昨日のブログ記事で、21年10月の衆院選で当選した衆院議員465人の資産報告書をひも解き、資産総額の上位に多数の自民党議員がいることを可視化した。
そのトップに位置するのが麻生太郎氏で6.1億円。麻生氏といえば、祖父 吉田茂につながるバリバリの世襲政治家(高祖父は大久保利通)である。本日は衆院議員465人の当選回数と資産総額につき、世襲・非世襲の違いを見てみよう。
当選回数12回以上の世襲議員の資産総額の多さが際立つ
衆議院の世襲議員は102人(世襲率22%)。会派別にみると自民党が84人と圧倒的に多い(次図)。
衆院議員の当選回数と資産総額の関係を世襲・非世襲別に可視化したのが次図。
世襲議員のほうが資産総額が多いように見えなくもない。
世襲・非世襲に違いの違いを更に明確にするために、当選回数ごとに総資産総額の平均値・中央値を可視化したのが次図。
当選回数12回以上の世襲議員の資産総額の多さが際立っていることが分かる。
当選回数12回以上の世襲・非世襲議員一覧
当選回数12回以上の世襲議員(9人)と非世襲議員(3人)の内訳を次表に示す。
世襲議員全員の資産総額が多いわけではない。石破茂氏(2世)や村上誠一郎氏(1世代とび3世)、二階俊博氏(2世)の資産総額は多くなく、非世襲議員3人と大差ない。
「資産ゼロ」の世襲議員、カネの処理方法もシッカリと継承!?
世襲議員の皆がみんなたんまりと「資産」を持っているわけではない。
株式を除く金融資産や不動産を持っていない「資産ゼロ」の世襲議員(12人)の内訳を次表に示す。12人のうち10人が自民、2人が立民。
株式が少ないことはさておき、加藤鮎子氏を除く11人の借入金がゼロなのは気になる。選挙資金は寄付金やパーティー券だけで賄えているのかとか、住宅ローンは組んでいないのかとか、気になることがあり過ぎる。あと、自動車を所有していない7人は、全員リースで対応しているのかとか。
世襲議員は、おカネの処理方法についてもシッカリと継承しているのかもしれない。
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