国交省は2か月毎に「羽田空港の新飛行経路の定期運用報告」を公表している。
同報告にはルート別の通過機数や騒音測定値、部品欠落件数など、様々なデータが掲載されていて、このブログでは公開される都度、可視化分析結果を報告している(次図)。
インバウンドの回復で、飛行機数が大幅に増加しつつある様子が読み取れるのだが、季節変動が大きいのでイマイチ分かりにくいかもしれない。
「羽田新ルート|国交省の「定期運用報告」を可視化 ※随時更新」より
そこで思いついたのがレーダーチャートで描出する方法だ。
飛行機数の経年変化(ルート別)
4つのルート(次図)ごとに、飛行機数の経年変化が分かるレーダーチャートを描いてみた。
※破線は「悪天時」ルート
A滑走路到着ルート
南風時の15~19時(うち3時間)運用されるA滑走路到着ルートを通過する飛行機数の経年変化を次図に示す。
「南風時」の運用日数が増える5~8月にかけて飛行機数が増加するのはもちろんだが、特に22年度は20・21年度よりも飛行機数の増加が著しい様子が確認できる。
C滑走路到着ルート
南風時の15~19時(うち3時間)運用されるC滑走路到着ルートを通過する飛行機数の経年変化を次図に示す。
「南風時」の運用日数が増える5~8月にかけて飛行機数が増加するのはもちろんだが、特に22年度は20・21年度よりも飛行機数の増加が著しい様子が確認できる。
荒川沿い北上ルート
北風時の7時~11時半・15~19時(うち3時間)運用される荒川沿い北上ルートを通過する飛行機数の経年変化を次図に示す。
「北風時」の運用日数が増える9~3月にかけて飛行機数が増加するのはもちろんだが、年々飛行機数が増加している様子が確認できる。
川崎ルート
南風時の15~19時(うち3時間)運用される川崎ルートを通過する飛行機数の経年変化を次図に示す。
「南風時」の運用日数が増える5~8月にかけて飛行機数が増加するのはもちろんだが、特に22年度は20・21年度よりも飛行機数の増加が著しい様子が確認できる。
飛行機数の4ルート比較(22年度)
22年度の飛行機数の4ルート比較を次図に示す。
南風時に運用される3ルート(A/C滑走路到着ルート、川崎ルート)と比べて、北風時に運用される荒川沿い北上ルートを通過する飛行機数が圧倒的に多い様子が確認できる。
北風時運用時間(7時~11時半・15~19時)が南風時運用時間(15~19時)より長いぶん、荒川北上ルートの通過機数が多くなるは必然だが、これほどまでに大きな違いがあることはあまり認識されていないのではないだろうか。
江戸川区民はかなりの飛行騒音被害を受けているのだが、物言わぬ区長・区議(共産党区議を除く)のお陰で、江戸川区上空は離着陸ルートの草刈り場状態となっている。江戸川区選出の都議さん、仕事されてます?
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