23区の新築分譲マンションの駐輪場は、1世帯あたり約1.5台しかないという独自調査の結果を昨日紹介した(独自調査!新築分譲マンションの駐輪場設置率を可視化(1都3県))。
本日は、メジャーセブンと非メジャーセブンの駐輪場設置率の違いについて、深掘りする。
調査対象戸数・件数の内訳
調査対象は、23区の新築分譲マンション192件(アットホーム掲載物件のうち駐輪台数が判明した件数。23年3月12日現在)。
メジャーセブンと非メジャーセブンの調査対象戸数・件数の内訳を次図に示す。
メジャーセブンのデータは、住友不動産と三井不動産レジデンシャルが多い。
※メジャーセブンとは、大手不動産会社7社(住友不動産、大京、東急不動産、東京建物、野村不動産、三井不動産レジデンシャル、三菱地所レジデンス)が提携して共同で運営しているサイトのこと。本記事ではこれら7社を便宜的にメジャーセブンと呼ぶ。
メジャーセブン7社のうち5社(大京・東急不動産・東京建物・野村不動産・三菱地所Rのデータ数は少ない。そこで、駐輪場設置率の分析は、メジャーセブンと非メジャーセブンの比較で行うこととする。
駅徒歩時間別の駐輪場設置率
23区の新築分譲マンション192件について、駅徒歩時間別に駐輪場設置率を可視化したのが次図。
メジャーセブンの駐輪場設置率は、駅徒歩時間にかかわらず、概ね120~160%の範囲に収まっている。
一方、非メジャーセブンの駐輪場設置率は、駅徒歩時間が7分を超えると増加する傾向があり、「20分以内」の平均駐輪場設置率は200%を超えている。
メジャーセブンのデータ数は、主に住友不動産と三井不動産レジデンシャルが占めていることに留意する必要がある。
雑感(予想外の調査結果)
当初予想では、駅徒歩時間にかかわらず、非メジャーセブンのほうが駐輪場設置率が低いのではないか思っていた。そのように予想したのは、非メジャーセブンのほうがマンション事業費に余裕がなく、駐輪場にコストダウンのしわ寄せがいっていると考えたからだ。
でも、結果は逆であった。メジャーセブンのほうがコストに厳しいということなのかもしれない。
駅徒歩時間別の調査対象データ数に偏りがあることを考慮すべきだが、メジャーセブンの物件のほうが駅徒歩時間にかかわらず、1世帯あたり1.2~1.6台の駐輪場しか設けていないという調査結果は意外であった。この調査対象物件には、4人家族や3人家族だけでなく、夫婦のみや単身者が含まれているにしても、1世帯あたり1.2~1.6台という水準少なくないだろうか。
なお、メジャーセブンのデータは、冒頭のグラフに示したように、主に住友不動産と三井不動産レジデンシャルが多いことに留意する必要がある。
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