民泊のあり方を論ずるには、実態の把握が欠かせない。
民泊議論の一助になればとの思いから毎月初め、Airbnb登録件数に係る定量的な分析記事を投稿している。
Airbnbサイトからクローリングによりデータを集計しているサイトAirbDatabankが無料公開しているデータをもとに、4月1日現在のAirbnb登録状況を可視化してみた。
【全国】Airbnb登録件数の概況
全国Airbnb登録件数 4.3万件(前月比▲7.4%減)
全国でAirbnbに登録されている物件数は42,885件(4月1日現在)。
前月比▲7.4%の減。
※正確にいうと、東京都は23区、大阪府は大阪市、京都府は京都市のみが調査対象。だから実際の登録件数はもう少し多くなる。
1都2府のシェアは70.4%まで減少
Airbnb登録件数の都道府県別ランキングを次表に示す。
1位東京都(23区)約1万5,000件、2位大阪府(大阪市)約10,800件、3位京都府(京都市)約4,400件。先月と順位変わらず。
1都2府とも10月以降登録件数の伸びが鈍化していたが、東京23区は3か月連続で減、大阪市は初めて減少した (次図)
1都2府のシェアは、16年4月の75.5%をピークに減少。4月のシェアは70.4%。
【東京23区】新宿区3,250件(先月比▲6.6%減)
東京23区においてAirbnbの登録件数が最も多いのは新宿区で3,250件。2位は渋谷区2,020件。この2つの区が第1グループを形成している。
第2グループは3位港区、4位台東区、5位豊島区、6位世田谷区。
独走していた新宿区の登録件数はここにきて先月比▲6.6%の減。2位の渋谷区は3か月連続で減少した(次図)。
【大阪市】中央区3,881件(先月比▲9.5%減)
大阪市内のAirbnb登録件数は、相変わらず中央区(3,881件)と浪速区(2,499件)がツートップ(次図)。
独走していた中央区の登録件数はここにきて先月比▲9.5%の減。2位の浪速区は3か月連続で減少した(次図)。
全国で最もAirbnbの登録数が多い自治体は中央区(大阪市)であることに変わりはない(次図)。
【京都市】4,424件(前月比▲4.8%減)
京都市内のAirbnb登録件数は、下京区(1,060件)が圧倒的に多い(次図)。
京都市内のAirbnb登録件数は昨年8月以降漸増していたが、この1か月で前月比▲4.8%減(次図)。
この1か月間でAirbnbの登録件数が全国的に減少している。
ひょっとすると、3月10日に民泊新法(住宅宿泊事業法)が閣議決定され、罰金額の上限が現行の3万円から百万円へ引き上げることが知れ渡ったことの影響が大きいのかもしれない。
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