不動産ブログ「マンション・チラシの定点観測」

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大阪・京都のマンション市場動向|19年第1四半期

国土交通省は6月7日、全国主要都市の計100地区を対象に四半期ごとに実施している「主要都市の高度利用地地価動向報告(地価LOOKレポート)」<19年第1四半期>を公表。

地価動向の把握を目的とした調査レポートではあるが、マンションの市況も掲載されている。大阪、京都の新築分譲マンションの価格動向を中心に、不動産鑑定士のコメントをピックアップしておいた。


ポイント

【大阪】

大阪市(福島区):地価動向は上昇で推移

取引価格は上昇傾向が続き、地価動向は上昇で推移した。

地価動向

  • 当地区は、JR福島駅を最寄り駅としたエリアに位置し、JR大阪駅北側のうめきた2期区域にも近いため、職住の接近性を重視する単身者やファミリーを中心にマンション需要が強い。特にJR福島駅周辺には人気店として有名な飲食店が多く、賃貸マンション需要を強める要因ともなっている。
  • うめきた2期区域では、JRの東海道線支線地下化や新駅設置工事のほか、土地区画整理事業、防災公園街区整備事業が順調に進んでおり、今後もマンション需要が強まると見込むデベロッパーや建設業者等の取得意欲は益々強くなっている。
  • また、JR福島駅南西側にホテルと商業施設が入居する複合ビルが本年5月に完成予定で、マンション開発素地だけではなくホテルや商業施設用地としての需要も強い。
  • 以上から、取引価格は上昇傾向が続き、地価動向は上昇で推移した。

将来地価動向

  • うめきた2期区域の基盤整備事業の進捗やJR大阪駅周辺開発事業の進展とともに、ホテルや商業施設用地としての需要も強まることが予想される。
  • デベロッパー等のマンション開発素地に対する取得需要も強い状況が続くと見込まれ、将来の地価動向は上昇傾向が続くと予想される。
大阪市(天王寺区):新築マンション分譲価格は高額物件が継続

新築マンションの分譲価格は前期と同様で高額物件の供給が継続して行われており、販売状況は当期も富裕者層の堅調な需要を背景に概ね好調を維持している。

地価動向

  • 当地区において、マンション開発素地等に係る当期の土地取引は確認されなかった。
  • 当地区ではマンション開発素地の供給が引き続き限定的であるなかで、住環境、教育環境に優れる等によって富裕者層を中心に需要は旺盛であり、需給は逼迫している。
  • 当地区と類似して人気がある地区の取引状況を見ると、需要者の競合が一層顕著となり、成約価格が高値取引となっていることから、立地条件の優れるマンション開発素地の取引価格は上昇傾向が続いている。
  • また、新築マンションの分譲価格は前期と同様で高額物件の供給が継続して行われており、販売状況は当期も富裕者層の堅調な需要を背景に概ね好調を維持している。
  • 収益物件としての単身者・ファミリー向け賃貸マンションに対する投資家等の取得需要は引き続き強い状況が続いており、取引利回りはさらに低下して地価動向は上昇傾向となった。

将来地価動向

  • 将来は、マンション開発素地に対する根強い取得需要を背景に、引き続き需給の逼迫状況が続くと予想される。
  • また収益物件の供給も少なく低金利を背景に投資需要が引き続き旺盛であると予想され、投資物件の需給も逼迫した状態が当面続くと予想される。
  • 以上から、当地区の将来の地価動向は上昇傾向が続くと予想される。
豊中市(豊中):新築マンションの分譲価格は上昇

千里中央駅の近くで分譲された新築マンションの分譲価格は前期と比較して上昇が認められる。

地価動向

  • 当地区が位置する千里中央エリアは、千里中央駅付近に大型商業施設が立地する等利便性が良好で、また、全国的に知名度も高く公共施設も充実しているため、特にファミリータイプのマンションの人気が高く、近畿圏のみならず圏外からの転入も多い。
  • しかし、ニュータウン開発事業によって整備された市街地であるためマンション開発素地の供給は住宅団地の建替事業に伴うもの等に限られる。
  • また、当地区及びその周辺には賃貸マンションがほとんどないため収益性に着目した取引はほとんど見られないが、70m2程度の分譲マンションが賃貸借される場合には賃料は15万円から17万円程度である。賃料は前期と比較して当期も横ばい傾向のままである。
  • 中古マンションの売り物件数は値上がり期待等から売り控え傾向が見られる。千里中央駅の近くで分譲された新築マンションの分譲価格は前期と比較して上昇が認められるため、当地区の地価動向はやや上昇傾向にある。

将来地価動向

  • 当地区の地盤は良好で自然災害に強いうえ、緑が豊かであり利便性にも優れる。
  • こうした住宅地は限られるため需要は強く、当地区の将来の地価動向はやや上昇傾向が続くと予想される。

【京都】

京都市(中京区/二条):マンション分譲価格は概ね横ばいで推移

マンション分譲価格やマンション賃料及び空室率は概ね横ばいで推移している。

地価動向

  • 当地区は、京都市中心部へのアクセスが良好であり、周辺には商店街等の利便施設が存することから住宅地域としての利便性が高く、そのため、マンション市場では地縁のある需要者のほかに、堀川通以東の京都市中心部で供給されるマンションを指向する需要者も流入する傾向が見られる。
  • 当地区の主要なマンション取得者層の所得水準に大きな変化は見られず、需給関係にも大きな変化は見込まれないことから、マンション分譲価格やマンション賃料及び空室率は概ね横ばいで推移している。
  • なお、訪日外国人の増加に伴い、当地区周辺でもホテル開発が散見されるようになり、マンションのみならずホテル用地としての開発素地需要も強い。
  • 以上から、当期も取引価格が緩やかに上昇し、当期の地価動向はやや上昇傾向で推移した。

将来地価動向

  • 訪日外国人の増加は今後も続くことが予想され、ホテル等の開発素地を中心とした土地取得需要は当面は見込まれるため、将来の地価動向はやや上昇傾向が続くと予想される。
京都市(中京区/下鴨):全体的に高値

供給物件は依然として少ない状況が続いているため、売り手市場が継続しており、全体的に高値で取引されている。

地価動向

  • 当地区は利便性、住環境に恵まれた名声のある高級住宅地で、需要者は高額所得者が中心であり、市内のみならず近畿圏を中心に広域から需要者を集めている。
  • 供給物件は依然として少ない状況が続いているため、売り手市場が継続しており、高額な価格設定がなされ成約までに長期を要する場合もあるが、全体的に高値で取引されている。
  • 幹線道路沿いは店舗付マンション等の投資用物件が見られ、京都市内や近畿圏で複数店舗を展開する事業者の出店意欲が認められると共に、居住用マンションは高稼働率を維持している物件が多く、投資需要は安定している。
  • 居住用・事業用ともに当地区限定での物件購入を希望する需要者がいるが、供給が限定的であることから、取引価格の上昇圧力により、地価動向はやや上昇で推移した。

将来地価動向

  • 将来の地価動向については、当地区のマンション開発素地の供給は限定的であるものの、需要は堅調であることから売り手市場が継続し、やや上昇が続くと予想される。
京都市(西京区/桂):マンション賃料・空室率は横ばいで推移

投資需要の増減による市況の変化は穏やかで、マンション賃料及び空室率は概ね横ばいで推移している。

地価動向

  • 桂駅東口に位置する当地区は、京都市中心部や大阪市内へのアクセスが良好で交通利便性に優れており、また、各種生活利便施設が充実して良好な居住環境を有している地区であり、自己使用を目的とする住宅需要が中心となって底堅い。
  • 収益物件の需要も認められるが、供給が限定的で、投資需要の増減による市況の変化は穏やかで、マンション賃料及び空室率は概ね横ばいで推移している。
  • 京都市中心部の地価上昇等により、京都市中心部に比較して当地区の地価水準が割安なため、マンションデベロッパーによる開発素地に対する取得需要は堅調である。
  • 以上から、当期も取引価格は緩やかな上昇傾向となり、当地区の地価動向はやや上昇で推移した。

将来地価動向

  • 当地区周辺に位置する阪急京都線洛西口駅付近の鉄道高架下に商業施設が開業し、同駅西側についてはホテルを含む複合型施設を誘致する計画がある等、これらの開発効果が当地区にも波及して更なる利便性向上も見込まれることから、当地区の将来の地価動向はやや上昇傾向が続くと予想される。

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2019年6月1日、このブログ開設から15周年を迎えました (^_^)/
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