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熊本地震データ捏造|阪大元准教授の死因非公開

阪大は3月15日、熊本地震データ捏造につき、元准教授の単独で行われたと発表。

阪大が元准教授の死因を明らかにしなかったことが、とっても気になるのだが……。


もくじ

熊本地震データ捏造…阪大元准教授、調査中死亡(読売)

大阪大は3月15日、熊本地震データ捏造につき、元准教授の単独で行われたと発表。事件が17年9月に顕在化して、元准教授は同年12月に退職。調査中に死亡したと伝えられている。

熊本地震データ捏造…阪大元准教授、調査中死亡

大阪大は15日、工学研究科の秦吉弥・元准教授が執筆した、熊本地震(2016年)や東日本大震災(11年)についての研究論文計5本で、観測データなどの捏造ねつぞうや改ざんの不正があったとする調査結果を発表した。阪大は「不正は単独で行われた」とし、論文の出版社や共著者に論文を取り下げる意向を伝えた。

 阪大によると、秦元准教授は2017年12月に退職し、大学による調査中に死亡した。死因は明らかにしていない。(中略)
阪大によると、秦元准教授は調査に対し「実際に測定して論文を書いた」と不正を否定したが、自らの観測データは提出しなかった。現地に地震計が設置された痕跡もなかったという。(以下略)

(読売新聞オンライン 3月16日)

 

熊本地震データ捏造事件の詳細については、次の記事をご参照。

調査結果公表時期と元准教授死亡時期の関係

阪大が元准教授の死因を明らかにしなかったことが、とっても気になる。交通事故や病死など、通常の死因なら、個人情報とは言え、ワザワザ伏せる必要性は高くない。死因を伏せたことで、かえって自殺の可能性を高めていないだろうか。

阪大が3月15日に公表した「研究活動上の特定不正行為に関する調査結果について」をひも解いてみよう。

「2.調査」(P1)によれば、学外者6名を含む調査委員会が「本調査」を始めたのは、18年2月17日。その前に「予備調査」が実施されていたことが確認できる。また、本調査を始めた時にはまだ元准教授は生きていたことも確認できる。

2.調査
  • (1)調査体制
    調査委員会8名(学内者2名、学外者6名)による調査委員会を設置した。

  • (2)調査対象論文
    申立者から不正行為の疑いがあるとの指摘があった論文計 44 編

  • (3)調査期間
    平成30年2月17日~平成30年12月17日(委員会10回開催)
  • (4)調査方法・手順
    申立書、対象論文及び予備調査結果報告書の精査、関係資料の収集・精査、元准教授及び共著者への質問状送付等による調査を実施した。

 

さらに「3.調査結果」を読み進んでいくと、調査委員会は当初、元准教授に観測の経緯などを問い合わせていたが、途中で死亡したことが確認できる。

しかし、当該論文の調査開始時点において元准教授は故人となっていたため、聞き取り調査はもとより、生データを確認することも叶わなかった。
よって、本調査委員会としては、特定不正行為の有無についての判定を留保せざるを得ないとの結論に至った。 (P2)

調査委員会から元准教授に対し、生データの提供のみならず、観測の経緯や観測方法等について問い合わせたが、特定不正行為の疑いを覆す客観的証拠も示されなかった。(P3)

 

このデータ捏造事件が最初に報じられた、1年3か月余り前のマスメディアの情報を振り返ると、委員会で本格調査を開始し、「来年(18年)4月末をめどに結果を公表する」とされていた。

熊本地震データ捏造疑惑、阪大が本調査へ 来年4月に結果を公表

大阪大や京都大などのチームが公開した熊本地震の観測データに捏造の疑いが指摘されている問題で、主要メンバーの准教授が在籍する大阪大が事実関係を検証する予備調査をした結果、疑惑を払拭できないとして、学外有識者を含む委員会で本格調査を開始することが30日、分かった。
大学関係者によると、来年4月末をめどに結果を公表する。研究には国の資金が使われている可能性があり、文部科学省は結果を踏まえて対応を決めるという。(以下略)

産経WEST 17年11月30日

 

データ捏造事件が顕在化した当初は、本調査の結果は18年4月に公表される予定になっていた。でも実際に公表されたのは19年3月。1年近くも遅れている(次図)。

なぜ、調査結果の公表が1年近くも遅れたのか。元准教授の死因が関係しているのではないのか。准教授が退職した17年12月末から公表予定とされた18年4月の4か月間に何かあったのか?

発覚から調査結果公表までの経緯

元准教授が不正を働いた動機は何だったのか…

そもそも元准教授が不正を働いた動機は何だったのか? そのあたりについて、報告書には何も記されていない。

本事件は、元准教授の単独犯行だったのか。学生らのミスはなかったのか。
論文共著者の「不正関与は確認できなかった」とされている。

  • (4)当該論文における共著者の特定不正行為への関与について
    共著者については、予備調査及び本調査における聞き取り調査の内容等を勘案した結果、特定不正行為への関与は確認できなかった
  • また、判定留保とした論文 17 編についても同様に共著者の関与は確認できなかった。 (P2)

 

報告書は、元准教授の「悪質度は極めて高い」と結論づけている。

4.調査を踏まえた本学としての結論と判断理由

(前略)

以上、元准教授の不正の内容が我が国の地震研究における学術的結果・価値に及ぼした影響 は多大であり、長期かつ多数に亘り行われていたことから、悪質度は極めて高いと判断した。(P3)

 

発表時期が1年近くズレ込んだのは、准教授の死亡によって、調査途中でヒアリングができなくなったことだけが原因なのか。

今回公表された「詳細説明資料」には、調査委員と元准教授との間の厳しいやり取りが想像される記述も掲載されている。

検証された事実

1)観測日の不整合

(前略)その後の面談でこの点を指摘したが,17日および23日は出張申請を出さずに私費で計測に行ったと主張するなど証言が一貫せず,実際に観測を行ったのか非常に疑わしい.なお,観測はすべて元准教授本人が単独で実施したとの証言を本人から得ている.これらより,申立者が指摘する観測日時を含め,その他の日時にも観測が行われていない可能性が高い.(P12)

 

元准教授の「悪質度は極めて高い」としても、人ひとりの命が失われた理由がなんであれ、黙祷……。

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