これまで羽田新ルートに係る騒音測定結果の速報値は翌月末に公表されていたのだが、4月分は半月遅れ、3月分にいたっては2か月以上遅れて公表された。
なぜ、3・4月分の公表は遅れたのか?
なぜ、騒音測定結果の速報値(国交省)の公表は遅れたのか
国交省が運営しているサイト「羽田空港のこれから」には毎月、羽田新ルート下における騒音測定結果の速報値が公開されている。
これまで測定結果は翌月末に公表されていたのだが、4月分は半月遅れ、3月分にいたっては2か月以上遅れて、両者とも6月17日にまとめて公表された(次図)。
なぜ、3月・4月分の公表は遅れたのか?
気になったので、国土交通省ホットラインステーションを使って6月18日、遅延理由を照会したところ、10日後(6月28日)に航空局としての回答メールが送られてきた。
【回答】
「羽田空港のこれから」ホームページにつきましては、事業者と契約し更新を行っているところ、今年度につきましては4月、5月は契約を締結していなかったことから、更新が行われませんでした。
事業者との契約の遅れが騒音測定結果の公表遅延の理由だという。
なぜ、事業者との契約は遅れたのか
これまでは新年度に入っても騒音測定結果の遅れはなかったのに、なぜ今年度は事業者との契約が遅れたのか?
・・・少々思い当たることがある。
国交省が運営しているサイト「羽田空港のこれから」の更新作業は「羽田空港機能強化に係る情報提供・意見把握検討等業務」に含まれている。
「羽田空港機能強化に係る情報提供・意見把握検討等業務」は23年度を除き、6年連続で博報堂が受注してきた(次表)。
23年度に受注したのは東北新社。この年博報堂が受注できなかったのは、2020年東京五輪テスト大会をめぐる独占禁止法違反疑惑によって、国交省から入札への指名停止措置(23年3月6日~12月5日)を食らっていたからだ。
「解明!23年度「羽田空港機能強化に係る情報提供・意見把握検討等業務」2.47億円」より
24年度はどこが受注したのかというと、まだ公表されていないので分からない。
筆者が5月12日に開示請求したのだが、5月12日の段階ではまだ事業者との契約が済んでいないとして(不存在)、国交省から6月12日付で「不開示」文書の通知が送られてきたのである(次図)。
※6月17日に再度開示請求をしたので、1か月後、どこが受注したのか明らかになる。
24年度の契約が遅れたのは、23年度にタナボタ受注した東北新社とそれまで6年連続で受注していた博報堂との調整に時間を要していたからなのではないのか、というのが筆者の見立て。
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