都議会の共産党、立憲民主党、生活者ネットワークの有志24人が6月14日、「羽田新飛行ルート見直しのための都議会議員連盟」を結成した。
いったいどんな議連なのか。日本共産党東京都議会議員団HPと生活者ネットワークHPに掲載された情報などをもとに概要をまとめておいた。
※投稿21年6月11日(更新21年9月10日:9月9日臨時総会の新都議を反映)
※敬称略
議連の目的
規約第2条により、議連は次の政策実現を目的とするとしている。
第二条 本連盟は次の政策実現を目的とする。
- 1 2020 年3月に運用が開始された羽田空港を発着する航空機の新飛行ルートを見直し、住民の安全と静穏な生活を保障する方式に変更すること。
- 2 同飛行ルート見直しのための政策研究、情報共有、東京都や国等への提言等を広く行うこと。
有志36人の内訳
有志36人の内訳の内訳を以下に示す(21年9月9日現在)。
※都議選(21年7月4日)の改選前は24人だった。
共産党(19)
- 大山とも子 (新宿)
- 福手ゆう子 (文京)※9月9日加入
- あぜ上三和子 (江東)
- 白石たみお (品川) ※事務局長
- 星見てい子 (目黒) ※事務局次長 ※落選
- 藤田りょうこ (大田)
- 里吉ゆみ (世田谷)
- 原田あきら (杉並)
- 米倉春奈 (豊島)※副会長
- 曽根はじめ (北)
- とくとめ道信 (板橋)
- とや英津子 (練馬)※副会長
- 斉藤まりこ (足立)
- 和泉なおみ (葛飾)
- 河野ゆりえ (江戸川)⇒原純子
- 清水ひで子 (八王子)⇒青柳有希子
- 池川友一 (町田)
- 清水とし子 (日野市)※9月9日加入
- 尾崎あや子 (北多摩第一)
- 原のり子 (北多摩第四)
立憲民主党(15)
- 阿部裕美子 (品川)※9月9日加入
- 西崎つばさ (目黒)※9月9日加入
- 斉藤りえ (大田)※9月9日加入
- 山口 拓 (世田谷)※9月9日加入
- 風間ゆたか (世田谷)※9月9日加入
- 中田たかし (渋谷)※9月9日加入
- 栗下善行 (大田)※出馬せず
- 西沢けいた (中野)※会長
- 関口健太郎 (杉並)※9月9日加入
- 宮瀬英治 (板橋)※副会長
- 藤井とものり (練馬)※事務局次長
- 須山たかし (八王子市)※9月9日加入
- 酒井大史 (立川市)※9月9日加入
- 五十嵐えり (武蔵野市)※9月9日加入
- 中村ひろし (三鷹市)※9月9日加入
- 竹井ようこ (小平市)※9月9日加入
- 石毛しげる (西東京) ※落選
生活者ネットワーク(1)
- 山内れい子 (北多摩第二)※会長代行⇒岩永康代
グリーンな東京(1)
- 漢人あきこ (小平市)※9月9日加入
雑感
※投稿21年6月15日(都議選前)、更新21年9月10日
政策実現目的は玉虫色
議連の規約第2条の政策実現目的として記されているのは、共産党が日ごろから主張している羽田新ルートの中止・撤回ではなく、「住民の安全と静穏な生活を保障する方式に変更」という玉虫色の表現となっている。羽田新ルートに曖昧スタンス戦略を取っている立憲民主党都議が参加している影響なのだろうか。
ちなみに、昨年12月3日に発足した超党派国会議員による「羽田低空飛行見直しのための議員連盟」の規約に記された目的は、「国益と住民利益のバランスの均衡する方式に変更」だった。都議連のほうがやや反対色が強いのかもしれない。
有志36人の内訳から見えてくること
※敬称略
共産党
都議19人の全員がこの議連に参加している。議連の役職がついた共産都議は、白石(品川)、星見(目黒)※落選、米倉(豊島)、とや(練馬)というように、羽田新ルートに係る住民からの突き上げが強い区から選ばれている。
そういう意味では、荒川沿い北上ルートの影響を受けている河野ゆりえ(⇒原純子)(江戸川)が役職についていないのは、江戸川区民からの突き上げ不足なのか。
立憲民主党
都議選前は立憲都議7人のうち5人が議連に参加していた。9月9日の議連臨時総会では立憲の都議全員15人が参加。落選・非出馬が2人だったので、12名が新たに参加したことになる。
生活者ネットワーク
山内れい子(⇒岩永康代)(北多摩第二)だけが参加、というか生活者ネットワークの都議は1名しかいない。
生活者ネットワークは都議選公約に「都心低空・羽田新飛行ルートは撤回へ 」を掲げ、前職の小松久子(杉並区)、新人の関口江利子(世田谷区)、現職の山内れい子からの交代をめざす新人の岩永やす代(北多摩第二)を擁立していた。
都ファ・自公
羽田新ルートを推進している都民ファースト(31人)、自民党(33人)、公明党(23人)は、もちろんこの議連には1人も参加していない。
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