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賃貸住宅管理業者等への一斉立入検査結果

家賃保証型のサブリース契約に起因するトラブルがときおり報道される。
契約時にシッカリ書類を確認しておけばいいと思うのだが、「管理受託契約締結時の書面交付」が適切に行われていない場合がある、という話。


もくじ

「管理受託契約締結時の書面交付義務違反」ダントツ、国交省一斉立入検査結果

国交省は5月15日、全国97社の賃貸住宅管理業者等(いわゆるサブリース業者を含む)への一斉立入検査した結果を公表した。

国土交通省は、令和5年1月から2月にかけ、施行後初めて全国97社(事業規模の大きさ等を勘案して選定)に対して立入検査を実施し、59社に対して是正指導を行いました。

指導の対象については、「管理受託契約締結時の書面交付」が最も多く、「書類の備え置き及び閲覧」、「管理受託契約締結前の重要事項説明」が次ぎ、一部の賃貸住宅管理業者等において法の各条項の理解不足が見られる結果となりました。

なお、59社すべてにおいて是正がなされたこと等を確認しています。

公表された検査結果(詳細版)に記載された、法の条ごとの指導数(重複該当あり)を可視化したのが次図。

法定記載事項の記載不備など の「管理受託契約締結時の書面交付義務違反(第14条)」がダントツで多いことが分かる。

賃貸住宅管理業者等への全国一斉立入検査結果(2022年度) 法の条ごとの指導数(重複該当あり)

【参考】賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律

「賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律」が施行された背景として、サブリース方式による家賃保証が社会問題化したことがある(図)。

管理業者の介在が増加する中、オーナーあるいは入居者とのトラブルが増加。特に、サブリース方式では、家賃保証等の契約条件の誤認を原因とするトラブルが多発し、社会問題化。

サブリース方式の概念図
賃貸住宅管理業務等の適正化に関する法律(概要版)|国交省

※「賃貸住宅管理業務等の適正化に関する法律」の解釈・運用の考え方など、詳細については、賃貸住宅管理業法関係- 国土交通省を参照。

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2023年6月1日、このブログ開設から19周年を迎えました (^_^)/
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