不動産経済研究所は7月18日、「6月の首都圏新築マンション市場動向」を発表。
- 発売は15.0%減の2,259戸。神奈川以外のエリアが軒並み減少。
- 平均価格は4.5%下落の5,964万円と6カ月ぶりのダウン。単価91.9万円。
これだけではよく分からないので、同研究所が過去に発表した数値データも含め、いつものように、首都圏の新築マンション市場動向のトレンドを可視化してみた。
※ザックリ言うと、先月と傾向はあまり変わっていない。
発売戸数・発売単価・販売在庫の推移(首都圏)
発売単価は、上下動を繰り返しながら上昇から鈍化の兆候を見せているが、高水準を維持。販売在庫数はいまだ高水準を維持。発売戸数は上下動が激しく、やや下降傾向にあったが再び増加気味(次図)。
これらの事態を端的に言えば、「高くて売れない状況」がまだまだ続いているということだ。
発売戸数の推移(1都3県)
23区に着目すると、6月の発売戸数892戸は、前年同月比で▲37.6%の大幅減(次図)。
m2単価の推移(1都3県)
23区の発売単価は、上下動を繰り返しながら、依然として上昇傾向。23区と郊外との2極化が進んでいる。(次図)。
価格帯別の発売戸数割合の推移(23区)
23区の発売戸数の割合は、5千万円を境にクッキリと2極化している。5千万円以下の価格帯の供給割合は激減(次図)。
億ションの発売戸数・率の推移(23区)
億ション率(全発売戸数に占める億ションの割合)は、18年9月の4.5%を底に増加に転じている(次図)。
まとめ
「高くて売れない状況」がまだまだ続いている。
- 首都圏の発売単価は、上下動を繰り返しながら上昇から鈍化の兆候を見せているが、高水準を維持。販売在庫数はいまだ高水準を維持。
- 23区の発売単価は、上下動を繰り返しながら、依然として上昇傾向。
- 23区の発売戸数の割合は、5千万円を境にクッキリと2極化。5千万円以下の価格帯が激減している。
- 23区の億ション率(全発売戸数に占める億ションの割合)は、18年9月の4.5%を底に増加に転じている。
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