員に対する答弁はほとんど同じ。

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2021年6月1日、このブログ開設から17周年を迎えました (^_^)/
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