不動産ブログ「マンション・チラシの定点観測」

首都圏を中心に、マンション選びのためのお役立ち情報を提供しています


温水洗浄便座の普及率が高い県はどこか?

総務省が5年ごとに実施している「全国消費実態調査」には、なかなか興味深いデータが掲載されている。

たとえば、総務省が平成27年7月31日に公表した「平成26年全国消費実態調査 主要耐久消費財に関する結果結果の要約(PDF:464KB)」を読むと、二人以上の世帯において、普及率の上昇幅が大きい耐久消費財のひとつに「空気清浄機」が揚げられている。

f:id:flats:20150916113543j:plain

 

同調査結果のなかから、空気清浄機、床暖房、温水洗浄便座といった住宅設備の普及率を可視化してみた。

(もくじ)

空気清浄機の普及率は、東京都が約5割で最も高い

都道府県別に空気清浄機の普及率のデータが掲載されているので、前回の調査(2010年)のデータと合わせて地図に落としてみた。 

f:id:flats:20150916121254j:plain

この5年間で空気清浄機の普及率が全国的に上昇していることが一目瞭然だ。
ただ、中国からのPM2.5などの大気汚染の影響が大きい西地域だけが増加しているわけではない。
花粉やダニといったアレルギー物質対策のために空気清浄器を購入している家庭が増えたということなのであろうか。

 

2014年で普及率が40%を超えているのは、次の24都道府県。

最も普及率が高いのは東京都の49.1%。あと少しで5割。

  • 1位:東京都(49.1%)
  • 2位:奈良県(47.4%)
  • 3位:三重県(46.5%)
  • 4位:滋賀県(45.8%)
  • 5位:埼玉県(45.6%)
  • 6位:神奈川県(45.5%)
  • 7位:栃木県(45.1%)
  • 8位:兵庫県(44.3%)
  • 9位:広島県(44.0%)
  • 10位:大阪府(43.6%)

  • 11位:福岡県(43.5%)
  • 12位:愛知県(42.6%)
  • 13位:千葉県(41.9%)
  • 14位:和歌山県(41.9%)
  • 15位:京都府(41.7%)
  • 16位:岡山県(41.6%)
  • 17位: 北海道(41.4%)
  • 18位:香川県(41.3%)
  • 19位:徳島県(41.1%)
  • 20位:静岡県(41.0%)

  • 21位:大分県(40.9%)
  • 22位:愛媛県(40.7%)
  • 23位: 宮城県(40.6%)
  • 24位:長崎県(40.1%)


次に、床暖房の普及率。

床暖房の普及率は、北海道を抜いて東京都が1位

床暖房の普及率のデータは、前回の調査結果には含まれていないので、2014年のデータのみ地図に落とした。

関西より東側の普及率が高いことが一目で分かる。

f:id:flats:20150916120918p:plain

普及率が10%を超える自治体を並べてみると興味深いことが分かる。

東京都が北海道を抜いて1位なのだ。東京では、大半のマンションに床暖房が設置されているからなのであろう。

同じ首都圏でありながら、神奈川県が3位(17.3%)なのに対して、埼玉県(11位:11.7%)や千葉県(12位:11.3%)の順位が低いのは、両県には床暖房主体のマンションだけでなく、非床暖房主体の戸建ての割合が多いからなのであろうか。

  • 1位:東京都(24.1%)
  • 2位: 北海道(21.2%)
  • 3位:神奈川県(17.3%)
  • 4位:大阪府(16.2%)
  • 5位:滋賀県(15.3%)
  • 6位: 秋田県(15.2%)
  • 7位:兵庫県(14.9%)
  • 8位:京都府(14.0%)
  • 9位:愛知県(12.0%)
  • 10位:奈良県(11.9%)

  • 11位:埼玉県(11.7%)
  • 12位:千葉県(11.3%)
  • 13位:長野県(11.1%)
  • 14位:群馬県(10.6%)
  • 15位: 青森県(10.0%)

 

 あと、温水洗浄便座の普及率について。

温水洗浄便座の普及率は、北陸4県が上位

温水洗浄便座の普及率のデータは、3回前の調査(1999年)結果にも含まれているので、地図に落としたうえで、アニメ化してみた。

2004年から2009年にかけて一気に普及率が上昇している様子が分かる。

f:id:flats:20150916123040g:plain

2015年の段階で、普及率が70%を超えているのは下記の25都道府県。

福井県(2位:80.3%)、富山県(3位:79.5%)、石川県(4位:79.3%)、新潟県(5位:78.1%)といった、北陸4県が上位を占めている。

  • 1位:滋賀県(83.1%)
  • 2位:福井県(80.3%)
  • 3位:富山県(79.5%)
  • 4位:石川県(79.3%)
  • 5位:新潟県(78.1%)
  • 6位:岐阜県(76.9%)
  • 7位:長野県(74.8%)
  • 8位:三重県(74.5%)
  • 9位:栃木県(74.4%)
  • 9位:埼玉県(74.4%)
  • 9位:奈良県(74.4%)

  • 12位:兵庫県(74.3%)
  • 13位:愛知県(74.2%)
  • 14位:山形県(73.8%)
  • 15位:群馬県(73.4%)
  • 16位:徳島県(73.2%)
  • 17位:北海道(73.1%)
  • 18位:広島県(72.8%)
  • 19位:茨城県(72.6%)
  • 19位:香川県(72.6%)
  • 21位:千葉県(72.5%)
  • 22位:静岡県(71.8%)
  • 23位:神奈川県(71.7%)
  • 24位:岡山県(71.3%)
  • 25位:山梨県(70.7%)

北陸4県の温水洗浄便座の普及率が高い理由として考えられるのは、寒いことに加え、持ち家率が高い(次図)からなのかもしれない(自宅ならウォシュレットはつけるが、借家ならつけない)。

http://img.f.hatena.ne.jp/images/fotolife/f/flats/20140501/20140501131143.png

「住宅着工統計(平成25年度)」データを可視化して分かったこと 」より

 

ちなみに、普及率が60%未満なのは次の3県。

沖縄県は28%で、極端に低い。

  • 45位:長崎県(58.4%)
  • 46位:高知県(53.7%)
  • 47位:沖縄県(28.0%)

 

地域によって違う!新築マンションの仕様」も、ご一読ください。

(本日、マンション広告なし)

2023年6月1日、このブログ開設から19周年を迎えました (^_^)/
Copyright(C)マンション・チラシの定点観測. All rights reserved.