東京都は3月30日、「ドアの安全性に関する調査結果」を公表。
東京消防庁管内では子供の挟まれ事故の要因として、ドアによる事故が最も多く発生している。
小学校1、2年生の子供と同居する保護者1,030人を対象に、ネット調査により、ドアによる危害危険経験などが取りまとめられている。調査期間は16年9月9日~9月10日。
- 挟まれ・巻き込まれ事故は「0 歳~4 歳」が最も多い
- 都内では年間10人前後の子供がドアで指を切断
- 指の挟まれ年齢は2歳・3歳が多い
- 指の挟まれ場所は居室のドアが4割
- 指挟み防止グッズを取り付けよう!
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全6章、全33頁からなる「ドアの安全性に関する調査報告書」(PDF:839KB)。
- Ⅰ 調査目的等
- Ⅱ ドアの使用実態、危害危険経験等調査
- Ⅲ ドアの安全性に関する試験
- Ⅳ まとめ
- Ⅴ 消費者への注意喚起等
- Ⅵ 国、事業者団体への要望等
子育て世代に有用と思われる、「Ⅱ ドアの使用実態、危害危険経験等調査」「Ⅴ 消費者への注意喚起等」から情報を拾ってみよう。
挟まれ・巻き込まれ事故は「0 歳~4 歳」が最も多い
東京消防庁管内(東京都のうち稲城市と島しょ地域を除いた地域)では、ドアや機械、鉄道車両の戸袋などに挟まれたり巻き込まれたりする事故で、2015年中に 1,859人が救急搬送されている。
年齢層別では、「0 歳から4 歳」で最も多く発生している。
(調査背景 P1のデータを元に作成)
都内では年間10人前後の子供がドアで指を切断
2011年から2015年の 5 年間における救急搬送人員のうち、手動ドアに挟まれた事故で、32 人の子供が救急搬送されている。
そのうち45人の子供が指を切断している。年間10人前後。
(調査背景 P1のデータを元に作成)
指の挟まれ年齢は2歳・3歳が多い
「挟まれた」または「挟まれそうになった」経験がある457人の年齢は2歳(25.2%)が最も多く、次いで3歳(22.1%)。
年齢が上がるにつれて、徐々に減少。
(指挟み等の危害危険経験 P11)
指の挟まれ場所は居室のドアが4割
「挟まれた」または「挟まれそうになった」経験がある457人は、「自宅の室内ドア(居室)」(39.6%)が最も多く、次いで玄関ドア(29.5%)。
(危害危険経験時のドアの場所 P12)
指挟み防止グッズを取り付けよう!
報告書では、指挟み防止グッズの取り付けや、子供をドアで遊ばせないようにするなど、消費者へ注意喚起している。
指挟み防止対策をしましょう。
ドアを開閉するときは、子供がどこにいるのか良く確認しましょう。
- 指挟み防止グッズは、必要に応じて複数使用するなど、子供の手の届く高さを考慮して取り付けましょう。
- 住宅購入時など、指挟み防止仕様のドアの設置等も考慮しましょう。
子供をドアで遊ばせないようにしましょう。
- 小さな子供は、気づかないうちに、後からついてきたり、ドアの隙間に手をかけたりしているので、注意が必要です。
室内用のドアにも、ドアの開閉を緩やかにするドアクローザ等の設置を考慮しましょう。
- また、ドアに挟まれてケガをする危険があることを教えておきましょう。
(消費者への注意喚起等 P32)
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