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住宅ローン返済、みんなどれくらい負担している? フラット35利用者の実態

住宅価格は依然として高水準が続いている。では、実際にマンションを購入した人は、年収に対してどの程度の住宅ローン返済を負担しているのだろうか。

住宅ローンでは「総返済負担率は30~35%が目安」とよく言われる。しかし、それは借入可能額の上限を判断するための基準であり、多くの人が実際にその水準まで借りているとは限らない。

住宅金融支援機構「フラット35利用者調査」のデータを可視化すると、新築・中古マンション購入者の現実的な返済負担が見えてくる。

※初投稿:2023年9月18日(更新:2026年8月7日、2025年度データ反映)


もくじ

総返済負担率の頻度分布(2025年度)

まず、2025年度にマンションを購入した人の総返済負担率が、どの範囲に集中しているのかを見てみよう。

首都圏:返済負担率は20%前後に集中

首都圏の新築・中古マンション購入者の総返済負担率の頻度分布を次図に示す。

新築マンション(緑色線)は「15.0~19.9%」が21.4%で最も高い割合となっている。一方、中古マンション(橙色線)は「20.0~24.9%」が21.0%で最も高い割合だが、「15.0~19.9%」(20.8%)、「25.0~29.9%」(20.6%)との差は小さい。

新築では30%以上も20.3%を占めるが、約8割は30%未満である。中古では30%以上は10.4%にとどまり、20~30%未満に購入者が集中している。

総返済負担率の頻度分布【首都圏】2025年度

東京:新築は30%以上の割合が最も高い

東京の新築・中古マンション購入者の総返済負担率の頻度分布を次図に示す。

新築マンション(緑色線)は「30.0%以上」が25.1%で最も高い割合となっている。一方、中古マンション(橙色線)は「20.0~24.9%」(22.6%)が最も高い割合だが、「25.0~29.9%」(22.5%)との差はわずかである。

東京では首都圏全体に比べ、高い返済負担率の層の割合がやや高いことがうかがえる。

総返済負担率の頻度分布【東京】2025年度

総返済負担率の推移(2011年度~)

現在の分布だけでは変化の流れは分からない。そこで、2011年度以降の推移を見てみよう。

首都圏:2022年度に24.7%でピーク、その後22.6%へ低下

首都圏で新築・中古マンションを購入した人の総返済負担率の推移(2011年度~)を見てみよう。

一般に言われる30~35%という基準と比べると、中央値は一貫して低い水準で推移している。

  • 新築マンション
    総返済負担率(緑色実線)は、㎡単価(緑色破線)の上昇とともに2013年度の21.3%から上昇し、2022年度に24.7%でピークを迎えた。その後は低下し、2025年度は22.6%となった。
  • 中古マンション
    総返済負担率(橙色実線)は2013年度の18.3%から上昇し、2018年度に21.3%を記録。その後は20%前後で推移し、2025年度は20.5%となった。

2025年度は、新築・中古とも総返済負担率の中央値は前年より低下した。一方、㎡単価は引き続き高水準で推移している。

総返済負担率の経年変化【首都圏】

東京:2023年度に25.7%でピーク、その後24.0%へ低下

次に、東京に絞った新築・中古マンションの総返済負担率の推移(2011年度~)を見てみよう。

東京でも中央値は30%を下回っているが、首都圏全体より高い水準で推移している。

  • 新築マンション
    総返済負担率(緑色実線)は、㎡単価(緑色破線)の上昇とともに2013年度の21.8%から上昇し、2023年度に25.7%でピークを記録した。2025年度は24.0%となっている。
  • 中古マンション
    総返済負担率(橙色実線)は2013年度の19.6%から上昇し、2022・2023年度に23.1%を記録した。その後はやや低下し、2025年度は22.7%となった。

東京都の新築マンション㎡単価は2025年度も過去最高水準にある。一方、総返済負担率は2023年度をピークにやや低下しており、価格上昇と返済負担率が必ずしも同じ動きをしていないことが分かる。

総返済負担率の経年変化【東京】

まとめ

住宅ローンでは「総返済負担率30~35%」が一つの目安として知られている。しかし、フラット35利用者調査を見ると、実際の購入者の中央値は首都圏・東京とも20%台前半で推移している。

一方、頻度分布を見ると、東京の新築マンションでは30%以上の返済負担率の層が最も高い割合を占めており、首都圏全体と比べても高い返済負担率の層の割合が高いことが分かる。

つまり、「借入可能な上限」と「実際に多くの人が選択している返済負担」は必ずしも一致しない。住宅ローンを検討する際には、金融機関の審査基準だけでなく、実際の利用者がどの程度の返済負担を選択しているのかも参考になるだろう。

【参考】総返済負担率とは?

フラット35には最低年収などの制限はないが、年収に占めるすべての借入れの年間合計返済額の割合(=総返済負担率)が次表の基準以下であることが求められている。

ここでいう「すべての借入」には、フラット35のほか、他の住宅ローン、自動車ローン、教育ローン、カードローンなども含まれる。基準は下表の通り。

総返済負担率の基準_フラット35
年収による借入額などの制限はありますか|フラット35

 

※本記事で用いたデータは、住宅金融支援機構「フラット35利用者調査」に基づくものであり、フラット35利用者を対象としている。

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