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首都圏新築マンション市場動向(18年8月)|郊外と23区の2極化が進んでいる

不動産経済研究所は9月13日、「8月の首都圏新築マンション市場動向」を発表。

  • 発売は28.5%減の1,502戸、8月としては'93年(1,354戸)以来の低水準

  • 戸当たり5,360万円、m2単価78.8万円、いずれも2ヵ月連続の下落

これだけではよく分からないので、同研究所が過去に発表した数値データも含め、いつものように、首都圏の新築マンション市場動向のトレンドを可視化してみた。


もくじ

発売戸数・発売単価・販売在庫の推移(首都圏)

発売単価は、78.8万円に急落。ただマクロにみれば上昇傾向から鈍化気味で推移(次図)。

販売在庫数は、高止まり。
発売戸数は上下動が激しく、やや下降傾向にあったが再び増加か。

これらの事態を端的に言えば、「高くて売れない状況」がまだまだ続いているということだ。

発売戸数・発売単価・販売在庫の推移(首都圏)

発売戸数の推移(1都3県)

23区に着目すると、8月の発売戸数553戸は、前年同月比で▲48.2%の大幅減(次図)。

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m2単価の推移(1都3県)

23区の発売単価は、上下動を繰り返しながら、遂に120万円に到達(次図)。

m2単価の推移(1都3県)

首都圏の発売単価が78.8万円に急落したのに、23区の発売単価は120万円に到達。郊外と23区の2極化が進んでいる

価格帯別の発売戸数割合の推移(23区)

23区の発売戸数の割合は、5千万円を境にクッキリと2極化している。5千万円以下の価格帯の供給割合は激減した(次図)。

新築マンション価格帯別の発売戸数割合の推移(23区)

億ションの発売戸数・率の推移(23区)

億ション率(全発売戸数に占める億ションの割合)は、17年1月の20.9%をピークに減少傾向にあったが、再び増加気味に(次図)。

新築億ション発売戸数・率の推移(23区)

まとめ

高くて売れない状況」が続いている。また、郊外と23区の2極化が進んでいる。

  • 首都圏の発売単価は、78.8万円に急落。ただマクロにみれば上昇傾向から鈍化気味で推移販売在庫数は、高止まり
  • 23区の発売単価は、上下動を繰り返しながら、遂に120万円に到達
  • 23区の発売戸数の割合は、5千万円を境にクッキリと2極化
  • 23区の億ション率(全発売戸数に占める億ションの割合)は、17年1月の20.9%をピークに減少傾向にあったが、再び増加気味に。

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