不動産経済研究所が運営しているサイト「不動産経済オンライン」には昨年から毎月、区ごとの詳細情報が掲載されていることをご存じだろうか。
残念ながら過去に発表されたデータは閲覧できない。せっかくの貴重なデータなので最新のデータを可視化してみよう。
※投稿22年7月7日(追記22年7月8日)
区ごとの詳細情報が公開されている
不動産経済研究所は毎月中旬、「首都圏新築分譲マンション市場動向」を発表している。その情報は必ずといっていいほどメディアで報道される。
このブログでは過去に発表されたデータも含めて可視化することで、首都圏の新築マンション市場動向のトレンドを読者に伝えている(次図)。
同研究所が運営しているサイト「不動産経済オンライン」には昨年から毎月、区ごとの詳細情報が掲載されていることをご存じだろうか。
当月の概況とともに、区ごとの発売戸数・平均価格・在庫などが掲載されているのである(次図)。
残念ながら過去に発表されたデータは閲覧できない。せっかくの貴重なデータなので当月データを可視化してみよう。
東京23区新築分譲マンション市場動向(22年5月)
以下、発売戸数、m2単価、在庫、平均専有面積を可視化する。
発売戸数・m2単価
区ごとの発売戸数とm2単価を次図に示す。
発売戸数90戸超えは、北区(99戸)、港区(95戸)、中央区(92戸)。
m2単価200万円超えは、千代田区(219.9 万円)、渋谷区(207.0 万円)。
発売戸数・在庫
区ごとの発売戸数と在庫を次図に示す。
在庫が目立つのは、江東区(550戸)、葛飾区(410戸)。
平均専有面積・m2単価
区ごとの平均専有面積(=平均価格÷m2単価)とm2単価を次図に示す。
平均専有面積70m2超えは、世田谷区(73m2)、葛飾区(71m2)、杉並区(71m2)。
平均専有面積50m2未満は、足立区(32m2)、墨田区(36m2)、台東区(47m2)、荒川区(48m2)。
地図化(22年5月)
以下、発売戸数、m2単価、在庫、平均専有面積を地図化する。
発売戸数の分布
ザックリいえば、発売戸数は城東・城北地区に多い。
m2単価の分布
ザックリいえば、m2単価は城西・城南地区が高い(発売戸数の分布とは逆)。
在庫戸数の分布
在庫は、江東・葛飾区に多い。
平均専有面積の分布
ザックリいえば、都心部ほど平均専有面積が小さい(中央・新宿区を除く)。
m2単価・在庫の推移
不動産経済研究所が過去に発表したデータは「不動産経済オンライン」には掲載されていない。そこで、デジタルアーカイブ・サイト「Wayback Machine」に保存されている過去に発表されたデータをひも解き、東京23区新築分譲マンションのm2単価と在庫の推移を可視化してみた。
※「Wayback Machine」にはすべての時期のデータが保存されているわけではない。利用できた過去データは4か月分(21年9月、21年11月、21年12月、22年1月)。
m2単価の推移
区ごとのm2単価の推移を次図に示す。
千代田区と渋谷区のm2単価の高さが目立つ。
在庫の推移
区ごとの在庫の推移を次図に示す。
江東区と葛飾区の在庫が突出していることが分かる。
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