新型コロナの影響で、不動産情報サイトの登録物件数は、新型コロナの感染が広がる前後でどう変化したのか?
新築・中古マンションについては、先日記事化した。
では、賃貸マンションはどうか?
大手の不動産情報サイト4つの掲載状況を調べてみた。
具体的には、SUUMO、LIFULL HOME'S、アットホーム、 Yahoo!不動産の4つのサイトそれぞれについて、新型コロナの感染が広がり始める前(20年1月15日)と後(20年5月27日)の賃貸マンションを対象とした。
全国賃貸マンション物件数、1位SUUMO(5/27現在)
4つのサイトの全国賃貸マンション物件数(20年5月27日現在)を比較したのが次のグラフ。
SUUMOが頭一つ抜けている。1位SUUMO(338万件)、2位LIFULL HOME'S(184万件)、3位Yahoo!不動産(111万件)、4位アットホーム(69万件)。
【補足メモ】「複数社ダブリ分」について
LIFULL HOME’Sが他の3社と大きく違うのは、複数の不動産会社が取り扱っている物件は、まとめてひとつの物件として表示することでたくさんの物件の中から探しやすくする工夫をしていること。
たとえば、2つの仲介業者が1つの住戸を扱っている場合、LIFULL HOME’Sでは1件と表示されるが、他の3社は2件と表示される仕様となっている。ようするに、LIFULL HOME’Sの表示件数は他の3社よりも少なめに表示されるということ。
(正確にいえば、Yahoo!不動産もLIFULL HOME’Sと同様の仕様である旨が明記されているが、実際に表示されている中身を見ると、必ずしもそのようにはなっていない)
4社の前提条件を揃えるために、LIFULL HOME’Sについても、複数の会社から掲載された件数をそのまま計上した場合の件数を「複数社ダブリ分」として、上図では破線で表示したのである。
都内の賃貸マンション件数、SUUMOはHOME’Sの2倍
上図からは、首都圏の都県別の内訳が分からない。
そこで、「複数社ダブリ分」を見込んだ首都圏の賃貸マンション件数につき、SUUMOとLIFULL HOME’Sを比較したのが次のグラフ。
首都圏とはいうもののその大半は都内の物件。都内の賃貸マンションは、SUUMOの67万件に対して、LIFULL HOME’Sは34万件。SUUMOはLIFULL HOME’Sの約2倍である(5月27日現在)。
次に、新型コロナ感染拡大前(20年1月15日)の状況と比較してみよう。
新型コロナ感染拡大前後の4社比較(1/15⇒5/27)
4社とも新型コロナ感染拡大前後で登録物件数が減少していることが分かる(次図)。
そんな状況下でもSUUMOの登録件数の減少率が最も小さいのは、ブランド力のなせるワザか……。
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